実在した幽霊船「良栄丸遭難事件」!航海日誌に記された恐るべき遭難の軌跡とは!

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ぐっさん
今回の都市伝説のテーマは「幽霊船」!
それもカナダの西海岸に現れた「良栄丸」についてご紹介したいと思いまっす!
マキエ
ん?
日本の船が海外で幽霊船として語られてるの?
ぐっさん
そう。
これは読者のさつきさんから教えてもらったネタで、“良栄丸遭難事故”とも呼ばれる事件なんだけど、1927年に9人分のミイラや白骨死体を乗せたボロボロの幽霊船がカナダの西海岸に流れ着いたんだよ。
マキエ
え、怖い話とか作り話じゃなくて……?
ぐっさん
うん。
だから都市伝説と言うより、都市伝説級の怖い事件って感じかな。
マキエ
ガチの幽霊船の話じゃん……。
あんまり聞きたくない感じの話なんだけど……。
ぐっさん
それじゃ早速紹介していきまっす!
マキエ
気が乗らない……。

最新式のマグロ漁船「良栄丸」

ぐっさん
それじゃ、まずは幽霊船になる前の良栄丸について紹介していくね。
良栄丸は和歌山県を本拠地として登録されていたマグロ漁船で無水式の焼玉エンジンを搭載した、当時では割と最新型の漁船だったんだ。
マキエ
ふんふん。
ぐっさん
そして良栄丸は12人の乗組員を乗せて1926年12月5日に神奈川県にある三崎漁港を出港して、沖合に100㎞ほど進んだあたりで予定通りマグロ漁を行っていたんだ。
ぐっさん
ただ、出港からして2日後の12月7日頃から大規模な低気圧の影響で海が荒れ始め、難破の危険性が出てきます。
マキエ
あ、なんかフラグ……。
ヤバいとおもったらすぐに引き返せばいいのに……。
ぐっさん
その点については大丈夫。
海の荒れ具合を確認した船長は予定を少し繰り上げて三崎漁港に戻る事にしたんだ。
マキエ
あ、そうなんだ。
ぐっさん
そして良栄丸は荒れる海の中、三崎漁港に向かって進んでいたんだけど、12月12日にエンジンルームから爆発音のような音が発生。
なんとエンジンのクランクシャフトが折れてしまい、操縦不能に陥ってしまうんだ……。
マキエ
クランクシャフトって何?
ぐっさん
クランクシャフトっていうのは簡単にいうとエンジンの芯になる棒。
つまり荒れ狂う海の中、エンジンが故障して進むことも戻る事も出来なくなってしまったんだよ。
マキエ
ヤバいじゃん……。
ぐっさん
そう。かなりヤバイ……。
そして、ここから悪夢とも言える魔の数カ月間が始まるんだ……。

操作不能に落ちった良栄丸と、後に発見された恐ろしき航海日誌

ぐっさん
良栄丸が出航したのは1926年の12月で、カナダの西海岸に流れ着いたのは1927年の10月31日の事だから単純に約11ヶ月間もの間、太平洋を遭難していた事になるんだけど、驚くべきことに船員たちは少なくとも1927年の5月11日までは生き延びていたんだ。
マキエ
なんでそんな事が分かるのよ。
ぐっさん
普通、11カ月間も漂流したら嵐や座礁が原因で船は沈没する物だけど、何度も言うように良栄丸は沈没する事無くカナダの西海岸に流れ着いたおかげで、良栄丸の乗組員が記載していた航海日誌を入手する事ができたんだよ。
マキエ
ああ、なるほど。
ぐっさん
ちなみに良栄丸の航海日誌は和歌山県立図書館に寄贈されている「良栄丸遭難記録」という本を見れば当時の文面で見ることができるんだよ。
そこで今回は「良栄丸遭難記録」の中に記載されている大きな出来事を順序立てて紹介していていくね。
ぐっさん
ちなみに原文は歴史的仮名遣いだったり、今は使われていない漢字だったり、そのままじゃ読みづらいの現代語に翻訳しています。
ぐっさん
[1926年12月12日] 午前頃突然 機械クランク部が折れちょっと思案にくれた、仕方なく宜敷上げしが折悪く西の風にて自由ならず、舟を流す事にした。
11日午前の時より14日午前9時まで曇り、風なく流した。
ぐっさん
まず、これが最初に言ってたクランクが折れた時の日誌だね。
マキエ
ふんふん。
ぐっさん
次にこれが当時の食糧について書かれた部分。
ぐっさん
[1926年12月15日] 朝めしを食事中北方面より紀州船によく似た船を見つけ、早速大漁旗挙げたところ、見えなかったのかそのまま行き去った。
食物 米4俵 一石6斗、醤油3升、酢4合、大根4本、ゴボウ6本、芋500匁、みそ1貫目、茶1斤、かんぴょう100目、メカ魚200貫、サメ魚20本、イカ300枚。
これみな干物にて丸4ヶ月は大丈夫、また食のばすという船長の意見 皆これに決心した。
マキエ
この時点では割と食糧はある感じね。
ぐっさん
そうだね。
もともと2、3週間は漁を行う予定だったし、漁船だから魚を釣ることはできるしね。
ぐっさん
そして次が12月26日にアメリカに行こうと決意した内容の日誌。
ぐっさん
[1926年12月26日] 午前アメリカへ乗り出すことに決定し錨を上ぐ、風を73に受けて北東に舵を向けて進みだした。
マキエ
アメリカ!?
何で!?
ぐっさん
この時点では風向きの関係で、どう頑張っても日本に向けて舵を取ることができなかったんだよ。
だから、発想の転換で今吹いている風にのってアメリカ大陸まで行ってしまおうと考えたんだね。
マキエ
なんか無謀な気がするんだけど。
ぐっさん
専門家曰く、選択肢の一つとしては十分にあり得る話らしいよ。
マキエ
へー。
ぐっさん
そして3月5日。
遂に食糧が尽きてしまいます。
ぐっさん
[1927年3月5日] 本日朝食にて料食なし。
マキエ
え、いきなり3月?
1月と2月はどうなったの。
ぐっさん
1月と2月は主だったことは特に起きてないんだ。
出来事としては「流した(漂流させた)」と「魚を釣った」ぐらいだね。
マキエ
それはそれできついわね……。
ぐっさん
そして食糧が尽きた時点でいよいよダメだと思い始めたのか、食糧が尽きた翌日の3月6日に船員達全員が遺書を書いています……。
せっかくだからここだけは原文をそのまま紹介します……。

和歌山県西牟婁郡和深村 船主 細井音松(良栄丸)
乗組連名
船長:三鬼登喜造
機関長:細井伝次郎
友取:桑田藤吉、寺田初造、直江常太郎、横田良之助、井澤捨次、松本源之助、辻内良治、三谷寅吉、詰光勇吉、上平由四郎
右十二名大正十五年十二月五日神奈川三崎出発営業中 機関クランク部破レ 食料白米壱石六斗ニテ今日迄命ヲ保チ汽船出合ズ何ノ勇気モ無クココニ死ヲ決ス
大正十六年新三月六日

マキエ
重い……。
ぐっさん
そして、遺書をかいた3日後の3月9日に初めて死者がでます……。
そしてここからは死神に憑りつかれたかのように立て続けに不幸事が起こるので、最後までいっきに紹介していくね……。
ぐっさん
[1927年3月9日]細井傳次郎病氣のため死亡す、直江常太郎も3月7日頃より床を離れず、吾らも身動きできぬ、大鳥一羽釣り上げ。
[1927年3月12日] サメ1尾釣り上げ、本日正午 直江常太郎病気のため死亡。
[1927年3月17日] 朝のうち風なきゆえ帆の手入致す流す、井澤捨次死亡。
[1927年3月22日] オットセイが船の側に浮き上りしゆえ 皆再びあまり沖で無いとの意見がでる。辻内7日前より病気。
[1927年3月27日] 西南の風雲、風はやや止まりしが風悪しき故流す。
本日寺田、横田両君死亡す。大鳥一羽釣る。
[1927年3月29日] 北北西の風雨、午前3時より南々東に走り風強きため、桑田藤吉 午前9時死亡。
三谷寅吉夜間死亡す、サメ一本釣上げる。
[1927年4月6日] かねて病気致しおりし辻内、午前0時頃病死す。
[1927年4月14日] 風西北睛風なくして流す、サメ一本釣る、詰光勇吉君午前10時死亡病死。
[1927年4月19日] 病気なりし上手君午前死亡す。
[1927年5月6日] 船長大病となる。
[1927年5月7日] 西南の風が強いが、流船我もかねての脚気病のため、正午より食事もとれぬ位になる小便にもゆけぬ。
[1927年5月9日] 曇、風強し、帆を巻いたまま流す、二人とも病気。
ぐっさん
そして次が良栄丸の航海日誌の最後の記述です。
ぐっさん
[1927年5月11日] 曇、北西風、風やや強く浪高し、帆巻き上げたまま流船す。
南々西に船はドンドン走つている、船長の小言に毎日泣いている、病気。
マキエ
なんかついつい読んじゃったけど、かなりキツいんだけど……。
ぐっさん
食糧は海からある程度は調達できたけど、食事が偏ったせいでビタミンC不足による脚気が死を招いたみたいだね……。
マキエ
あ、そういえば昔の船乗りって野菜とかを食べられないからビタミンC不足になりがちだったんですってね。
ぐっさん
へぇ良く知ってるじゃん。
マキエ
ワンピースで読んだ。
ぐっさん
ああ、そういえばそんな話あったね……。

都市伝説と化した「良栄丸遭難事故」

マキエ
でも、今回の話はてっきり船員たちが空腹のあまり食人鬼になってお互いを食べ合うって話かと思ってたから、まだよかったわ……。
ぐっさん
あ、実はそんな感じの話もあるよ。
「発見時に船内には一斗缶があって、中には人間の腕が入っていた。」
とか
「船員が魚を釣り上げたところ、その魚を奪い合って殺し合いが起きた」
とかね。
マキエ
え……。
やっぱり食べちゃったの……?
ぐっさん
んー。ここで言えるのは「そういった記録は無い」って事ぐらいかな。
ぐっさん
実はこの良栄丸遭難事件は「ミイラや白骨死体が流れ着く」というインパクトもあって日本だけでなく流れ着いた先のアメリカやカナダでも有名になった事件なんだ。
マキエ
そりゃそうよね。
ぐっさん
ただ、そういう衝撃的な事件はさらに衝撃的に報道するのがマスコミの世の常。
話題作りのために実際に記録されていないような事をそれらしく記事にして報道したんだよ。
マキエ
あー……。なんかわかる気がするわ……。
ぐっさん
一方で日本でも同じような事をしていて、良栄丸遭難事件を食人鬼事件のように紹介する人もいて、ひどい内容の物だと航海日誌に似せた書き方でありもしない航海日誌をでっちあげたりとかもしています。
マキエ
たとえばどんな?
ぐっさん
例えば

「4月14日。沢山勘十郎、船室にて不意に狂暴と化して発狂し死骸を切り刻む姿は地獄か。人肉食べる気力あれば、まだ救いあり」
「4月19日。富山和男、沢村勘十郎の二名、料理室にて人肉を争う。地獄の鬼と化すも、ただ、ただ生きて日本に帰りたき一心のみなり。同夜、二名とも血だるまにて、ころげまわり死亡」

とかだね。

マキエ
これだけ見るとヤバイ事件にみえるわね……。
ぐっさん
まぁ食人行為が行われていないっていう証拠もないけれど、そういった不名誉なことをわざわざ明確に航海日誌に書き記すとは考えにくいしね。
マキエ
これって名誉棄損とかにはならないのかしら……。
ぐっさん
というか、本物の遺書には「富山和男」とか「沢村勘十郎」なんていないしね。
マキエ
あ、ほんとだ!
ぐっさん
流石に実名で有りもしない航海日誌を作ったらまずいと思ったんじゃないかな。
マキエ
うーん……。
でも事件名は良栄丸遭難事件な訳だから、なんか釈然としないわね……。

まとめ

ぐっさん
以上がカナダの西海岸に現れた幽霊船「良栄丸」についてでした。
どうだった?
マキエ
つらい……。
ぐっさん
え?
マキエ
最初のあたりはともかく、航海日誌の内容を聞いていたあたりから、なんていうかかなり辛かった。
マキエ
でも一番衝撃的だったのが、いくら魚を釣って食糧があったとしても最終的には栄養が偏ったら病気になって詰むって所ね。
ぐっさん
あー。たしかに。
マキエ
やぱり大切なのは栄養のバランスが取れた食事って事ね……。
ぐっさん
いつも思うけど、マキエって話の着地点が毎回ずれてるよね……。
マキエ
今回は聞いてて辛いからワザとずらしてんのよ!
ぐっさん
あ、そうですか。スイマセン。
ぐっさん
あと、最後になりましたがネタを提供して頂いたさつきさん。
ありがとうございました。
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8 件のコメント

    • さつきさん、こんばんわ。いつもコメントありがとうございます。
      この度はネタを提供していただいてありがとうございました。
      少しでも楽しんでいただけたようで何よりです。
      全く持って知らない話でしたので、私自身も勉強になりました!
      本当にありがとうございました。

  • こんにちは。カテ違いで初歩的なコメントで申し訳ありませんが、(④を導く根拠に①②を用い、③は④を補強)、どのように思われますか。

    ① 『遺伝子DNAは誰が作ったのか』

     地球上の全ての生命に遺伝子DNAが組み込まれていますが、1mとか2mとかの長さがあり、4種の塩基配列は複雑精巧で、自己修復機能まで有します。

     こんなものが自然や偶然に出来るわけが有りません。作ったのは「遠い未来の人間」です。

    ② 『物質(原子)は誰が作ったのか』

     地球上の物質(原子)は百余り有りますが、陽子・中性子・電子の3者で構成され、それ以外の構成は存在しないし、規則性とか法則性に支配されています。

     中性子は中性子線を内包し、特定の物質(原子)もα線とかβ線などを放射して崩壊し、電子は電荷を内包しています。

     こんな複雑な物が自然や偶然で出来るわけが有りません。原子を作ったのは「遠い未来の人間」です。

     (uクォークとかdクォークとか中性子のβ崩壊で発生する陽子や電子ニュートリノなどの難しい話ではなく、単に『こんなもの(原子)が自然や偶然に出来上がるものか』ということを、お尋ねしております。)

    ③ 宇宙の始まりが無機であったとしても、進化の途上で有機(生命とか生活機能)が生まれ、さらに彼らが多様な進化を遂げたうえで、人間や様々なものが作り出された可能性は否定されるものでしょうか。

     (胎児の成長過程で一時的に見られる「尾っぽ」とか「指の水かき」は進化の記憶でしょうか。)

    ④ 『私たちは人工的に作られた肉体を使って、人工的に作られた「場」で生活をしていますが、実は、今の世界は実在しない虚構であり、実在する本当の自分は「DNAや原子を合成する科学を持った遠い未来」(真実の世界)にいます。』という発想は、(無限回の問答は抜きにして)、成り立つでしょうか。

    • どうおもわれますか。さん。こんばんわ。コメントありがとうございます。
      個人的な意見を言わせていただくと、この世界が偶然の産物であれ、「遠い未来の人間」が製造した世界であれ、重要なのは自分自身が認識している世界を自分がどう生きるかだと考えています。
      この世が人工的に作られた場であっても、仮に胡蝶の夢であっても、自分自身がそうであると認識できない限り、それは私の中の世界は変わりません。
      重要なのは世界の在り方ではなく、自分の在り方や生き方なのではないでしょうか。

  • こんにちは。いつも興味深く拝見しております。ところで、「終末予言」について、ご興味をお持ちでしょうか。

    世は、七度の大変りと知らしてあらう。(黄金の巻 第26帖)

    世はグルグルと七変り、改心の為 世界の民皆、今度は引上げ一旦みなあるぞ。(黄金の巻 第71帖)

    ★(追記)
     上記以外にも、シリウスファイルのオコットのメッセージ、ヒトラーの予言、エズラ黙示録、ヨハネの黙示録(外典)、マザーシプトンの予言、ビリーマイヤーの予言、その他の予言などにも類似性や関連性が認められます。

    どう思われますか。

  • 他のサイトで読んだ良栄丸事件では此方で偽物と紹介されてた記事が航海日誌として載っていたので信じてしまってました。当時はあんな趣味の悪い記事が出ていたのですね。それもまたある意味怖い話ですね。

    • りこさん、コメントありがとうございます。
      >>当時はあんな趣味の悪い記事が出ていたのですね。それもまたある意味怖い話ですね。
      ですね。やっぱりどの時代でも話を盛る事はよくあるみたいですね。
      ただ話の盛り方が壮絶ですよね。

      • いや、盛るとかいうレベル越えてるし、こんなの完全に捏造でしょ(笑)
        現代の怪しいネット記事ならまだしも、新聞でコレは完全にアウト(-“”-;)

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