前回の話も大概だったけど、今回の話はもっと聞きたくないわね……。
あ、ちなみに先に言っとくと石鹸だけじゃなくて血液入り紅茶とか、血液入りケーキを作ったりもしています。
これ以上、聞きたく無くなる理由を増やすんじゃないわよ……。
でも、なんでそんな猟奇的な事を?
根っからのシリアルキラーなの?
根っからのシリアルキラーなの?
んー。確かにシリアルキラーには違いないけど、快楽殺人というか自分の大切な物を守るために生け贄にしたって感じかな?
生け贄……。
血の紅茶とか人間石鹸とか生け贄とか、さっきからヤバい単語しか出てきてないわね……。
血の紅茶とか人間石鹸とか生け贄とか、さっきからヤバい単語しか出てきてないわね……。
それじゃさっそく紹介していきまっす!
レオナルダ・チャンチューリの波瀾万丈な人生
それじゃ改めて、今回紹介する人物は「レオナルダ・チャンチューリ」
別名、「コッレッジョの石鹸おばさん」とか「コッレッジョのソープメーカー」とも呼ばれた殺人鬼でっす。
別名、「コッレッジョの石鹸おばさん」とか「コッレッジョのソープメーカー」とも呼ばれた殺人鬼でっす。
なんかすごい二つ名ね……。
ところで“コッレッジョ”って何?
コッレッジョはイタリアの北部にある町の名前だよ。
ああ、チャンチューリってイタリア人なんだ。
そそ。
チャンチューリはイタリアのモンテッラで生まれたんだけど、実は母親が性的暴行を受けた結果生まれてきた子なんだよ。
チャンチューリはイタリアのモンテッラで生まれたんだけど、実は母親が性的暴行を受けた結果生まれてきた子なんだよ。
え……。
ちなみに母親の名前はアメリアっていうんだけど、望まない出産だったせいでチャンチューリは母親に虐待されていて、10代にして2回の自殺に失敗してたりする……。
現時点ではちょっとかわいそうかも……。
その後も波瀾万丈な人生で20代で結婚するも詐欺の罪を犯して刑務所に入れられたり、1930年にイタリアの南部で起きたイルピニア地震で家が全壊したり、とにかく波乱万丈な人生を送ることになるんだ。
なんかかなりハードモードな人生ね……。
そして最終的にはさっき紹介したイタリアのコッレッジョという町で小さな雑貨店を経営することになるんだけど、そこでのチャンチューリは人当たりも良くて穏やかで、町の人たちからは“すごい親切な女性”という評価をうけていたんだ。
へー。
ただ、この頃から既にチャンチューリは
「自分は呪われている」
と被害妄想のような考え方に囚われていたんだよ……。
「自分は呪われている」
と被害妄想のような考え方に囚われていたんだよ……。
呪い?
自分が不幸なのは呪われているせい。
チャンチューリが少女時代に母親のアメリアから虐待されていたって紹介したけれど、実は昔から母親に「お前は呪われた子供だ」と言われ続けていたんだ。
自分の娘に対してなんて事を……。
そして、その事を予言するかのように逮捕されたり地震の被害に合う訳だけど、それ以上にチャンチューリにとって耐えがたい事件も起こるんだ。
耐えがたい事件?
実はチャンチューリは自分の子供に対してかなり執着心が強かったと言われていて、なんと17回も妊娠するんだ。
妊娠17回!?
すごいよね。
でも実際は17回の妊娠の内、3回は流産してしまった上に10人は10歳になるまでに全員死んでしまって、大人にまで成長できた子供はたった4人だけなんだ。
でも実際は17回の妊娠の内、3回は流産してしまった上に10人は10歳になるまでに全員死んでしまって、大人にまで成長できた子供はたった4人だけなんだ。
4人兄弟って聞くとそれだけでも大家族な気もするけど、もともと17回も妊娠しているなら大分すくなく感じるわね……。
そしてこの頃からチャンチューリが長年考えていた「私は呪われている」という思いが確信に変わり、ジプシーの占い師を訪ねて自分を占ってもらったらしい。
へぇ。
するとチャンチューリはジプシーの占い師から
「あなたの右手には監獄が見え、左手には犯罪者収容所が見える」
(In your right hand I see prison, in your left a criminal asylum.)
と言われたんだってさ。
「あなたの右手には監獄が見え、左手には犯罪者収容所が見える」
(In your right hand I see prison, in your left a criminal asylum.)
と言われたんだってさ。
あ、なんか嫌な予感……。
息子のために生贄を捧げだしたチャンチューリ
そして1930年代に入ると、大切に育ててきた4人の息子たちにも危機が迫ります。
え、何?
第二次世界大戦だよ。
この頃には子供達は大人に成長していたんだけど、その子供達の所にも徴兵命令が送られてくるんだ。
この頃には子供達は大人に成長していたんだけど、その子供達の所にも徴兵命令が送られてくるんだ。
あー……。
戦争か……。
戦争か……。
常日頃から自分は呪われていると思っていたチャンチューリは、今回の徴兵も呪いが原因だと考えたんだけど、チャンチューリは呪いが原因で息子を戦死させないために、ある事を考えたんだ。
それが人間石鹸ってわけ……?
そう。
まぁ人間石鹸はあくまで結果なんだけど、チャンチューリは他の人の命を生け贄にすれば戦地で息子は死ぬことは無いと思い込んで、近隣住民を殺し始めるんだよ……。
まぁ人間石鹸はあくまで結果なんだけど、チャンチューリは他の人の命を生け贄にすれば戦地で息子は死ぬことは無いと思い込んで、近隣住民を殺し始めるんだよ……。
自分の息子のために他人を殺すなんて愛が重すぎるわね……。
そしてチャンチューリが実際に殺人を犯し始めたのが1939年。
自分が経営していた雑貨店に招待した客や知人を撲殺したり毒などで次々に殺害。
結果、一年も経たないうちに3人の被害者が出る事になるんだ。
自分が経営していた雑貨店に招待した客や知人を撲殺したり毒などで次々に殺害。
結果、一年も経たないうちに3人の被害者が出る事になるんだ。
ハイペースね……。
そしてチャンチューリは儀式の一環として、殺害した人の脂肪を使って石鹸を作ったり血液を乾燥させて紅茶やケーキを作っていたんだ……。
一応聞いておきたいんだけど、本当に人間が材料で石鹸が作れるの?
脂肪が石鹸になるのは科学的には「鹸化」って言うんだけど、これは脂肪と水酸化ナトリウムや苛性ソーダの化学反応だから、人間だろうが豚だろうが、脂と水酸化ナトリウムか苛性ソーダさえあれば何でも石鹸にできるよ。
できちゃうのか……。
まぁ“汚れが落ちやすい”とか“石鹸として使いやすい”とか、材料として適切かどうかは別問題だけどね。
あと、チャンチューリが逮捕された後に手記が見つかるんだけど、そこには血液ケーキの作り方や人間石鹸の作り方、あと「ヴァージニア(被害者の女性)の脂肪は白かった」とかおぞましい事が沢山書かれていたんだってさ。
そういう詳しい描写はいらない……。
そしてこの頃から最初に紹介した「コッレッジョの石鹸おばさん」とか「コッレッジョのソープメーカー」とか呼ばれるようになるんだけど、チャンチューリは作った血液入りケーキや人間石鹸は近くの住民にお裾分けしていたんだって……。
あうあううああ……。
自ら罪を名乗り出たチャンチューリ
そしてチャンチューリが逮捕されたのは1940年代。
警察はチャンチューリが殺害した人物の行方を追っていて、市民たちの目撃証言の中に「被害者女性がチャンチューリのお店に入っていくのを見た」という証言があってチャンチューリは何かしら事件に関与しているとマークされていたんだ。
警察はチャンチューリが殺害した人物の行方を追っていて、市民たちの目撃証言の中に「被害者女性がチャンチューリのお店に入っていくのを見た」という証言があってチャンチューリは何かしら事件に関与しているとマークされていたんだ。
ふんふん。
ただ、チャンチューリはさっきも言ったけど、とても親切な人で知られていたから捜査対象外で中々捕まらなかったんだ。
そして警察が目を付けたのがチャンチューリの息子。
警察はチャンチューリではなく息子が殺人を犯したと判断して逮捕しようとしたんだ。
警察はチャンチューリではなく息子が殺人を犯したと判断して逮捕しようとしたんだ。
あらら。
そして守るべき子供が逮捕されては意味が無いと思ったのかチャンチューリは自ら罪を告白。
結果、30年の懲役と3年間の精神病治療を言い渡されて、ようやくコッレッジョに平和が戻ってきたんだよ。
結果、30年の懲役と3年間の精神病治療を言い渡されて、ようやくコッレッジョに平和が戻ってきたんだよ。
ようやくかー……。
でも懲役刑と精神病治療って、ジプシーの占い師が占った事が的中しちゃってるわね……。
でも懲役刑と精神病治療って、ジプシーの占い師が占った事が的中しちゃってるわね……。
まとめ
以上が人間石鹸を作っていたおばあちゃん「レオナルダ・チャンチューリ」でした。
どうだった?
どうだった?
なんかな~……。
殺人を犯したっていう点については擁護できないけど、生い立ちとか殺人を犯した理由を聞くと少し同情しちゃいそうにはなるわね……。
殺人を犯したっていう点については擁護できないけど、生い立ちとか殺人を犯した理由を聞くと少し同情しちゃいそうにはなるわね……。
この事件は割とマイナーな部類の事件で詳しい資料とかはもう残って無いんだけど、結局のところチャンチューリは息子たちを助けたかっただけなのかもね。
もうちょっと違うやり方があったでしょうに……。
でも、なんで殺害した人を石鹸にしようとおもったのかしら。
普通、そんな発想は出てこないわよね。
普通、そんな発想は出てこないわよね。
んー。
あっ!呪いという汚れを落とすためには人から作った石鹸が必要だと思ったとか!
いや、その発想は無理がある……。
デスヨネ……。
それも人間の死体を使って石鹸を作っていた「レオナルダ・チャンチューリ(Leonarda Cianciulli)」について紹介したいとおもまっす!