呪いの詩「トミノの地獄」!朗読すると呪われて死ぬ……?

スポンサーリンク
ぐっさん
今回紹介する都市伝説のテーマは「呪い」!
それも“朗読すると呪われて死ぬ”と言われている「トミノの地獄」についてご紹介したいと思いまっす!
マキエ
ドミノ地獄……?
ぐっさん
言うと思ったよ……。絶対言うと思ったよ……。
ドミノ地獄って一体どんな地獄だよ……。
マキエ
一生完成しないドミノを永遠に並べさせられる的な?
ぐっさん
確かにそりゃキツイね……。
彼岸の石積みを洋風にしたらそんな感じになるのかな……?
マキエ
で?そのトミノ地獄ってのは何なの?
ぐっさん
トミノ地獄じゃなくてトミノ“の”地獄ね。
トミノの地獄っていうのは今から百年ほど前に、ある作家によって作られた詩なんだけど、この詩を朗読すると呪われて死ぬと言われているんだ。
マキエ
ほう……。
とりあえず音読してみてくれる……?
ぐっさん
さらっと殺しに来ないで……。
ぐっさん
それじゃ早速紹介していきまっす!

呪われた恐怖の詩「トミノの地獄」

ぐっさん
それじゃ改めて今回紹介するのは呪いの詩と呼ばれている「トミノの地獄」について。
まずは早速その詩を見てもらおうと思いまっす。
マキエ
読むのはセーフなの?
ぐっさん
「朗読したら死ぬ。」っていう条件だから黙読は大丈夫じゃないかな?
ぐっさん
まぁ責任は持ちませんが……。
マキエ
おい……。
ぐっさん
そしてトミノの地獄の全文がコチラ。
ぐっさん

姉は血を吐く、妹(いもと)は火吐く、
可愛いトミノは宝玉(たま)を吐く。
ひとり地獄に落ちゆくトミノ、地獄くらやみ花も無き。
鞭(むち)で叩くはトミノの姉か、鞭の朱総(しゅぶさ)が気にかかる。
叩けや叩きやれ叩かずとても、無間(むげん)地獄はひとつみち。
暗い地獄へ案内(あない)をたのむ、金の羊に、鶯に。
皮の嚢(ふくろ)にやいくらほど入れよ、
無間地獄の旅支度。
春が来て候(そろ)林に谿(たに)に、暗い地獄谷七曲り。
籠にや鶯、車にや羊、可愛いトミノの眼にや涙。
啼けよ、鶯、林の雨に、妹恋しと声かぎり。
啼けば反響(こだま)が地獄にひびき、狐牡丹の花がさく。
地獄七山七谿めぐる、可愛いトミノのひとり旅。
地獄ござらばもて来てたもれ、針の御山(おやま)の留針(とめばり)を。
赤い留針だてにはささぬ、可愛いトミノのめじるしに。

マキエ
え?どういう意味?
なんか狂気だけは伝わってきたけど……。
これって呪いの呪文か何かなの……?
ぐっさん
この歌は名前の通りトミノという人物が地獄に落ちた時の事を詠った歌だね……。
そしてこの詩を朗読してしまうと、トミノと同じ様に地獄に落ちたり呪われて死ぬと言われているんだ……。
マキエ
なんかそう聞くとかなり不気味な詩ね……。
一体だれがこんな詩を……?

トミノの地獄の生みの親「西條八十」


ぐっさん
それじゃ次に作者についてだけど、この詩を作ったのは「西條八十(さいじょう やそ)」。
明治から昭和初期に生きた日本の詩人&作曲家です。
ぐっさん
ちなみに音楽業界ではかなり有名な人で昭和の大ヒット曲である「青い山脈」を作詞したり、日本音楽著作権協会の会長を務めたり、いろんな学校の校歌を作ったという凄い人なんだって。
マキエ
へー。
ぐっさん
そして西條さんは1919年に「砂金」という詩集を発表するんだけど、トミノの地獄は詩集に収録されている詩の一つなんだ。

マキエ
それよりさっきの詩の意味を知りたいんだけど?
ぐっさん
残念ながらマキエが知りたがっているような意味というか答えは無いよ。
マキエは恐らく「この詩は〇〇を詠った詩で、△△の部分は□□を意味している。」っていう、いうなれば詩の解釈が聞きたいんだろうけど、今でもはっきりしていないんだ。
マキエ
え、そうなの?
ぐっさん
実は“トミノ”が男性か女性かすらもはっきりしてないみたい。
ただ、有名な解釈としては
「戦争に無理やり連れていかれる事を表現している。」
「虐待を受けており、虐待を地獄と表現している。」
「死と転生を表現している。」
なんて言われているみたいだね。
マキエ
んんん……?
ぐっさん
そう難しく考えなくてもいいと思うよ。
詩なんてフィーリングが全てだし、西條さん自身も象徴派だったみたいだから、自分が感じ取ったものが正解なんじゃないかな。
そいうえばマキエはどんなイメージだったの?
マキエ
いや、混乱して何のイメージも湧かなかったわ……。
ぐっさん
まぁ難しいよね。
ちなみにこの砂金を発表したときの西條さんは様々な不幸があったり、金銭面的にも苦労していた時期らしくて、収録されている詩は暗かったり悲壮感あふれる詩が多いんだって。
マキエ
私は悲壮感というか江戸川乱歩の作品のような狂気さを感じたわ。
ぐっさん
それも一つの答えなんじゃないかな。

呪いの詩と言われ始めたのは2000年以降?

マキエ
詩や作者の事については大体わかったけれど、そもそも何でこの詩が「朗読したら死ぬ」なんて言われているの?
言霊が封じられているとか?
ぐっさん
言霊かー。そういう感性は好きだけど幸か不幸か出何処も解明されちゃっています。
マキエ
あ。そなの?
ぐっさん
このトミノの地獄はさっきも紹介した通り1919年から存在しているけれど、実は呪いの詩として出回ったのはごくごく最近なんだ。
マキエ
どれぐらい最近?
ぐっさん
2004年。
マキエ
1919年からあると考えたらかなり最近ね。なんかあったの?
ぐっさん
実は2004年に比較文学者の「四方田犬彦」という人が本を出版したんだけど、その本の中でトミノの地獄について触れていてね。
その本に
万が一、朗読などしてしまうと取り返しのつかないほどの恐ろしい事が起こる。
と書かれていたんだ。
マキエ
へー。なんで?
ぐっさん
それはわかんない。
マキエ
は?
ぐっさん
いや、その本にも根拠についてはほとんど触れられていないんだ。
一応「劇作家の寺山修司という人が朗読した結果死亡した」って書かれてはいるんだけど、寺山さんは普通に病死しているしね。
マキエ
つまり根拠は無いと……。
ぐっさん
そうだね。
ちなみに「呪い」や「死ぬ」という単語も出てきていないから四方田さんの本の内容が拡大解釈されつつ広まって、最終的には都市伝説として独り歩きしはじめたって感じかな。
ぐっさん
今じゃ検索してはいけない言葉の一つにもなっているみたいだし。
マキエ
都市伝説ってこうやって生まれるのか……。
マキエ
え、じゃぁ別に朗読しても大丈夫ってこと?
ぐっさん
そう思うならどうぞ。
ボクは止めないよ。
マキエ
……なんとなくだけどヤメとく。

まとめ

ぐっさん
以上が呪いの詩と言われている「トミノの地獄」についてでした。
どうだった?
マキエ
うーん。
改めて読むとテンポもよくて綺麗な詩ね。
一つ一つの単語は不気味で怖いけど。
ぐっさん
そだね。
ボクもリズム感がある詩だなぁとは思った。
ぐっさん
ちなみにさっき、マキエは「朗読しても大丈夫なの?」って言ってたけれど、その詩を作った西條さん本人ですら元気に寿命を全うしたし、特に害はないんじゃないかな?
マキエ
そういやって安心させて朗読させるつもりね……。
そうはいかないわよ……。
ぐっさん
何、その被害妄想……。
スポンサーリンク

22 件のコメント

  • 見出しで「富野の地獄」と脳内で変換され、ザンボット3、イデオン、ダンバインなどのサンライズ作品を連想してしまいました(苦笑)

    • 赤帽子さん、コメントありがとうございます。
      >>ザンボット3、イデオン、ダンバインなどのサンライズ作品を連想してしまいました(苦笑)
      懐かしい作品の名前が(笑)サンライズなら富野監督は関係ないですがCowboy Bebopが大好物でした。

      • Takamixさん、コメントありがとうございます。
        Takamixさんのコメントのおかげで赤帽子さんの真意が見えました(笑)
        そういう意味での地獄だったんですね(笑)

    • かやんばさん、いつもコメントありがとうございます。
      >>鞭ってなると虐待通り越して拷問レベルってゆうww・・・(´・_・`)
      確かに。でも「教鞭」とも言いますし、鞭は昔だと割と身近な物だったんでしょうか。

      と考えていたら赤帽子さんも同じことを考えられていたようですね。

    • 虐待である事に変わりはないですがこの詩に出てくる鞭はサーカスなどで使われるほうでなく黒板とかで使う指示棒のほうでしょう。「メダカの学校」で先生が振ってるのもこちらになります。
      なお余談ながら中国の武器で鞭(べん)と書かれる物がありまして、こちらは握りのある銅や鉄の棒。有名な漫画家が水滸伝で鞭(むち)を持たせたのでややこしくした、の某小説家が後書きで愚痴ってました。

  • 詩集が100年前といえば、第一次世界大戦が終わった1年後だね。
    当時は徴兵制だったから、戦争に連れて行かれることを表現した詩だと思うよ。
    ヨーロッパとかでは、戦場の凄惨さに気が触れてしまう兵士も多かったらしいし。

    • ガムごはんさん、いつもコメントありがとうございます。
      >>戦争に連れて行かれることを表現した詩だと思うよ。
      そういう解釈をされているかたも多いようですね。たしか年齢的にもちょうど成人男性ぐらいだったのでドンピシャな時期だったはずです。
      戦争や戦地を地獄と表現しているのかもしれません。姉に戦地に送り出されて妹に会えなくて寂しがっているのかな?

  • 詩の意味はさっぱりわかりませんが、確かに言葉選びのセンスやリズムは引き込まれるものがありますね。
    なんとなくサイレントヒルシリーズの難解な謎解きを思い出しました。

    • かんばっちさん、いつもコメントありがとうございます。
      こういう昔の詩は独特な言い回しやリズムがあって少し意味深に感じますよね。
      まぁこの詩はあえて意味深に作られているというのもありますが、そういった点も魅力の一つなのかもしれません。

    • さつきさん、いつもコメントありがとうございます。
      私も独特なリズムと不思議な単語が織りなす奇妙な雰囲気が気に入っています。
      この詩には人を引きつける何かを感じますよね。

  • トミノの地獄は朗読しようにも、なぜだか途中で噛んでしまう文の構成なので、読み切れずにいました。

    • とほりすがりさん、いつもコメントありがとうございます。
      わかります!私も実際そんな感じです!
      実は2,3回チャレンジしましたが、絶対途中で噛んだり言い間違えます。
      簡単に呪いが発動しないようにセーフティーが掛かってるのかな?とか考えてしまいました(笑)

  • ずいぶん前に、これ朗読してしまいました笑笑 マキエさんが言うように、テンポがいいんですよ。私の場合何も起きませんでした。良かった~❗️

  • 自分が知る限りでは、
    とある読書マニアの女子大生orOLが
    音読じゃないからおkということでブログに
    全文掲載したら直後に入院、妹さんが代理報告
    という流れからネット上で火がついた模様。
    元々持病があったらしくその後退院して
    ブログも更新してらしたが、そういった核心部分
    は語られず、死んでしまったと尾ヒレがついて
    ネットロア化したそうです。
    本人もブログで詩は関係ありませんと
    言っていたそうですが…。
    典型的な都市伝説の広まりかたですね。

    • テリアスさん、コメントありがとうございます。
      そんな話があったのですね。私は文中でも触れましたが四方田犬彦さんのケースしか知りませんでした。
      新たな情報ありがとうございます。

  • 今回ぐっさんが腹膜炎になったのは、この”トミノの地獄”を掲載してしまったからですかね?
    定期的に更新するブログがある日を境に更新が途絶えるのはよくあることなので心配していました。
    病み上がりということなので、無理せずゆっくりと更新頻度を戻していってください。
    それと、マキエさんのご親戚が先日の台風で被災されたというのも気掛かりでなりません。
    これも”トミノの地獄”の影響だったりするんでしょうか…..。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。

    CAPTCHA