

あー。まぁ怖い話では定番のネタよね。
電話線の繋がってない電話が鳴るとか誰もいない病室からナースコールが鳴るなんてよく聞くわね。
電話線の繋がってない電話が鳴るとか誰もいない病室からナースコールが鳴るなんてよく聞くわね。

ただの作り話なら「怖いな~」で済むんだけど、実際に起きてるからタチが悪いよね……。

えっ、作り話じゃ無いの……?

うん。
実はこの話は百式さんという方から提供してもらった話なんだけど、実際に警察や消防隊が現地に向かって確認したのに原因が分からないっていう前代未聞の怪奇現象なんだ……。
実はこの話は百式さんという方から提供してもらった話なんだけど、実際に警察や消防隊が現地に向かって確認したのに原因が分からないっていう前代未聞の怪奇現象なんだ……。

へぇ~。
ちょっと興味がわいてきたかも。
ちょっと興味がわいてきたかも。

しかも、そこは199人が遭難して死亡した曰く付きの場所でもあったりする……。

えっ……。

それじゃさっそく紹介していきまっす!

ちょっ……、なんか最後に怖いのが付け加えられたんだけど……。
無人の別荘から119番通報!救急隊員が駆け付けるも別荘は無人……?

この怪奇現象が起きたのは青森にある八甲田山っていう所なんだけど、マキエは聞いたことある?

知らない。
というか、読み方すらわかんない。
というか、読み方すらわかんない。

八甲田山の読み方は“はっこうださん”っていうんだけど、青森県の丁度中心ぐらいにある山だよ。
ちなみに季節や天候によっては-30℃とか-40℃になったりするぐらい過酷な場所だったりします。
ちなみに季節や天候によっては-30℃とか-40℃になったりするぐらい過酷な場所だったりします。

え、日本でもそんな気温になるんだ。

北の方では割と普通らしいよ。

へぇ。

そして今回紹介する出来事が起こったのは2014年の5月17日。
青森県の消防司令部に一本の緊急通報がかかってきたんだ。
青森県の消防司令部に一本の緊急通報がかかってきたんだ。

通報を受けた消防隊員は事件か事故を確認するために電話をかけてきた相手に「事件ですか?事故ですか?」と問いかけたんだけど、聞こえてくるのは「ザザザーッ」ていうノイズ音のみ。

ふんふん。

消防隊員は不審に思いつつも、通報者が喋れない状態になっている可能性を考えて即座に逆探知を実施。
その結果、電話をかけてきているのは八甲田山にある別荘であることが判明したんだ。
その結果、電話をかけてきているのは八甲田山にある別荘であることが判明したんだ。

そして消防隊員は別荘に泊まりに来ていた人に何かの事件や事故が発生して喋れない状態にあると判断して現地に10名の隊員を向かわせたんだ。

10名って多くない?

何が起きてるか分からなかったから消防だけじゃなくて警察や救急車まで出動したからね。

あー。なるほど。
念には念をって事か。
念には念をって事か。

そそ。
そして出動命令を受けた隊員たちは即座に現場に急行。
とはいっても、山岳地帯の別荘だから辺鄙な所にあって到着したのは通報があった時から40分後の事だったんだ。
そして出動命令を受けた隊員たちは即座に現場に急行。
とはいっても、山岳地帯の別荘だから辺鄙な所にあって到着したのは通報があった時から40分後の事だったんだ。

40分って結構かかってるわね……。

まぁ、山の別荘だからしかたないよ。

そして現場に到着した救急隊員たちが別荘の中に入ろうとしたところ、玄関には鍵がかかってて中に入れなかったらしい。
仕方なく窓ガラスを割って別荘の中に侵入したんだけど、その別荘はなんと無人。
仕方なく窓ガラスを割って別荘の中に侵入したんだけど、その別荘はなんと無人。

え?
別荘を間違えたとか?
別荘を間違えたとか?

いや、それはない。
通報を受けた消防司令部は最初にかかってきた通報を切らずにそのままにしていて、現場の隊員達が到着したときも電話は繋がってたし、発信源もその別荘のままだったんだ。
通報を受けた消防司令部は最初にかかってきた通報を切らずにそのままにしていて、現場の隊員達が到着したときも電話は繋がってたし、発信源もその別荘のままだったんだ。

へー。
じゃぁ普通に考えると誰かがイタズラでこの別荘の家の電話から消防に通報して、通話状態にしたまま鍵をかけて逃げたって考えるわよね。
じゃぁ普通に考えると誰かがイタズラでこの別荘の家の電話から消防に通報して、通話状態にしたまま鍵をかけて逃げたって考えるわよね。

うん。
だから消防司令部は通話状態になってるであろう電話を探すように指示。
だから消防司令部は通話状態になってるであろう電話を探すように指示。

一方で指示を受けた隊員たちは別荘の中に一つのダイアル式の黒電話を見つけたんだけど……。

だけど?

受話器は置かれたままだったんだ。

えっ……。受話器を上げてないのに通話状態になっての……?

うん……。

う、なんか怖っ……。

その後、現場の隊員たちは念のため周辺を捜索したけど事件が起こったような跡もなくて結局、今回の通報は誤報として処理することになったんだ。

ふーん。
不思議な出来事ね。
不思議な出来事ね。

ところで、最初にいってた199人が死亡した場所のすぐそばってどういう事なの……?
199人が死亡。日本史上最悪の山岳事故「八甲田雪中軍行遭難事件」

実はこの八甲田山は冒頭でも少し触れたけど199人が遭難して死亡したという曰く付きの山でもあるんだ。

トータルで?

いや、一度に一斉に。
トータルだともっと死亡者がでてるんじゃないかな……?
トータルだともっと死亡者がでてるんじゃないかな……?

199人が一斉に死亡するってどういう状況なの……。

実は日本にまだ軍隊があったころの話なんだけど、軍事訓練中に210名のうち199名の軍人が遭難して死亡したんだよ……。

ほぼ全員じゃん……。
何があったの……。
何があったの……。

この事件が起きたのは1902年の1月。
元々ロシアとの戦争に備えて発案された訓練で、青森の北側がロシアに制圧されたり損害をうけて列車がうごかなくなった時に南東にある八戸まで八甲田山を超えて物資の運搬が可能かどうかを確認する訓練だったんだ。
元々ロシアとの戦争に備えて発案された訓練で、青森の北側がロシアに制圧されたり損害をうけて列車がうごかなくなった時に南東にある八戸まで八甲田山を超えて物資の運搬が可能かどうかを確認する訓練だったんだ。

へー。

軍隊は1月23日の朝7時に出発したんだけど、その日のうちに猛吹雪にあって進路を見失ってしまい想定外の所で野営をすることになる。
そして、二日目には凍傷者が続出したので帰営を決定したんだけど帰営中に再び遭難。
そして、二日目には凍傷者が続出したので帰営を決定したんだけど帰営中に再び遭難。

その結果、210名いたうちの199名が凍死してしまう日本史上最大の山岳遭難事故に発展するんだ。

生き残った兵士達の話によると寒さのあまり発狂して全裸になってしまったり、幻覚が見えて自ら川の中に飛び込んだ兵士たちもいたらしいよ……。

ああ、なんか雪山で遭難して極限状態になると逆に暑く感じるらしいわね……。

あ、知ってたの?

「岳 みんなの山 」って漫画で読んだ。

あっ……、漫画の知識か……。

でも、あれは名作だよね。

この漫画大好き

ちょっと話がずれちゃったけど、訓練に参加していた兵士の中には斥候の途中に立ったまま凍って仮死状態になってしまった兵士もいて、今ではその偉業から銅像が建てられたりしてるよ。

ちなみにこれが発見当時の姿を銅像にした「後藤房之助伍長の像」


まるで弁慶ね。

そしてこの事件が起こってからというもの、八甲田山には
「雪山から進軍する兵士達の軍靴の音が聞こえる」
とか
「遺体を回収してもらえなかった兵士が助けを求めている声が聞こえる」
なんていう不吉な噂が流れたりもしたんだ。
「雪山から進軍する兵士達の軍靴の音が聞こえる」
とか
「遺体を回収してもらえなかった兵士が助けを求めている声が聞こえる」
なんていう不吉な噂が流れたりもしたんだ。

つまり、今回の無人の家からの119番通報は遭難して凍死した兵士たちの幽霊がかけたんじゃないかってこと?

オカルト好きなボクとしてはそうあってほしいかなって感じ。

アンタの好みを除いてオカルトを排除した説とかはあるの?

何か癪に障る言い方だけど、あるっちゃあるよ……。
無人の別荘から119番通報をした犯人はただの風?

それじゃ最後に科学的な観点から今回の事件の原因について紹介したいとおもいます。

まず覚えておいて欲しいのは消防隊員が発見した電話は「黒電話」であるという点。
あと、後出しの情報になるけど当時は「最大瞬間風速16メートルの強風が吹いていた」という点に加えて、「電話線が切れかけていた」っていう事実が確認されています。
あと、後出しの情報になるけど当時は「最大瞬間風速16メートルの強風が吹いていた」という点に加えて、「電話線が切れかけていた」っていう事実が確認されています。

ふんふん。

そして、その三つを組み合わせると非常に低い確率だけど無人で119番通報ができるんだよ。

は!?
どういうこと!?
どういうこと!?

実は黒電話のような古いダイアル式の電話は番号の数だけ通話と切断を繰り返す仕組みになっているんだ。
つまり一定時間内に1回切断されたら「1」、一定時間内に9回切断されたら「9」をダイアルしたことになるんだよ。
つまり一定時間内に1回切断されたら「1」、一定時間内に9回切断されたら「9」をダイアルしたことになるんだよ。

言ってる事わかる?

わかんない。

それはたぶん、分かろうとしてないからだろね……。

そうね。

……(認めるんだ)。

つまり、切れかかった電話線が風にあおられて動いているときに「1」「1」「9」のタイミングで回線がつながったり切れたりして緊急通報されたって事だよ。

え~……。
そんな偶然あり得るぅ~……?
そんな偶然あり得るぅ~……?

たしかに殆ど起こりえないほどの確率だけど、でもゼロじゃない。
実際の所、オカルト的な話を除くとこの電話線が風の影響で通話状態にしたっていう説が一番可能性が高いんだよ。
実際の所、オカルト的な話を除くとこの電話線が風の影響で通話状態にしたっていう説が一番可能性が高いんだよ。

んんー……。
可能性が低すぎてあんまり納得できない……。
可能性が低すぎてあんまり納得できない……。

あと、一応海外からだと偽装して通報することができるらしい。

それも同じぐらい可能性が低そうね……。
そこまでするメリットなんて無いし。
そこまでするメリットなんて無いし。
まとめ

以上が八甲田山の無人別荘から119番通報された事件の全貌。
どうだった?
どうだった?

不思議な事件だったわね。
あと、日本の山であんな大規模な遭難事故があったなんてしらなかったわ。
あと、日本の山であんな大規模な遭難事故があったなんてしらなかったわ。

でも、電話がかかった理由の可能性がかなり低すぎてあんまり納得いかないわねー……。

まぁ都市伝説としてはそれぐらい謎が残ったほうがいいんじゃないかな。

ちなみにボクはオカルト路線を支持したい派なんだけど、遭難した日本軍兵士は関係無いと思ってたりもします。

あれ?
なんで?
なんで?

実は「119番」が制定されたのは1927年で遭難事件が起きたのは1902年なんだよ。

あ、つまり当時の日本に119番は存在してないって事?

そういうこと。
だから日本軍兵士とは違う別の死者からの電話じゃないかなーなんて思ってたりもします。
だから日本軍兵士とは違う別の死者からの電話じゃないかなーなんて思ってたりもします。

多くの謎が残る事件だったわね……。

あと、最後になりましたがネタを提供していただいた百式さん、ありがとうございました。

ありがとうございました。
それも「無人の別荘から119番通報がかかってきた」という話についてでっす!