床に人の顔が浮かび上がる「ベルメスの顔」！超常現象かイタズラか！果たして真相は！？

今回の都市伝説のテーマはずばり「怪奇現象」！
それも床に人の顔が浮かび上がる「ベルメスの顔」についてご紹介したいと思いまっす！

床に人の顔？

うん。
この話はスペインで有名な都市伝説というか超常現象の一つなんだけど、家の床に人の顔ようなシミが浮き出てくるっていう話なんだ。

ほう……。

しかも、そのシミはタイルを剥がしたり上からコンクリートを流し込んでも消えること無く、何度も何度も浮き出てくるという始末！

頑固なシミね。

もうちょっと違う言い方無い……？
なんかまるで洗剤のＣＭの前フリみたいになっちゃうから……。

頑固な汚れ？

もういいです……。
それじゃ早速紹介していきまっす……。

コンクリートの床に突如として現れた顔の様なシミ「ベルメスの顔」

このベルメスの顔が誕生したのはスペインにある「ベルメス」という町。
その町に「マリア・ゴメス」という夫婦が暮らしていたんだ。

ああ、ベルメスって地名なんだ。

そそ。
そして怪奇現象が起きたのは1971年の8月23日。
マリアが晩ご飯の用意をしようとかまどに向かったところ、コンクリート製の床に今までなかったようなシミを発見するの。

ふんふん。

そして、そのシミというのがコチラ。

何これ！怖っ！

コンクリート製の床から現れたのは見ての通り「人の顔のシミ」。
このシミを見て、ただならぬ恐怖を感じたマリアは慌てて家族を呼び助けを求めたんだって。

まぁ普通はそうするわよね。

そしてコンクリート製の床に現れた顔のようなシミを見た家族は……。

家族は？

とりあえず、雑巾とか布で拭きとろうとしたらしい。

おおぅ……。
まぁ当たり前といえば当たり前なんだろうけど、この顔を布でゴシゴシやるのはちょっと勇気がいるわね……。

だね。
ただ、いくらこの顔のようなシミをゴシゴシこすってもシミは一切消えることが無く、それどころか徐々に悲し気な表情に変化したらしい……。

めっちゃ嫌がってるじゃん。

嫌がって……るのかなぁ……？
というかそんなに軽いノリじゃないとも思うんだけどなぁ……。

大騒動になったベルメスの顔。原因は埋められていた人骨か……？

今回の騒動についてマリア夫妻は同じベルメスに住む知人に相談したんだけど、その事が原因で徐々にベルメスの顔の噂が広がっていくことになるんだ。

最初は町の人が見にくる程度だったんだけど、いつの間にかスペイン全域に知れ渡る事となって、遠くに住んでいる人がわざわざマリアの家の床を見に来るという事が頻繁に起き始めたらしい。

まるで観光名所ね。

そうだね。
ただ、あまりにも多くの人がマリアの家に押し掛けた結果、マリア達の日常生活がままならなくなってしまう。

あー。それもそうか。

そこでマリア達はこの問題を解決するために、なんと不気味な顔のシミを破壊することにしたんだ。

えらく極端な行動に出たわね……。

ちなみに破壊の方法はかまどの床の壁を削り取って、その上に新たにセメントを流し込むというもの。
この作業は顔のシミが現れた6日後である8月29日に行われて、今回の騒動は解決されたかと思いきや……。

まだ何かあるの？

破壊してから10日後には全く同じ場所に新しい顔が浮かび上がってきたんだ……。

え……？
その流し込んだセメントの上にって事……？

そう。
しかもその顔のようなシミは消えたり現れたりする上に、数も増えて多い時には床だけじゃなく壁にも表れ始めたんだ。
そして多い時には同時に18種類の顔のようなシミが浮き出たっていう記録も残ってる。

破壊どころか悪化してんじゃん……。

だね。
マリア達も怪奇現象が悪化したことで原因を突き止めなければならないと思ったらしい。

そして「最初に浮き出た顔のシミの地下に何か秘密があるのでは」と考えて家の地下を掘ってみるとなんと多数の人骨が出現。
再び大騒動になったんだけど、その後の調査の結果、マリア達が住む家は昔の墓地の上に建てられていたことが判明したんだ。

とんでもない事故物件ね……。

本格的な調査団が結成！果たして超常現象かイタズラか！

一気に有名になったベルメスの顔なんだけど、当然一方では「ただのイタズラではないか」という話も出てくる。
そしてその真相を解決すべく1972年に調査団が結成されて本格的な調査が開始される事となるんだ。

ほう。

ちなみに調査団は顔が浮きでコンクリートの床や壁などをしたんだけど、その結果コンクリートからは何種類かの薬品と硝酸銀が検出されたんだ。

硝酸銀？

硝酸銀っていうのは元々写真のフィルムとかに使用される薬品で光を当てると黒く変色する性質をもってる科学薬品だね。
ちなみに調査団は硝酸銀とコンクリートのシミ消し剤を一緒に使う事で一見、何もないコンクリートの床に光を当ててシミを浮かび上がらせる事に成功。
結果的には「いたずらの可能性が高い」と結論づけたんだって。

つまりイタズラだったって事？

超常現象かイタズラか……。果たして真相は……？

調査団も結成された今回の事件ですが残念ながら結論は出てません。

え、そうなの？

たしかに調査団の調査の結果、再現はできたものの「再現ができた＝イタズラ」っていう訳でもないしね。
あくまで「いたずらの可能性が高い」としか言えないみたい。

ああ、それもそうか。

今回の事件の中心人物であるマリア・ゴメスは2004年2月に死去するまでイタズラ説を否定し続けてるしね。

ふーん。

あ、それと実は2002年にはマリア・ゴメスの実家にも顔のようなシミが浮かび上がっていた事が発見されたりもして、今でもまだ超常現象かイタズラかを議論されてるみたい。

ふーん。
でもマリア達も可哀そうね。

ん？

だってそうでしょ？
マリア達からすればわざわざこんな手の込んだイタズラをしても何もメリットが無い上に、大勢の観光客のせいで私生活を滅茶苦茶にされたんでしょ？
その上に嘘つき呼ばわりされるなんて可愛そうじゃん。

いや、そうでもないよ
実はマリア達は今回の一件でそうとう荒稼ぎしてたんだよ……。

え……？

マリア・ゴメスによる金儲け説も否定できない……？

マリア達は被害者のように語られる事が多いけど、実は今回の騒動で一番メリットがあったのはマリア達なんだ。

どういうこと？

実はマリア達はベルメスの顔が有名になるやいなや、訪問客相手に写真の販売を開始したり入場料を徴収していたんだ。
しかも観光客数が増えてくれば自らバスツアーも企画して、とにかく様々な商売を展開していたんだよ。

あ、一気に今回の超常現象が胡散臭くなった……。

ちなみにベルメスの町今回の事件の1年前である1970年には大寒波による被害を受けていて「被害を乗り切るために超常現象を利用した村おこしなのではないか」とも言われていたりする。
実際には大勢の観光客が来てくれたおかげて町も随分潤ったそうだしね。

しかも今では「ベルメスの顔」という単語はちゃっかり商法登録されてるしベルメスの顔博物館っていうのもできてるんだって。

めっちゃ金儲けに走ってるわね……。

まとめ

以上が人の顔が浮かび上がる「ベルメスの顔」についてでした。
どうだった？

うーん……。
途中までは怪奇現象っぽくていい感じだったんだけど、金のニオイがしてからは一気に胡散臭くなっちゃったわね……。

まぁそれは仕方ないね……。

でも、2002年にマリアの実家にも出現したっていうのはちょっと気になるわね。
あれこそ超常現象っぽい。

あー……。
でも、あれも
「ベルメスの顔の事件が忘れられつつあるから再燃焼させるための材料の投下しただけ」
って言われてるみたいだよ……。

うっ……。
もし狙ってやってるならマリア達はかなり商才がありそうね……。