

おっとい嫁じょ?
おっとり嫁じょとかじゃなくて?
おっとり嫁じょとかじゃなくて?

“おっとい”はってのは鹿児島地方の方言の一つだよ。
“おっとい”は“おっとる”で盗むって意味になるんだ。
わかりやすくいうと「嫁盗み」って感じかな
“おっとい”は“おっとる”で盗むって意味になるんだ。
わかりやすくいうと「嫁盗み」って感じかな

嫁盗み!
もしかして略奪婚とか誘拐婚の話?
もしかして略奪婚とか誘拐婚の話?

何でそんなに嬉しそうなのさ……。

元々好きだった男性が自分をさらいに来てくれたりとかドラマチックじゃない?

んんー……。
なんかマキエの頭の中では昼ドラみたいなストーリーが展開してるっぽいけど、そんな生やさしいもんじゃ無いよ?
むしろ好きでも無い男と結婚させられるっていう話だし。
なんかマキエの頭の中では昼ドラみたいなストーリーが展開してるっぽいけど、そんな生やさしいもんじゃ無いよ?
むしろ好きでも無い男と結婚させられるっていう話だし。

は……?
何、反吐が出る系の話なの……?
何、反吐が出る系の話なの……?

反吐が出るっていう表現はおいといて、女性側からしたらたぶん不愉快に感じる話かな。

それじゃさっそく紹介していきまっす!
女性を無理やり強姦して嫁にする恐怖の風習「おっとい嫁じょ」

この風習があったと言われているのは冒頭でも少し触れたけど鹿児島県にある大隅半島で今でいうところの鹿屋市。
そこでは昔から「おっとい嫁じょ」という風習があったらしいんだ。
そこでは昔から「おっとい嫁じょ」という風習があったらしいんだ。

昔ってどれぐらい前よ。

んー。
第二次世界大戦頃には既にあったって言われてるから少なくとも1940年代より昔じゃないかな。
第二次世界大戦頃には既にあったって言われてるから少なくとも1940年代より昔じゃないかな。

そしてその風習というのが
「強姦を成功させたら強姦した女性を嫁にできる」
という風習
「強姦を成功させたら強姦した女性を嫁にできる」
という風習

はぁ!?
なにそれ!?
なにそれ!?

たとえば村に住む男性が一人の女性に惚れたとしよう。

うん。

そして男性は女性に結婚を申し込むけど女性から断られて惨敗。
しかし、男性はあきらめずに女性を襲い強姦することができれば結婚できるんだ。
しかし、男性はあきらめずに女性を襲い強姦することができれば結婚できるんだ。

いやいやいや!違う違う違う!
私が何それっていったのは詳しく説明しろっていう意味じゃなくて、なんで強姦してきた奴の嫁になんかならなきゃならないのかって事!
私が何それっていったのは詳しく説明しろっていう意味じゃなくて、なんで強姦してきた奴の嫁になんかならなきゃならないのかって事!

その点については、そういう村のルールだからとしか……。

いやいや!ルールなんて関係ないでしょ!?

あとはあえて言うなら当時の貞操観念が関係してるのかなぁ。

貞操観念?

今は女性も社会進出してて結婚しなかったり子供を産まなくても特に何も言われないでしょ?

愚痴は言われるけどね……。

まぁ愚痴云々はおいといて、一方で昔は「子供を産まない女性なんてあり得ない」みたいな考え方だったっていうのはマキエも知ってるよね?

そうらしいわね。
気にくわないけど。
気にくわないけど。

だから昔の女性は結婚して子供を産むのが半分義務みたいなもんだったんだ。

だけど、嫁入り前に他の男に強姦なんてされちゃうと傷物扱いされてお嫁に行けなくなってしまう。
その結果、嫁ぎ先が無くなってしまった女性は仕方なく強姦した男の所へ嫁ぐしかなくなるって事さ。
その結果、嫁ぎ先が無くなってしまった女性は仕方なく強姦した男の所へ嫁ぐしかなくなるって事さ。

女性の貞操観念を逆手にとった男の卑劣な罠って訳か……。

反論したいけど、そういうことだね……。

でも本当にそんな風習なんてあったの?
男の妄想とかエロ小説の作り話とかじゃなくて?
男の妄想とかエロ小説の作り話とかじゃなくて?

言いたいことは分かるけど、実際に「おっとい嫁じょ」がらみで裁判沙汰になったりもしてます。
全国に知れ渡った誘拐婚!強姦は風習だから無罪!?

この鹿児島地方の独特の風習である「おっとい嫁じょ」が全国に知れ渡るきっかけになったのが一件の裁判。
実は昭和34年に実際におっとい嫁じょが行われて被害者女性が加害の男性を告発したという記録が残ってるんだよ。
実は昭和34年に実際におっとい嫁じょが行われて被害者女性が加害の男性を告発したという記録が残ってるんだよ。

ほう。

事件が起きたのも鹿児島の大隅半島周辺なんだけど、村に住む青年が義兄の紹介で当時20歳になる女性とお見合いする事になるんだ。

ふんふん。

その時に青年は女性に一目惚れ。
その場で結婚を申し込むんだけど女性は拒否。
その場で結婚を申し込むんだけど女性は拒否。

その後、2回にわたって結婚を申し込んだんだけどいずれも拒否されてしまう。
しかし、どうしても諦めきれない青年は叔父と義兄に相談した結果、思いついたのが「おっとい嫁じょ」。
青年と叔父と義兄は3人で女性を誘拐して強姦して結婚を承諾させることを画策したんだ。
しかし、どうしても諦めきれない青年は叔父と義兄に相談した結果、思いついたのが「おっとい嫁じょ」。
青年と叔父と義兄は3人で女性を誘拐して強姦して結婚を承諾させることを画策したんだ。

ある程度オチが読めるから嫌な予感しかしないわ……。

そして「おっとい嫁じょ」が実行されたのは2月5日。
鹿屋市にある職業安定所からの帰る途中の女性を男3人でタクシーに引きずり込んで誘拐
鹿屋市にある職業安定所からの帰る途中の女性を男3人でタクシーに引きずり込んで誘拐

タクシーの運転手も通報しろよ!

最初は食堂とかで言葉で説得していたらしいんだけど、女性は頑なに拒否。
夜になっても結婚を承諾しない女性に対してしびれを切らしてしまう。
そして、男性は計画通りおっとい嫁じょを実行するために女性を家に送ると嘘をついて知人の部屋に連れ込んで女性に乱暴を働いたんだ。
夜になっても結婚を承諾しない女性に対してしびれを切らしてしまう。
そして、男性は計画通りおっとい嫁じょを実行するために女性を家に送ると嘘をついて知人の部屋に連れ込んで女性に乱暴を働いたんだ。

ええ……。
その知人は異変に気づかなかったの……?
その知人は異変に気づかなかったの……?

そもそも部屋を貸した知人も貸した部屋でおっとい嫁じょが行われることを知ってたからね……。
ちなみにおっとい嫁じょでは強姦を手伝う男性も強姦に参加することが普通なんだって……。
ちなみにおっとい嫁じょでは強姦を手伝う男性も強姦に参加することが普通なんだって……。

つまり義兄も叔父も知人もその女性を……?

そういうこと……。

ありえない……。
というか自分の嫁にしたい女性になんてことすんのよ……。
というか自分の嫁にしたい女性になんてことすんのよ……。

そして、おっとい嫁じょの風習では被害者側の女性が両親を連れて男性の自宅へ挨拶に行くのが通例だったんだけど、その青年の家に訪れたのは警察。
女性側は男性を告発し今回の事件は裁判に持ち込まれることになったんだ。
女性側は男性を告発し今回の事件は裁判に持ち込まれることになったんだ。

泣き寝入りしなかったのね。
偉いわ。
偉いわ。

しかし、今回の裁判では異例の事態が起こる。
なんと弁護人の弁護士は男性の無罪を主張したんだ。
なんと弁護人の弁護士は男性の無罪を主張したんだ。

は!?
刑を軽くするどころか無罪を!?
刑を軽くするどころか無罪を!?

その理由として持ち出したのがおっとい嫁じょの風習。
「被告人が住む村では婚姻に同意しない女性に姦淫を働く“おっとい嫁じょ”という慣習がある。」
「本人は違法である事を認識していなかったため、故意では無い」
と無罪を主張したんだ。
「被告人が住む村では婚姻に同意しない女性に姦淫を働く“おっとい嫁じょ”という慣習がある。」
「本人は違法である事を認識していなかったため、故意では無い」
と無罪を主張したんだ。

でも、その主張って
「ここ、駐車禁止って知らなかったから罰金が取られるのはおかしい!」
って言ってるのと同じ事よね。
「ここ、駐車禁止って知らなかったから罰金が取られるのはおかしい!」
って言ってるのと同じ事よね。

何、その例え方……。
なんかあったの……?
なんかあったの……?

この間、駐禁とられた……。

話の途中で自分の愚痴を挟まないように……。

ハイ……。

で、話に戻るけど弁護士は無罪を主張しただけでなく、裁判になったとたん男性の情状酌量を求める署名が大量に集まったらしい。

誰よ。
そんなものに署名したの。
そんなものに署名したの。

ちなみに情状酌量の署名をして提出したのが青年が住む村の住人達。
村の住民のほとんどがその嘆願書に署名した上、むしろ「村の風習や習わしに口を出すな」と逆ギレしてたらしいよ。
村の住民のほとんどがその嘆願書に署名した上、むしろ「村の風習や習わしに口を出すな」と逆ギレしてたらしいよ。

えぇぇ……。
あり得ないわ……。
あり得ないわ……。

むしろ村側からしたら「おっとい嫁じょ」が普通だから、裁判になることがあり得ないって考えてたみたいだね。

普通……。
普通って何……?
普通って何……?

普通って一番難しいよね……。

ちなみに判決は有罪。
「被告人は慣習が反社会的性を帯びるものであると認識していため弁護人の主張は採用しがたい」
と判決がくだされて青年は懲役3年の実刑を受けることになるんだ。
「被告人は慣習が反社会的性を帯びるものであると認識していため弁護人の主張は採用しがたい」
と判決がくだされて青年は懲役3年の実刑を受けることになるんだ。

よしっ!
ざまあみろ!というか当然じゃい!
ざまあみろ!というか当然じゃい!

ちなみに一応聞くけど、この裁判自体が作り話じゃないわよね……?

その点については大丈夫。
判例時報社っていうところが裁判の判例についてまとめた「判例時報」っていう本を出版してるんだけど、その判例時報の第192巻にちゃんと記載されてるよ。
流石に著作権の関係で全文は載せられないけど、国会図書館に行けば読めるよ
判例時報社っていうところが裁判の判例についてまとめた「判例時報」っていう本を出版してるんだけど、その判例時報の第192巻にちゃんと記載されてるよ。
流石に著作権の関係で全文は載せられないけど、国会図書館に行けば読めるよ

面倒だからそこまでする気は起きないけど、そこまで言うなら事実っぽいわね。
まとめ

以上が恐ろしい風習「おっとい嫁じょ」についての話。
どうだった?
どうだった?

最初に予想したとおり案の定、反吐のでるような話だったわね。
最初は「怖い風習」って聞いて少し興味がわいたけど、やっぱり後味悪い話だったわ。
最初は「怖い風習」って聞いて少し興味がわいたけど、やっぱり後味悪い話だったわ。

まぁ、ちゃんと青年が有罪になっただけマシじゃないかな……。

でもさー。

ん?

まるで都市伝説に関する事件みたいに語られてるけど、実際はただの強姦事件よね?

……。

そういえばそうだね。
それも鹿児島地方に伝わるという「おっとい嫁じょ」について紹介していきまっす!