予言された食人事件『ミニョネット号事件』!小説と現実の奇妙な共通点とは……!

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ぐっさん
今回の都市伝説のテーマはずばり「予言」!
それも予言された食人事件とミニョネット号事件について紹介していきまっす!
マキエ
食人事件……?
ぐっさん
うん……。
実はある小説に食人するシーンがでてくるんだけど、それと全く同じような事が現実でも起こって、「この事件は預言されてたんじゃないか」って話題になった事件があるんだよ……。
マキエ
小説に影響を受けて自分もやってみたくなっちゃった的な?
ぐっさん
いや、そんな単純な話じゃないよ。
後で紹介するけど、偶然とは考えられないような一致もあるしね。
マキエ
考えられないような一致?
ぐっさん
気になってきたところでさっそく紹介していきまっす!

小説『ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語』

ぐっさん
まずは予言の元となった小説と、小説のあらすじから紹介してくね。
その小説の名前は「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」というタイトル。
マキエ
えらく長いタイトルね。
ぐっさん
うん。
最近のラノベみたいだよね。
マキエ
そこまでは言ってない……。
ぐっさん
そしてこの小説のあらすじは主人公の「アーサー・ゴードン・ピム」が捕鯨船に潜り込んで密航していると捕鯨船で反乱が勃発。
その直後に暴風雨に巻き込まれて遭難。
その後、南極大陸の調査船に助けてもらって一緒に南極探検に向かう事になるっていう冒険小説なんだ。
マキエ
なんか大スペクタル物ねぇ。
ぐっさん
うん。
ただ、暴風雨に巻き込まれたときにちょっとグロいシーンがあるんだよ。
マキエ
ああ……、最初にいってた食人事件ってやつ……?
ぐっさん
そう。
主人公を含む四人の男性が遭難して食べ物も水も尽きた時に
これからクジをひいて当たった人間を殺す。
そいつを残りの3人が食べることにしたらどうだ……?
って提案するんだ……。
マキエ
それって当たりじゃなくてハズレよね……。
ぐっさん
そういうツッコミは無しで……。
ぐっさん
ちなみに全員がこの提案に承諾して、結果的に給仕係の「リチャード・パーカー」という人物が当たりのくじを引く……。
そしてその場でナイフで刺し殺されて他の3人に食べられてしまうんだ……。
マキエ
極限状態になったことが無いから何とも言えないけど、やっぱり極限状態だとそうなっちゃうのかしらねぇ……。
マキエ
え、ちょっとまって。
最初に予言とか奇妙な一致って言ってたけど、もしかして現実でも同じ事が起こるって事……?。
ぐっさん
そう……。
実はこの小説と全く同じ展開になる事件があるんだよ……。

実際に起こったミニョネット号事件


ぐっさん
『ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語』と同じような事件が起きたのは1884年の7月。
イギリスからオーストラリアに向けて「ミニョネット号」というヨットが航海をしていたんだ。
ぐっさん
ちなみにヨットに乗っていたのは船長と乗組員二人と給仕係の計四人。
マキエ
小説と同じ四人組ね……。
ぐっさん
そして、このミニョネット号は沖から1800キロメートル離れたあたりで難破。
乗組員たちは救命艇に乗り込んで何とか命は助かったんだけど、本当の地獄はこれからだったんだ。
マキエ
本当の地獄?
ぐっさん
実は救命艇には食糧が積んでいなくて、すぐに食糧難に陥ってしまうんだよ……。
マキエ
おっと……。
ますます小説と似てきたわね……。
ぐっさん
そして最初のうちは雨水を飲み水にしたり、ウミガメを捕まえて食料にしたりと何とか食いつないでいたんだけど漂流から18日経った時点で遂に完全に食糧が尽きてしまうんだ。
マキエ
ふんふん
ぐっさん
そして空腹と渇きで極限状態になった船長は他の三人に“ある提案”をするんだ……。
マキエ
まさか……。

船長が提案した恐るべき提案……。

ぐっさん
漂流した日から数えて19日目。
船長はなんと
くじ引きで当たりを引いた者が仲間のために、その身を差し出すというのはどうだ
という提案をしたんだよ……。
マキエ
どんどん小説に似てきたわね……。
ぐっさん
うん。
ただ、小説と違うのは乗組員の一人が猛反対して実際にくじ引きは行われなかったんだ。
マキエ
あ、そうなんだ。
ぐっさん
この時点で食人は回避できたかと思いきや、翌日の20日目に自体は予期せぬ展開に発展します。
マキエ
え……。
ぐっさん
実は遭難から20日目の日、給仕係の男の子がのどの渇きに耐えかねて海水を飲んでしまうんだよ。
そして、極度の脱水症状になって虚脱状態におちいってしまうんだ。
マキエ
あらら……。
確かに遭難したら海水だけは絶対に飲んじゃだめだってよく聞くわよね……。
マキエ
そういえば、なんで海水を飲むと脱水になるの?
ぐっさん
簡単にいうと塩分の過剰摂取だよ。
海水を飲むと血液内の塩分が上昇するんだけど、体は血液内の塩分濃度を正常に戻そうとして血液内に水分を送り込もうとするんだ。
つまり海水を飲むと、飲んだ水分以上に水が必要になるって訳。
ぐっさん
ちなみに高血圧の人は塩分を控えなさいって言われてるでしょ?
それも同じ原理で
①塩分を取る。
②血液の塩分濃度が高くなる。
③血液の塩分濃度を下げるため血管内に水分が放出される。
④血液の量が増えて高血圧になる。
っていう仕組み
マキエ
へー!
ぐっさん
話がずれちゃったから元に戻すけど、船長は虚脱状態になった男性を見て、もう助からないと判断。
そしてナイフで男性を殺害して血液で喉を潤し、男性の死体を食べて生き残る道を選んだんだ……。
マキエ
ああ……。
小説とおなじ結末に……。
ぐっさん
そしてこの食べられた男性の名前は「リチャード・パーカー
なんと小説に登場して食べられてしまった人物と同じ名前だったんだよ……。
マキエ
えええ!?
マキエ
まさか最初にいってた「奇妙な一致」ってのは食べられた人の名前が一緒だったって事?
ぐっさん
そう。
物語も酷似してるし、なにより食べられてしまった人物のフルネームが一緒ってそうそう無いでしょ……。
マキエ
まぁ偶然の一致何でしょうけど、たしかにここまで酷似してたら予言されてたって言いたくもなるわね……。
マキエ
そういや、船長たちはその後どうなったの?
ぐっさん
ああ、船長たちは遭難から24日目に救助されたよ。
ただ、殺人罪で起訴されて死刑宣告を受けちゃうけどね。
マキエ
んー……。
この場合の殺人は仕方ないような……。
しかも、死刑になってしまたらリチャードって人の死が無駄になっちゃいそう……。
ぐっさん
でも大丈夫。
実は当時の世論もマキエと同じ考えの人が多かったらしくてイギリスのヴィクトリア女王から特赦を受けて禁固6ヶ月に減刑されてるよ。
マキエ
あ、そうなんだ。
マキエ
よかった……のかなぁ……?
ぐっさん
「友人を食べた」という過去を背負って生きる方がつらいかもしれないね……。
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2 件のコメント

  • かなり前の記事へのコメントになりますが。この話に出てくるリチャードパーカーって、もしかして映画ライフオフパイのトラのモデルですかね?さらにこの映画の原作はもしかしたらこの話をもとにしたものなのかな?不謹慎かもですがそう思うとワクワクします!とても楽しい記事でした!!

    • Aさんこんばんわ。コメントとお褒めの言葉ありがとうございます!
      ライフオブパイ懐かしいですね!一時期はかなり有名になった映画ですね。
      あの映画の原作はパイの物語という小説が元になっているのは有名ですが、その小説は元ネタは様々あるようで、ユダヤ人の動物園職員がクロヒョウと救命ボートで太平洋に逃亡した話だったり、作者がインドの老人から聞いた「救命ボートに動物と共に取り残された遭難事故の話」など、色々説があるようです。
      どちらにせよ遭難事故から発想を得ていて、リチャード・パーカーも影響はしているかもしれませんが、直接的なモデルではないような気がしますね~。

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