

ジェヴォーダンの獣……。
まーた発音しづらい名前のUMAね……。
まーた発音しづらい名前のUMAね……。

で、今回はどんなタイプのUMAなの?

今回は巨大なオオカミの様な動物の話だよ。
ただ、普通のUMAと違うのは100人近くの死者を出しているっていう点かな。
ただ、普通のUMAと違うのは100人近くの死者を出しているっていう点かな。

え……。どういうこと……?
未確認生物が人を襲ってんの……?
未確認生物が人を襲ってんの……?

その通り!
気になってきたところでさっそく紹介していきまっす!
気になってきたところでさっそく紹介していきまっす!
フランスに現れた最悪の獣「ジェヴォーダンの獣」

今回紹介するジェヴォーダンの獣が現れたのは冒頭でも紹介した通り18世紀のフランス。
そのフランスの南部地方に今は合併して無くなっちゃったけどジェヴォーダンと呼ばれる地方があって、そこに巨大なUMAが現れたんだ。
そのフランスの南部地方に今は合併して無くなっちゃったけどジェヴォーダンと呼ばれる地方があって、そこに巨大なUMAが現れたんだ。

ああ、ジェヴォーダンって地名なんだ。

そそ。
そして当時のジェヴォーダンはどちらかというと貧しい地域の一つで、農民たちが牛や羊を家畜として飼育しつつ麦畑を作るっているという典型的な農村地方だったんだ。
そして当時のジェヴォーダンはどちらかというと貧しい地域の一つで、農民たちが牛や羊を家畜として飼育しつつ麦畑を作るっているという典型的な農村地方だったんだ。

ふんふん。

そんな不便だけど平和だったジェヴォーダンで悪夢のような出来事が始まったのは1764年の6月。
一人で牛の群れの番をしていた少女が「大きな獣に襲われた」と言って血まみれの状態で村に逃げ帰ってきたんだ。
一人で牛の群れの番をしていた少女が「大きな獣に襲われた」と言って血まみれの状態で村に逃げ帰ってきたんだ。

ほう……。

その少女が見た獣の姿というのが
・狼や私(少女)よりはるかに大きかった。
・背中に長い縞模様があった。
というもの。
・狼や私(少女)よりはるかに大きかった。
・背中に長い縞模様があった。
というもの。

ふんふん。

ただ、当時のジェヴォーダンではそんな大型の獣はいないから大人たちは
「恐怖のあまり記憶が改ざんされていて、本当は狼に襲われたんだろう」
と安易に片づけてしまう。
「恐怖のあまり記憶が改ざんされていて、本当は狼に襲われたんだろう」
と安易に片づけてしまう。

まぁ子供の発言ならそうなっちゃうかしらね。

でもこの後には少女の証言が、まるで真実だったかのような事件が次々と発生するようになっていくんだ。
謎の大型の獣に襲われ始めたジェヴォーダンの住人たち

ジェヴォーダンの獣によってはじめて命を落としたのが当時14歳だったジャンヌ・ブルという少女。
ジャンヌはいつも家に帰ってくる時間にも帰ってこず、突如行方不明になってしまうんだ。
ジャンヌはいつも家に帰ってくる時間にも帰ってこず、突如行方不明になってしまうんだ。

ほう……。

村の人たちは大分心配していたんだけど、その翌日ジャンヌは村のはずれであっさりと発見される。

でも、なんかあるんでしょ……?

そう……。
発見されたジャンヌは顔や手足はキレイなままだったんだけど、お腹部分の内蔵は全て食い荒らされた状態で発見されるんだ……。
発見されたジャンヌは顔や手足はキレイなままだったんだけど、お腹部分の内蔵は全て食い荒らされた状態で発見されるんだ……。

う……。
なんで内蔵だけ……。
なんで内蔵だけ……。

あ、ちなみに獣は肉より内蔵を好んで食べるよ?
内蔵の方が栄養価は高いからね。
内蔵の方が栄養価は高いからね。

今はそういう情報はいらない……。

そしてその後も少年や少女、あとは一人で農作業をしている女性達が次々に襲われ始めるんだよ。

なんか物騒な話になってきたわね。
何か対策はしなかったの?
何か対策はしなかったの?

とりあえず女性たちには即席で作った槍で武装させて農作業をさせることにしたんだ。

ちなみにこんな感じ。

めっちゃ凛々しいじゃん。

まぁこれはあくまでイメージ像だけどね。
しかもジェヴォーダンは最初にも言ったけど貧しい地域だったから農作業や家畜の世話をしなければ生きていけなくて子供や女性の農作業は継続される。
しかもジェヴォーダンは最初にも言ったけど貧しい地域だったから農作業や家畜の世話をしなければ生きていけなくて子供や女性の農作業は継続される。

でも、その結果この時点で90人近く死者がでてしまうんだよ。

槍の意味ねーじゃん……。

いや確かに沢山の人は喰い殺されてしまうんだけど、最初の少女の様になんとか生き延びる人もそこそこいたんだよ。

あ、そうなんだ。

でも、生き延びた人はみんなこう言ったんだって。

ん?
なんて?
なんて?

「あれはオオカミじゃない。バケモノだ」ってね。

怖……。
討伐隊を結成したルイ15世

そしてジェヴォーダン地方にジェヴォーダンの獣が現れるようになって一年が経過する頃、当時の大都会であるパリにも
「ジェヴォーダンで謎の獣が現れて、人々が次々に喰い殺されている」
という噂が流れてくる。
「ジェヴォーダンで謎の獣が現れて、人々が次々に喰い殺されている」
という噂が流れてくる。

その噂が当時の国王であるルイ15世の耳にも入って、ルイ15世は甲冑とマスケット銃を装備した騎兵である竜騎兵をジェヴォーダンに派遣する事にしたんだ。

あら。
地方の農村のために軍隊を派遣するなんて易しいわね。
地方の農村のために軍隊を派遣するなんて易しいわね。

いや、どっちかっていうと「田舎者が居るはずもない化け物に怯えて騒いでいるから原因を突き止めて鎮圧してこい」的な意味のほうが大きかったらしいけどね。

ああ、なるほど……。

でも、結論から言うと竜騎兵は成果をあげることはできなかったんだ。

あら、なんで?
装備の整った正規軍なんでしょ?
装備の整った正規軍なんでしょ?

それはあくまで平地での対人戦での話。
ジェヴォーダンの獣が現れる山や森の中では騎馬は使えないし、重い甲冑も邪魔になるだけだったんだよ。
ジェヴォーダンの獣が現れる山や森の中では騎馬は使えないし、重い甲冑も邪魔になるだけだったんだよ。

めっちゃ采配ミスね……。

それでも、なんとか成果を挙げようと頭をひねった結果
「女性と子供だけが襲われているから女装したらいいんじゃね!?」
ってことで屈強な男が女装して農作業の真似事もしていたみたい。
「女性と子供だけが襲われているから女装したらいいんじゃね!?」
ってことで屈強な男が女装して農作業の真似事もしていたみたい。

なにその酷い絵面……。

あと一応はジェヴォーダンで生息していたユーラシアオオカミは何匹かは獲れたみたいだけど、途中から兵士たち自身が村の女性を襲ったり、金品を強奪してたりしてむしろ厄介者扱いされていくようになるんだ。

ダメじゃん!
打ち取られて剥製にされた巨大オオカミ

そして一向に成果を挙げれなかった竜騎兵に対して痺れを切らしたルイ国王は、次に「アントワーヌ・ド・ボーテルヌ」という狩人を派遣する事にしたんだ。

まぁ普通は狩人が先よね……。

で、アントワーヌの指揮の下で壮大な山狩りを実施。
その結果、なんと全長1.7メートル、体重60キロの稀に見る大型の狼を仕留める事に成功するんだ。
その結果、なんと全長1.7メートル、体重60キロの稀に見る大型の狼を仕留める事に成功するんだ。

でっか!オオカミってそんなデカいの!?

いや、当時でもかなりの特大サイズのオオカミだったみたいだよ。

へー。つまりこの巨大なオオカミがジェヴォーダンの獣の正体だったって事?

んー。
まぁ正体については一度横に置いといて、仕留められたオオカミは剥製にした後、ルイ15世に献上されることになるんだ。
まぁ正体については一度横に置いといて、仕留められたオオカミは剥製にした後、ルイ15世に献上されることになるんだ。

え、なんで正体の事を横に置いとくのよ……。

そしてジェヴォーダンの獣を打ち取った話や剥製にされた巨大オオカミの話は新聞でも大々的に報道されて、アントワーヌは英雄としてルイ15世からたんまり報奨金を貰ったんだ。

へー。

でも、ジェヴォーダンではアントワーヌが巨大オオカミを打ち取った後も被害者が出続けたんだよ……。

あ、やっぱり……。

そしてジェヴォーダンの人々は、まだ事件が終わっていないことをルイ15世に伝えるんだけど、ルイ15世は既に恩賞を与えちゃったしアントワーヌは英雄になっているという事でジェヴォーダンの人たちの申請を無視したんだ。

え、なんで?

もうパリではジェヴォーダンの騒ぎについては終わった事になってるんだよ。

ああ、そういう事か……。

そして、そんな現状を見かねたジャン・シャステルという男が立ち上がり、再びジェヴォーダンの獣を狩り始めるんだけど、今までの討伐隊とはちょっと違う方法を取るんだ。

違う方法?

まずジャンが一番最初に向かったのは教会。
そしてそこで教会が管理しているメダルを貰って、それを溶かして銀の弾丸を作ったんだ。
そしてそこで教会が管理しているメダルを貰って、それを溶かして銀の弾丸を作ったんだ。

え……?

そしてその弾丸に祝福儀礼を施してジェヴォーダンの獣の討伐に向かったんだよ

ジャンはジェヴォーダンの獣を悪魔的な何かかと思ってる訳?

でも、それが功をなしたのかどうかはわからないけど、ジャンも巨大なオオカミのような化け物と遭遇する事に成功するんだよ。

へー。

ただ、巨大なオオカミと出くわしたジャンは発砲するどころか突然、聖書を開いてお祈りを始めたらしい。

え……。
その間に逃げたり襲ってきたらどうするのよ……。
その間に逃げたり襲ってきたらどうするのよ……。

いや、巨大なオオカミもまたジャンのお祈りがおわるまでずっと待ってたんだって。

なんで律儀に待ってるのよ……。
戦隊モノの敵役じゃぁあるまいし……。
戦隊モノの敵役じゃぁあるまいし……。

そしてお祈りが終わった後、ジャンは巨大なオオカミに向かって銃を発砲。
その結果、アントワーヌと同様の大きなオオカミのような獣を打ち取る事に成功するんだ。
その結果、アントワーヌと同様の大きなオオカミのような獣を打ち取る事に成功するんだ。

へー。

そしてジャンもまた剥製をつくってルイ15世に献上したんだけど、ジャンが献上した剥製は即座に破棄されてしまう。

え……。
なんでよ。
なんでよ。

何度もいうけどパリではジェヴォーダンの獣の騒ぎは終わってることになってるから、いまさら本物だって持ってこられてもバツが悪かったんだよ。

なんかお役人的ねぇ……。

でも、ジャンが大きな獣を打ち取ったあとはジェヴォーダンの獣に襲われる人はいなくなって、再び平穏な暮らしに戻れたらしい。

へぇ。じゃぁやっぱりジャンの方が本物だったって事か。

いや、それはどうかわからないけどね。
果たしてジェヴォーダンの獣の正体は?

ジャンが大きな獣を打ち取って、実際に被害が止まったんならその獣が本物だったって事じゃないの?

いや、実はジャンの自作自演説もあるんだよ。

自作自演説?

本当かどうか分からないけど、当時のジャンは奇妙な動物を飼っていたという目撃証言があってね。
その動物を使って村の人々を襲わせて、そして自分で打ち取る事で英雄になろうと考えたんじゃないかって説。
その動物を使って村の人々を襲わせて、そして自分で打ち取る事で英雄になろうと考えたんじゃないかって説。

えぇ、考えすぎじゃないの……?

ちなみにその奇妙な動物って何?

実はハイエナじゃないかと言われてる。
当時のフランスには生息していなかったけど、他国から連れ込まれたハイエナをペットとして飼っていたんじゃないかって。
当時のフランスには生息していなかったけど、他国から連れ込まれたハイエナをペットとして飼っていたんじゃないかって。

そう考えると、ジャンがお祈り中もジッと待っていたっていう話も筋が通るしね。

なるほど……。

まぁあくまで仮説だし、実際の正体については判明してないけどね。

えっ!?
実際に仕留めてるのに!?
実際に仕留めてるのに!?

焼き捨てちゃったからねー。

ちなみに他の説としては
「犬とオオカミの混種で突然変異したオオカミ」
とか
「フランスに生息していたナマケグマ」
とか様々な仮説があったりもする。
「犬とオオカミの混種で突然変異したオオカミ」
とか
「フランスに生息していたナマケグマ」
とか様々な仮説があったりもする。

うーん……。
あんまりしっくり来ないわね……。
あんまりしっくり来ないわね……。

あとは狼男が犯人だったっていう説もあるけどね。

いや、それはもっとナイでしょ……。
まとめ

以上がフランスの田舎町を恐怖に陥れた「ジェヴォーダンの獣」についてでした。
どうだった?
どうだった?

んー。実際に仕留められている点では、目撃証言だけの他のUMAの話よりかは面白かったかな。

でも実際は何だったのか気になるわね……。

まぁそればっかりは今はもう調べようがないからねぇ。

あと最初にも言ったけど、ジェヴォーダンの獣って発音しにくいわね……。
フランス語って“ヴォンジョルノ”とか、「ジョ」とか「ヴォ」が一杯でてきて日本人にはちょっと辛いものがあるわ……。
フランス語って“ヴォンジョルノ”とか、「ジョ」とか「ヴォ」が一杯でてきて日本人にはちょっと辛いものがあるわ……。

まぁ言いたい事はわかるけど“ボンジョルノ”のはイタリア語だけどね……。

あれ……?
それも18世紀のフランスに現れた「ジェヴォーダンの獣」についてご紹介したいと思いまっす!