あー。はいはい。さすがに私も何度か聞いたことがあるわね。
火の気の無いところで急に人が燃え始めるって奴でしょ?
火の気の無いところで急に人が燃え始めるって奴でしょ?
そうそう。
スマホからの発火が原因で。
いや、それは違う……。
それはただの事故だから……。
それはただの事故だから……。
冗談よ……。
マキエが言うと冗談に聞こえないんだよね……。
で?
割とメジャーな超常現象だけど面白い話があったりするの?
割とメジャーな超常現象だけど面白い話があったりするの?
人体発火現象という名前は有名だけど、意外と実際に起きた事件について知っている人は少ないみたいでね。
今回は実際に起きた事件と、未だに解明されていない謎について紹介していこうと思うんだ。
今回は実際に起きた事件と、未だに解明されていない謎について紹介していこうと思うんだ。
え、人体発火現象って本当に起こるの……?
本当に起きたから事件になっているんじゃないか。
それじゃ早速紹介していきまっす!
それじゃ早速紹介していきまっす!
未だに数々の謎が残る「人体発火現象」
それじゃ改めて今回紹介する都市伝説は「人体発火現象」!
人間の体が突然燃え出すという怪奇現象についてでっす。
人間の体が突然燃え出すという怪奇現象についてでっす。
人体発火現象は正確には「人体自然発火現象」と呼ばれていて、海外では「SHC」という愛称で呼ばれています。
SHC?
うん。
自然人体発火現象を英語でいうと「Spontaneous Human Combustion」と言うんだけど、その頭文字を取ったものだね。
自然人体発火現象を英語でいうと「Spontaneous Human Combustion」と言うんだけど、その頭文字を取ったものだね。
そして人体自然発火現象が世間に広く知れ渡ったのは1745年。
アメリカの記者である「ポール・ロッリ」という人物が自然人体発火の事をイギリスの学術論文誌に投稿した事がきっかけなんだ。
アメリカの記者である「ポール・ロッリ」という人物が自然人体発火の事をイギリスの学術論文誌に投稿した事がきっかけなんだ。
え?自然人体発火ってもっとオカルト的な話じゃないの?
いや、自然人体発火は原因不明な科学現象といったほうが近いかな。
例として世界で有名な3つの人体発火現象について紹介してくね。
例として世界で有名な3つの人体発火現象について紹介してくね。
ケース①「ジョン・アーヴィング・ベントリー」のケース
人体自然発火現象を紹介する上で必ず出てくるのが1966年の12月5日にジョン・アーヴィング・ベントリーの身に起こったケース。
ベントリーは92歳の元医者のお爺さんなんだけど、この日ベントリーが住むビルにガスメーターの点検作業員である「ドン・ゴスネル」という人物が訪ねてきたんだ。
ベントリーは92歳の元医者のお爺さんなんだけど、この日ベントリーが住むビルにガスメーターの点検作業員である「ドン・ゴスネル」という人物が訪ねてきたんだ。
ふんふん。
で、ゴスネルはガスメーターのある地下に入っていったんだけど地下には煙と異臭が漂って、何か異変が起きていると察知したゴスネルは煙が出ている部屋を突き止めて突入する。
するとそこには焦げたバスタブとマネキンのような2本の人間の足が転がっていたんだ
え、どういう事……。
つまり人体自然発火で骨と足だけになっちゃってたって事……?
つまり人体自然発火で骨と足だけになっちゃってたって事……?
いや、足以外は骨すら残って無い。
残っていたのは足の部分だけで、それ以外は全て灰になってしまっていたんだよ。
残っていたのは足の部分だけで、それ以外は全て灰になってしまっていたんだよ。
えぇ……。人間の骨ってそう簡単に灰になるの……?
1,000℃ぐらいの火力があればね。
ケース②「コーネリア・バンディ伯爵夫人」のケース
ベントリーの事件の次に有名なのがコーネリア・バンディ伯爵夫人の身に起こったケース。
このケースが起こったのは1731年のイタリア。
ある日の朝、一人のメイドがバンディ伯爵夫人がいつも起きてくる時間に起きてきていない事に気が付くんだ。
ある日の朝、一人のメイドがバンディ伯爵夫人がいつも起きてくる時間に起きてきていない事に気が付くんだ。
ふんふん。
そして当然、メイドはバンディ伯爵夫人を起しに行くわけだけど、いくらノックしても返事がない。
で、心配になったメイドは寝室に押し入るわけだけど、そのメイドの目に飛び込んできたのは真っ黒になったベッドサイド。
最初メイドはその黒い物が何か分からなかったんだけど、すぐにその黒い物は煤だとわかったらしい。
最初メイドはその黒い物が何か分からなかったんだけど、すぐにその黒い物は煤だとわかったらしい。
ほう……。
そして、どうして部屋が煤だらけになっているのかと考えていたメイドが次に見つけたのが人間の両足。
実は煤だと思っていたのはバンディ伯爵夫人が燃えた後の灰で、さらに灰の中には頭蓋骨の一部と手の指が埋もれていたんだって。
怖っ……。
もうほとんどホラー映画ね……。
もうほとんどホラー映画ね……。
ちなみにベッドのそばには2本のロウソクがあったらしいんだけど、ロウソクは無傷だったらしい。
ケース③「マイケル・ファハティ」のケース
そして最後は死因が「人体自然発火」と認められたマイケル・ファハティのケース。
マイケル・ファハティはアイルランドに住む76歳の男性なんだけど、2010年の12月22日にファハティの家の火災報知器が作動するんだ。
マイケル・ファハティはアイルランドに住む76歳の男性なんだけど、2010年の12月22日にファハティの家の火災報知器が作動するんだ。
ふんふん。
で、当然消防隊が消火活動のためにファハティの家に駆けつけるんだけど、幸いな事に部屋の中で発生していた煙に火災報知器が作動しただけで火事にはなっていなかったんだ。
……。
でもその煙ってのがアレなんでしょ……?
でもその煙ってのがアレなんでしょ……?
そう……。
駆けつけた消防隊は煙の発生元を探すんだけど、暖炉の壁の一部が黒く焦げていて、そこが煙の発生源だと即座に分かったらしい。
駆けつけた消防隊は煙の発生元を探すんだけど、暖炉の壁の一部が黒く焦げていて、そこが煙の発生源だと即座に分かったらしい。
ただ、その焦げた暖炉のそばに転がっていたのが人間の足。
あわわわわ……。
そして胴体があるべきところには黒く焦げた煤と灰だけが散らばっていて、なぜこんなことになったのか誰も証明する事ができなかった結果、結局検視官は「人体発火現象」が死因だと決めたんだってさ。
ちなみに人体発火現象が死因と判定したのは世界で初めてだったから、この事件はかなり反響を呼んだみたいだけどね。
まぁそりゃそうでしょうね……。
原因は人体のロウソク化現象?
それじゃ最後に今回の超常現象の原因について紹介していくね。
え、原因不明なんじゃないの?
うん。だから原因といっても、あくまで仮説だよ。ただ割と説得力のある仮説もあってね。
その有力かつ説得力のある仮説は人体の「ロウソク化現象」。
その有力かつ説得力のある仮説は人体の「ロウソク化現象」。
ああ、なんか聞いたことがあるわね。
人間の遺体がロウソクみたいになって腐らなくなるって奴でしょ?
人間の遺体がロウソクみたいになって腐らなくなるって奴でしょ?
んー。ちょっと違うかな。
マキエが言っているのは遺体が腐らなくなる死蝋化の事を言っているんだろうけど、ロウソク化現象っていうのは人間の皮下脂肪がロウソクのような役割を果たして燃える事を言うんだ。
マキエが言っているのは遺体が腐らなくなる死蝋化の事を言っているんだろうけど、ロウソク化現象っていうのは人間の皮下脂肪がロウソクのような役割を果たして燃える事を言うんだ。
どう違うの……?
まぁ似た様なもんだけどね。
あえていうなら死蝋化は化学変化、ロウソク化現象は脂肪の原因不明の燃焼って感じかな。
あえていうなら死蝋化は化学変化、ロウソク化現象は脂肪の原因不明の燃焼って感じかな。
ちなみに今回の事件については、「なぜ火が出たのか」という以外の点については、このロウソク化現象で全て辻褄が合うんだ。
私は気になっているのは足が残っているっていう点なんだけど、それはなんで?
それは足に脂肪がほとんど無いから。
膝から下は殆どが筋肉と骨で構成されて燃料となる脂肪がないから火が燃え移らないからだって言われているよ。
膝から下は殆どが筋肉と骨で構成されて燃料となる脂肪がないから火が燃え移らないからだって言われているよ。
ああ、なるほどね。
じゃぁ遺体の周りだけ燃えていた理由は?
じゃぁ遺体の周りだけ燃えていた理由は?
人体の周りだけが焦げていたっていうのはロウソク化現象によって溶け出した人間の脂肪が原因だね。
脂肪が火でとけて床とかに染み込むと、その脂肪がある場所は火が付くけれど、脂肪が燃焼しきってしまうと自然と火が消えたと考えられているみたい。
脂肪が火でとけて床とかに染み込むと、その脂肪がある場所は火が付くけれど、脂肪が燃焼しきってしまうと自然と火が消えたと考えられているみたい。
まぁ火事にならなかったのは運がよかったって感じかな。
なるほどね。
ちなみにアーカンソー大学では人間の遺体を使った実験も行われていてね、再現に成功した事例もあるらしいよ。
もう答えが出てるじゃん……。
原因わかってるじゃん……。
原因わかってるじゃん……。
んー。人体が燃える事についてはロウソク化現象でほぼ間違いないんだろうけど、なぜ火が付くのかという点については未だ不明のままなんだよ。
そっちも仮説とかないの?
あるにはあるけれど「人間のDNAには発火を起す遺伝子がある」とか「プラズマや電磁波による発火が原因だ」っていう根拠が乏しい仮説ばかりかな。
まぁ被害者には喫煙者も多かったみたいだから、タバコによる引火の可能性も高いみたいだけどね。
まぁ被害者には喫煙者も多かったみたいだから、タバコによる引火の可能性も高いみたいだけどね。
まとめ
以上が人間が突然燃え上る「人体発火現象」についてでした。
どうだった?
どうだった?
人間ってあれね、
意外と簡単に燃えるのね。
意外と簡単に燃えるのね。
まぁ極めて稀なケースだけどね……。
でも、場合によっては自分も燃える可能性がゼロじゃないと考えると少し怖いわね……。
そだね。
マキエは最近、お腹周りに燃料を蓄え始めてるもんね。
マキエは最近、お腹周りに燃料を蓄え始めてるもんね。
はい、セクハラ。アウト。
弁護士から抗議文が届くから目を通し、高額の賠償金を用意しておくように。
弁護士から抗議文が届くから目を通し、高額の賠償金を用意しておくように。
ええぇ……。
それも誰もが一度は聞いたことがある「人体発火現象」についてご紹介したいと思います!