おおー。
なかなか怖そうなテーマね。
なかなか怖そうなテーマね。
でも、頭蓋骨なんてそうそう見ないからあんまりピンとこないわねぇ。
頭蓋骨がカタカタ動くなんて結構ありきたりだし。
頭蓋骨がカタカタ動くなんて結構ありきたりだし。
普通はそうだよね。
でも、この都市伝説は頭蓋骨の盗難という事件が元になって結構リアリティのある話なんだよ
でも、この都市伝説は頭蓋骨の盗難という事件が元になって結構リアリティのある話なんだよ
頭蓋骨の盗難……。
何のために……。
何のために……。
ちょっと興味出てきたでしょ?
それじゃさっそく紹介していくね。
それじゃさっそく紹介していくね。
約150年の間、首を盗まれたハイドン
時は1820年。
ある人物の頭蓋骨を所有していたローゼンバウムっていう人がいたんだけど、その人の……
ある人物の頭蓋骨を所有していたローゼンバウムっていう人がいたんだけど、その人の……
いやいやいや、ちょっとまって。
話が唐突過ぎるんだけど。
話が唐突過ぎるんだけど。
ん?
なんで普通の人が頭蓋骨なんて持ってるのよ。
ああ、墓を暴いて首を引きちぎって持って帰ってきたからだよ。
で、その頭蓋骨ってのが……
で、その頭蓋骨ってのが……
いやいやいや!
何よ!墓を暴いて首を持って帰ってきたって!
そっから説明しなさいよ!
何よ!墓を暴いて首を持って帰ってきたって!
そっから説明しなさいよ!
んー。
じゃぁちょっと長くなるけどイチから詳しく説明していくね。
じゃぁちょっと長くなるけどイチから詳しく説明していくね。
初めからそうしなさいよ……。
まず、頭蓋骨を盗まれた人っていうのが“交響曲の父”とも呼ばれている
「フランツ・ヨーゼフ・ハイドン」
という超有名な作曲家。
「フランツ・ヨーゼフ・ハイドン」
という超有名な作曲家。
まじで!
超有名人物じゃん!
超有名人物じゃん!
たしかドイツの国歌を作った人じゃなかったっけ。
あ、そうなの?
ボクはその辺はよくわかんない。
ボクはその辺はよくわかんない。
……。
で、ハイドンは1809年5月31日に77歳で死を迎え、フントシュトゥルム墓地に埋葬されるんだ。
ふんふん。
ただ、実はハイドンはエステルハージ家の本拠地に埋葬してくれって遺言を残してて、それを発見したニコラウス2世って人は遺言を叶えるべく1820年に墓を掘り返したのよ。
大体11年後か。
11年前の死体を掘り返すって結構怖いわね……。
11年前の死体を掘り返すって結構怖いわね……。
ところがどっこい、ハイドンの遺体を掘り出してみると、なんと首から上がきれいさっぱり無くなっていたんだ。
おーう……。
盗まれた首の行方
ニコラウス2世は慌ててウィーンにある警察にこのことを報告。
するとあっさり犯人が見つかるんだよ。
するとあっさり犯人が見つかるんだよ。
あら、そうなんだ。
以外ね。
以外ね。
ちなみにその犯人というのが刑務所の管理人である
「ヨハン・ネポムーク・ペーター」
という人物。
「ヨハン・ネポムーク・ペーター」
という人物。
あれ?
さっき言ってた人と違うわね。
さっき言ってた人と違うわね。
それも後から説明するよ。
このペーターって男は何と頭蓋骨収集を生きがいにしていて、ありとあらゆる頭蓋骨を測定しているという変わった人物なんだ
変わったどころか変態じゃない……。
なんでそんなことを……。
なんでそんなことを……。
ペーターは頭蓋骨の形と知性は何かしらの関係があると考えて自分で色々調べてたみたい。
学者ならまだしも本業は刑務所の管理人なんでしょ……。
ここで犯人が逮捕されて無事、頭蓋骨が戻るかと思いきや事件はあらぬ方向へ展開していきます。
なんとペーターは
「カール・ローゼンバウム」
という人物に頭蓋骨をプレゼントしていたんだよ。
「カール・ローゼンバウム」
という人物に頭蓋骨をプレゼントしていたんだよ。
あ、最初に出てきた人だ。
しかもプレゼントって……
ハイドンの異常崇拝者・ローゼンバウム
実はペーターが墓を掘り起こした時には共犯者がいて、その共犯者っていうのがこのローゼンバウムという男。
彼は元々はエステルハージ家に勤めていた男なんだけど、ハイドンの異常な崇拝者として知られていたんだ。
頭蓋骨を引っ張り出すなんてストーカーを遥に凌駕しちゃってるもんね……。
そして共犯を認めたローゼンバウムは当然、警察の厄介になるんだけど警察には
「ハイドン様の聖なる頭部が、うじ虫に喰われたり悪人やいんちき哲学者や悪ガキどものおもちゃにされたりしないように、祭壇に祭っていた」
と証言していたらしい。
かなり危ない人物ね。
そして警察はローゼンバウムの家を家宅捜索するんだけど、頭蓋骨は一向に見当たらなかったんだ。
なんで?
ローゼンバウムが返したくなくて隠してたから
往生際悪すぎでしょ!
で、なかなか解決しない事件に痺れを切らしたニコラウス2世はローゼンバウムと直接取引して頭蓋骨を買い取るという手段に出たんだ。
ええぇぇぇ……。
なんでお金を払わなきゃならないの……。
なんでお金を払わなきゃならないの……。
まぁハイドンの事を思って早くケリを付けたかったんじゃない?
しかし、事件はこれで解決とはいかなかったんだ。
まだなんかあんの。
送られてきた偽物の頭蓋骨
ニコラウス2世はかなりの金額をローゼンバウムに払うと後日、ニコラウス2世の所に頭蓋骨が送られてきたんだ。
ふんふん。
ただ、あまりにもローゼンバウムの狂信っぷりを見ていたローゼンバウムは念のために鑑定を実施。
すると鑑定の結果、この頭蓋骨は若い女性の頭だということが判明したんだ。
すると鑑定の結果、この頭蓋骨は若い女性の頭だということが判明したんだ。
まじか……。
このことに怒ったニコラウス2世はローゼンバウムに猛抗議。
その結果、後日ちゃんと老人の頭蓋骨が届けられてエステルハージ侯爵家ゆかりのアゼンシュタットのベルク教会に埋葬されんだ。
その結果、後日ちゃんと老人の頭蓋骨が届けられてエステルハージ侯爵家ゆかりのアゼンシュタットのベルク教会に埋葬されんだ。
これで一件落着ってわけね。
いや、実はその老人の頭蓋骨も偽物だったんだよ……
はぁ!?
体を求めて動き回る頭蓋骨
そして今回の都市伝説となる動き回る頭蓋骨がここで出てきます。
ええ……今までのが前置きだったの……。
若い女の頭蓋骨と老人の頭蓋骨を送り付けたローゼンバウムだけど、実はハイドンの頭蓋骨はちゃんと大事に持ってたんだ。
ある奇妙な現象がローゼンバウム夫妻を襲い始めるまではね。
奇妙な現象?
最初に目撃したのはローゼンバウムの妻なんだけど、ハイドンの首から唸り声が聞こえてくるのを耳にしたんだ。
ローゼンバウムの妻は風が頭蓋骨を通り抜ける時に何か音を出しているのだと思ってたんだけど、後日にローゼンバウム自身もその声を聴くことになる。
ほう……。
しかもその唸り声は日に日に大きくなり、あごの関節ががくがく揺れたり徐々に奇妙な現象は悪化していった。
最初のうちは耐えてたんだけど、遂に耐えれなくなったローゼンバウムはハイドンの頭蓋骨を手放すことを決意。
最初のうちは耐えてたんだけど、遂に耐えれなくなったローゼンバウムはハイドンの頭蓋骨を手放すことを決意。
そこでニコラウス2世の手元にかえっていくってわけね。
いや、ハイドンの頭蓋骨はまた別の人に譲られたんだよ……
なんでやねん!
145年ぶりに胴体と再開した頭蓋骨
実は頭蓋骨はその後もいろいんな人々に渡され、その都度、怪異現象が起きていたといわれてるんだ。
で、最終的にロシアまで行っちゃう。
で、最終的にロシアまで行っちゃう。
オーストリアからロシアってかなり遠いわよ……。
その後、1895年に最終的にウィーンの楽友協会の所有となるの。
で、1954年にようやく頭蓋骨はアイゼンシュタットに運ばれて胴体と再開することになったんだ。
で、1954年にようやく頭蓋骨はアイゼンシュタットに運ばれて胴体と再開することになったんだ。
いやいや、楽友協会の所有になった時点ですぐに戻しなさいよ!
60年ちかく何をしてたのよ!
60年ちかく何をしてたのよ!
何してたんだろうね……。
これが胴体を求めてさまよう頭蓋骨の都市伝説。
なかなかスケールがデカかったでしょ
なかなかスケールがデカかったでしょ
んー。都市伝説の部分より頭蓋骨収集家とか狂った崇拝者とかの話のほうが面白かったわね。
あ、やっぱり?
夜な夜な体を求めて動き回るという恐るべき頭蓋骨についてでっす!