14万年の懲役刑を受けた「Mae Chamoy Thipyaso」！世界最長の懲役刑が科せられた経緯とは！

今回の都市伝説のテーマは「懲役刑」！
それも世界最長の懲役刑を受けた囚人についてご紹介したいと思いまっす！

あー、そういえば海外だと明らかに寿命以上の懲役刑になる犯人って居るわよね。
あれってなんでなの？

あれは併科主義っていう刑期の算出方法が原因なんだけど、まぁそれも後々紹介していくよ。

ふーん。
で、ちなみに世界最長の懲役刑って何年？

140….

140年？
まさか1,400年とか？

140,000年……。

は！？
14万年！？

……え？ギャグ？

いやいや、ギャグじゃ無いよ。
正式な裁判で下された判決で、正確には14万1078年だね……。

いったい何をしたらそんな懲役になるのよ……。

気になってきたところで早速紹介していきまっす！

14万年の懲役をうけた「Mae Chamoy Thipyaso（メイ・チャモイ・ティピアソ）」

それじゃ改めて今回紹介する話は「世界最長の懲役刑」。
世界最長の懲役刑はさっきも言った通り14万1078年なんだけど、この懲役刑を受けたのはタイに住む「Mae Chamoy Thipyaso（メイ・チャモイ・ティピアソ）」という女性です。

14万年……。何度聞いても途方もない数字ね……。
そういえば14万年って人生何回分……？

人生80年と考えると、だいたい人生1763回分だね。
ちなみに余談だけど今から14万年前は氷河期のピークで人類すら現れてないね。

もうSFの世界ね……。
ところで、このThipyasoって人は一体どんな大罪を犯したのよ。

Thipyasoの犯した罪はズバリ「詐欺」。
Thipyasoは1989年に「メイ・チャモイ・ファンド(Mae Chamoy Fund)」っていう投資会社を設立するんだ。

ふんふん。

ちなみにThipyasoはタイ王国の空軍高官の妻だったんだけど、空軍とつながりもあるファンドをウリにした結果、大勢の人がメイ・チャモイ・ファンドに参加。
最終的には17,000人ほどの投資者を集める事に成功して、投資者の中には偉い政治家や軍の上層部の人達もいたんだって。

へー。

ところがどっこい。
実はこのメイ・チャモイ・ファンドは本来行うはずの資金の運用も一切行わず、実態はまるでネズミ講のような悪質な詐欺だったんだ。

ちなみにこの時にThipyasoが手に入れたお金は約2億400万ドル（当時の日本円で約285億6000万円）と言われています……。

マジで……。
にしてもネズミ講にしては規模が大きすぎない……？

さっきも言ったけどThipyasoが空軍と繋がりがあったから、みんなコロっと騙されていたみたいだね。

で、Thipyasoは1989年に逮捕。
その後の裁判で14万1078年の懲役刑を言い渡される事となったんだ。

なぜ14万年という途方もない懲役刑となったのか

Thipyasoって人が捕まった経緯についてはわかったけど、なんでただの詐欺で14万年の懲役になるわけ？

それじゃ次は14万年の懲役になった理由について紹介していくけれど、この原因は最初に少しふれた「併科主義」が原因となっているんだ。

その併科主義ってのは？

併科主義というのは複数の罪に対してそれぞれの刑罰を算出して、最後に合算するという刑罰の算出方法なんだ。

非常にわかりやすく説明すると、仮に詐欺罪が1回につき懲役1年だとするでしょ？
その場合
「詐欺罪1回　×　刑罰1年　＝　懲役1年　」
となるわけ。

まぁ普通よね。

一方で被害者が複数いた場合、併科主義だとそれぞれに対して懲役刑が発生し最終的に合算する事になるから被害者の分だけ刑期が増えるんだよ。
仮に100人に対して詐欺を働いた場合は
「詐欺罪100回　×　刑罰1年　＝　懲役100年　」
って感じになるんだよ。

ああ、なるほど……。
まさに塵も積もれば山となるって奴ね……。

まぁ今回の説明は非常に単純化しているし、実際はもう少し複雑な方法で算出されるけどね。

つまりThipyasoの場合、14万年の懲役を受ける罪を犯したというより、積もり積もって結果的に懲役14万年になったって感じか……。

そういうことだね。
実際、被害者も17,000人ほどいるわけだからね。

でもさー……。
懲役14万年なんて意味があるのかしら……。
途中で絶対寿命がきて死んじゃうじゃん……。

あ、ちゃんと意味はあるよ。
「絶対に刑務所から出さない」って意味がね。

でも懲役100年でも懲役14万年でも一緒じゃないの？
人間、絶対そんなに長生きできないでしょ。

あー。問題は寿命というより恩赦だね。

恩赦？

これは国にもよるけれど、国を挙げてお祝い事があったりする場合、例えば日本だと1993年の皇太子御成婚とか国を挙げてお祝いする事があった時、場合によっては犯罪者達に恩赦が与えられて刑期が短縮したりするんだよ。

ああ、そういえばそんな制度あったわね。

つまり懲役100年だと偶然恩赦が何回も重なったりすると数十年で出所できる可能性があるんだよ。

なるほどね……。
つまりThipyasoの場合は何がどう転んでも刑務所から出られないって訳か……。

そだね。
まぁ噂だとタイの詐欺罪の最大刑期は20年で、Thipyasoは色々あって8年ぐらいしか刑務所に入って無かったっていう話もあるみたいだけどね。

14万年と8年って違いすぎでしょ……。

他にもいた！懲役刑が１万年以上の犯罪者たち！

それじゃ最後にオマケとしてThipyaso以外の1万年以上の懲役刑を受けた人達について紹介していきまっす。

え、1万年以上ってそんなにいるの？

それが意外といるんだよ。
ちなみに有名なのはこの3件の事件かな

・懲役40,000年
[名前] Jamal Zougam。
Othman el-Gnaoui。
Jose Emilio Suarez Trashorras。
[概要] 2004年3月11日に起きたスペイン列車爆破テロ事件の主犯格の3人。
死者は191名にも上る。

・懲役14,400年
[名前] 非公開
[概要] フィリピンのマニラで実の娘を含み360回のレイプを行う。
レイプ1回に対し40年の懲役が決定し最終的に14,400年に。

・懲役10,000年
[名前] Dudley Wayne Kyzer
[概要] アメリカで妻と義母と無関係な男性の合計3人を殺害した連続殺人犯。