日本三大幽霊の一人「四谷怪談」のお岩さん!本当の姿は縁結びの神様?

スポンサーリンク
ぐっさん
今回紹介するのは日本三大幽霊の一人!
その名も四谷怪談に登場するお岩さんについてでっす!
マキエ
あー。
あの顔が……こう……残念な感じになっちゃってる幽霊よね。
ぐっさん
うん。
なんか言葉を濁してるようで余計に挑発的な感じになってる気がするけどその通り。
ぐっさん
ちなみにマキエはお岩さんがなんであんな顔になったか知ってる?
マキエ
そういえばしらないわね。
怖い幽霊を作ろうとしたらああなっただけじゃないの?
ぐっさん
実はお岩さんがあんな顔になってしまったのにはちゃんとバックストーリーがあるんだよ。
マキエ
あ、そうなんだ。
ぐっさん
それじゃさっそく紹介していきまっす!

四谷怪談とお岩さん

ぐっさん
舞台は江戸時代。
元塩冶藩士の四谷左門という人物がいたんだけど、その娘の名前が「お岩」というんだ。
あと、お岩には「袖」っていう妹がいて、妹の袖は「与茂七」という旦那と一緒に暮らしてたんだ。
マキエ

へぇ、妹がいたんだ。

ぐっさん
そんなお岩さんの所に婿に来たのが「伊右衛門」という人物。
ただ、伊右衛門は手癖がわるくて公金を横領し、それがバレてしまう。
ぐっさん
そして、この事が原因で父親の左門はお岩を実家に呼び戻し、別居させようとしていたんだ。
マキエ
泥棒とは一緒に暮らせさせれないって事?
ぐっさん
まぁそんなかんじ。
ぐっさん
で、このままでは離婚させられてしまうと思った伊右衛門は何度も左門に謝罪してお岩との復縁をお願いするんだけど、左門は拒否しつづける。
マキエ
そんなにお岩さんの事が好きなら泥棒なんてしなければよかったのに。
ぐっさん
いや、伊右衛門が一番欲しかったのは「藩士の家柄」なんだよ。
マキエ
どこまでもゲスな男ね……。
ぐっさん
そして伊右衛門はついに頭にきて左門を殺害して辻斬りの仕業に仕立て上げたんだ。
マキエ
マジか……。
ぐっさん
ここから少しややこしくなるんだけど、ちょうど同じ場所で妹の袖に惚れていた薬売りの「直助」という人物が袖の夫である「与茂七」を殺害していたんだ。
そしてそこへお岩と袖がやってきて左門と与茂七の死体を見つける。
ぐっさん
泣き崩れるお岩に伊右衛門は
「俺が犯人を見つけて仇を討ってやる!」
と言いくるめてまんまと復縁。
マキエ
自作自演もいいとこね……。
ぐっさん
そして袖も旦那が殺されてショックを受けているところに上手いこと直助が入り込む事で同居することになるんだ。
ぐっさん
話に付いてこれてる?
マキエ
えーっと……、簡単にいうと伊右衛門は復縁を拒んでた義父を、直助は恋敵の与茂七を殺して上手いこと立ち回ってるって事ね?
ぐっさん
そういうこと。
ぐっさん
そして伊右衛門は無事に田宮家に戻ってお岩との間に子供が生まれるんだ。
でも、お岩は子供を出産してから体調を崩して病気がちになってしまう。
マキエ
あらら……。
ぐっさん
そして伊右衛門は病気がちなお岩が段々と鬱陶しくなっていくんだよ……。
マキエ
やっぱりゲスはゲスね……。
ぐっさん
そんな時、高 師直(こう の もろなお)の家臣である伊藤喜兵衛の孫の「梅」という人物が伊右衛門を見て一目ぼれ。
そして孫の望みをかなえようと喜兵衛は伊右衛門を婿に来るように説得するんだ
マキエ
は!?
こんなゲス男のどこがいいのよ!?
ぐっさん
しかも伊右衛門は高家への仕官を条件に承諾するんだよ。
マキエ
え、つまり
「出世させてくれるなら妻と別れてその人と結婚するー」
って事?
ぐっさん
そう。
マキエ
最低……。
しかもそんな条件を出してくる男によくまぁ孫を嫁に行かそうとするわね……。
ぐっさん
当時だと普通だったのかなぁ。
ぐっさん
で、伊右衛門の次の目的はお岩とのスムーズな離婚なわけだけど、伊右衛門が思いついたのは按摩師の「宅悦」を脅して岩と不義密通をはたらかせて、それを口実に離縁するという策。
マキエ

不義密通って何?

ぐっさん
今でいう「不倫」だね。
つまり宅悦を脅してお岩との肉体関係を作らせて、
「お岩は宅悦という男と不倫している!こんな女とは離婚する!」
っていう計画。
マキエ
伊右衛門って本当に自分の事しか考えてないのね……。
ぐっさん
一方で喜兵衛も孫の恋敵であるお岩は邪魔な存在だったからお岩を亡き者としようと画策。
そしてお岩に美容の薬だといって「ある薬」を送るんだ。
マキエ

ほう。

ぐっさん
そしてその薬を使ったお岩は見る見るうちに顔がただれて見るも無残な姿になってしまうんだ。
マキエ
あー……。お岩さんの顔がただれてるのってそれが原因なのか……。
ぐっさん
一方で伊右衛門に脅されていた宅悦も怖くなって今回の一連の計画を暴露。
全てを知ったお岩だったんだけど、その時にはすでに手遅れで悶え苦しみながら死んでしまうんだ。
マキエ
お岩さんって最初っから最後まで被害者だったのね……。
ぐっさん
一方、伊右衛門はお岩が死んだ事で離婚はできるけれど
「お岩は離婚されて当然の女だった」
という風評を作らなければならない。
ぐっさん
そこで、罪人である「小仏小平」という人物を連れてきて惨殺。
そしてお岩の死体と小仏小平の死体を戸板に括りつけて川に流したんだ。
マキエ
……はい?
なんで……。
ぐっさん
伊右衛門の狙いは
「お岩と小仏小平は恋仲で無理心中を図った」
「お岩は不義密通(不倫)を働いていた」
「離婚して当然だ」
っていうシナリオを描いてたみたい。
マキエ
いやいや!
不自然すぎる!
ぐっさん
でも、それが上手くいくんだよ……。
ぐっさん
晴れて独身になった伊右衛門は梅と結婚し伊藤家の婿に入って出世の道が約束されたんだ。
マキエ
世の中間違ってる……。
ぐっさん
ただ、ここからお岩さんの復讐劇が始まります!
マキエ
っしゃぁ!やってまえ!
ぐっさん
……。
ぐっさん
ある日の夜、寝苦しさに目を覚ました伊右衛門。
そして枕元には自分を見下すお岩の幽霊が立っていたんだ。
ぐっさん
お岩はこの世の声とは思えない声で
「うらめしや、うらめしや伊右衛門んんんん!」
と詰め寄る。
ぐっさん
慌てて伊右衛門は刀を取ってお岩の首めがけて振り下ろす!
するとお岩の首は床に転げ落ちるんだけど……
マキエ
だけど?
ぐっさん
その転げ落ちた首をよく見ると、なんと梅の首だったんだ……。
マキエ
あー……。
ぐっさん
錯乱した伊右衛門は喜兵衛の部屋に助けを求めに行ったんだけど、そこに現れたのは殺したはずの小仏小平。
再び錯乱した伊右衛門は小仏小平に切りかかるんだけど……。
マキエ
実は喜兵衛だったと……。
ぐっさん
そう。
自分が斬りかかった死体をよく見ると喜兵衛だったんだよ。
それ以降というもの伊右衛門はお岩の怨念に取りつかれてしまう。
マキエ
良いザマね。
ぐっさん
ちなみに時には提灯ですらお岩の顔に見えてたりしたらしい。
その時の浮世絵がこれ。

マキエ
あー!みたことある!
だから提灯に顔があったのか!
ぐっさん
その通り。
そして、伊右衛門は最終的には始末されてしまうんだけど、始末する人物がまた意外な人物なんだ。
マキエ
ほう?
ぐっさん
最初の方にお岩の妹の袖の話をしたでしょ?
マキエ
あー。旦那を殺された袖と旦那殺しの直助だっけ。
ぐっさん
そう。
袖は宅悦から姉が陰謀で殺されたっていう事を知らされるんだけど、宅悦が「お岩の仇をとってやる」って言うもんだから宅悦に体を許してしまうんだ。
ぐっさん
そしてそこに現れたのは直助に殺されたはずの本当の夫である与茂七!
マキエ
へ?
ぐっさん
実は宅悦に殺されたのは別人で不倫の現場を見てしまった与茂七は2人に斬りかかるんだけど、結果的に不義を働いてしまった袖は抵抗することなく自ら死を選ぶんだ。
ぐっさん
そして命乞いをする宅悦から全ての真相を聞かされて、妻や妻の姉、義理の父の仇として伊右衛門を打ち取る。
長くなったけど、これが「四谷怪談」の全貌。
マキエ
暗い……。
全員が見事に不幸になってる……。
ぐっさん
まぁ怪談だから仕方によね……。

様々なパターンがある四谷怪談


ぐっさん
じつは四谷怪談にはいろんなパターンがあって、今回紹介したのも一つの話にすぎないんだ。
マキエ

どの辺が違うの?

ぐっさん
「四谷左門町」っていう町が舞台だったり、お岩さんの顔が醜いのは子供のころに天然痘を患ってしまったせいとかかな。
まぁ伊右衛門がクズなのと、お岩さんは可哀そうな運命をたどるって所は一緒かな。
ぐっさん
ちなみに「四谷怪談」の元ネタは「於岩稲荷由来書上」っていう書物だって言われてるから興味があったら読んでみたら?
マキエ
嫌よ。
何がうれしくてクズ男の結婚詐欺の話をわざわざ読まなくちゃならないのよ。
ぐっさん
あー……。まぁメインは結婚詐欺じゃなくて祟りとか呪いなんだけどね……。

実在した田宮家。実はお岩は縁結びの神様?

ぐっさん
あ、そうそう。
ちなみに田宮家やお岩さんは実在してます!
マキエ
マジで!
ぐっさん
ただ、怪談で語られるような話じゃなくて普通にいい話なんだよ。
マキエ
どういうこと?
ぐっさん
本当のお岩さんと伊右衛門は仲のいい夫婦だったんだけど、ちょっと貧乏だったんだ。
でも働き者のお岩はくじけずに自分も外へ働きに出る。
そしてお岩さんの懸命な働きによって田宮家は再び栄えだしたらしい。
マキエ
へぇー。
普通にいい話ね。
ぐっさん
そのお岩さんと深い関係がある神社が「於岩稲荷田宮神社」
地元では縁結びの神社として有名らしいよ
マキエ
あ、本当だ。
お岩と田宮の名前が入ってる。
マキエ
って……!
お岩さんって縁結びの神様だったの!?
ぐっさん
意外でしょ?
マキエ
あれ……?
じゃぁなんでお岩さんはあんな悪霊になっちゃったの……?
ぐっさん
それは一人の歌舞伎役者のせいなんだよ。

お岩を悪霊に仕立て上げた鶴屋南北

ぐっさん
実はお岩さんが悪霊になったのは一人の歌舞伎役者のせいなんだ。
ぐっさん
その歌舞伎役者の名前は「鶴屋南北」。
南北は売れる歌舞伎のストーリーを考えている時に大人気だった「お岩」の事を思いつく。
マキエ
あー、もしかして便乗したの?
ぐっさん
そう。
「お岩はみんなが知っている名前」
「この名前をつかって怪談を書けば大ヒット間違いなし」
と考えた南北は「お岩」の名前だけ頂戴して四谷怪談を脚本。
ぐっさん
一応「パクリ」って言われないように脚本名を「東海道四谷怪談」と名付けて四谷のお岩さんや於岩稲荷とは別の話ですよーって保険はかけてたみたい。
マキエ
こいつのせいで「お岩さん=悪霊」になったってわけか……。
ぐっさん
その通り。
だから、もし仮にただれた顔の幽霊がでてもそれはお岩さんじゃななくて普通の悪霊だから安心して大丈夫。
マキエ
いや、むしろただの悪霊のほうが怖いわよ……。
スポンサーリンク

2 件のコメント

  • 実在したお岩さんが幸せになって良かったですね。本当にこんな不幸な話だったら耐えられないです。このブログの話はとても楽しいのでこれからも更新お願いします‼️

    • のんさん、いつもコメントありがとうございます。
      >>このブログの話はとても楽しいのでこれからも更新お願いします
      お褒めの言葉を頂き本当にありがとうございます!
      誤字が多くクオリティもあまり高いものではありませんが、少しでも楽しんでいただけたらと思います。
      これからもがんばります!

  • のん へ返信する コメントをキャンセル

    メールアドレスが公開されることはありません。

    CAPTCHA