山小屋の4人?
うん。
この話は夜の雪山で遭難した4人の登山家の話なんだけど、眠って凍死しないように工夫を凝らして夜を過ごす話なんだ。
この話は夜の雪山で遭難した4人の登山家の話なんだけど、眠って凍死しないように工夫を凝らして夜を過ごす話なんだ。
ふーん。
なんか普通の話に聞こえるけど?
なんか普通の話に聞こえるけど?
そうだね、一見ごく普通の話に聞こえるかもしれない。
ただ、よく聞くと実は現実ではあり得ない事が起こっているという不気味な話でもあるんだ……。
ただ、よく聞くと実は現実ではあり得ない事が起こっているという不気味な話でもあるんだ……。
ほう……。
ちなみにこの話は割と有名な話だから既に知っている人も多いかも。
話の題名も「山小屋の4人」じゃなくて「スクエア」や「雪山の一夜」「4人の登山家」なんて呼ばれてる場合もあったりする。
話の題名も「山小屋の4人」じゃなくて「スクエア」や「雪山の一夜」「4人の登山家」なんて呼ばれてる場合もあったりする。
全部知らない……。
あ、そう?
それなら恐怖体験ができるかもね。
それじゃ早速紹介していきまっす!
それなら恐怖体験ができるかもね。
それじゃ早速紹介していきまっす!
吹雪の雪山で遭難した4人の登山家たち
この話は冬に登山に来ていた登山家達に起こった話。
4人の登山家達は朝早から登山を開始して、お昼を過ぎた頃に無事山頂に到着するんだ。
4人の登山家達は朝早から登山を開始して、お昼を過ぎた頃に無事山頂に到着するんだ。
ふんふん。
ただ山頂に到着した後から突然天気が悪化。
空には雪雲が現れて雪が降り始めたんだ。
空には雪雲が現れて雪が降り始めたんだ。
本来ならばもう少し山頂でゆっくりする予定だったんだけど、登山家達は予定を変更してすぐに下山を開始。
しかし、それでも間に合わなくて半分ぐらい下山したあたりで雪が吹雪に変わり、前が見えないほどの悪天候になってしまったんだ。
しかし、それでも間に合わなくて半分ぐらい下山したあたりで雪が吹雪に変わり、前が見えないほどの悪天候になってしまったんだ。
あらら。
ただ、幸いな事に登山家達は避難小屋を見つけ、そこで吹雪が過ぎ去るのを待つことにしたんだ。
避難小屋?
まぁ簡単にいうと無人の山小屋だね。
そこそこ規模の大きい山には怪我をしたり悪天候の時に逃げ込める無人の小屋があるんだよ。
そこそこ規模の大きい山には怪我をしたり悪天候の時に逃げ込める無人の小屋があるんだよ。
へー。
ただ、逃げ込んだ避難小屋は窓ガラスが割れていたせいで吹雪が入り込み、電気や備え付けのストーブが使えない状態になっていたんだ。
あらら。
とはいっても、外にいるより断然マシだったから、登山家たちは窓を塞いで最初の計画どおり吹雪が過ぎ去るまで避難小屋の中で過ごす事にしたんだ。
まぁそりゃそうよね。
ただ、日が暮れ始めても吹雪は止む気配がなく、そのまま夜に突入してしまう。
電気が使えない避難小屋は瞬く間に真っ暗になるんだけど、暗くなってくると同時に登山の疲れもあって登山家達は眠気に襲われはじめるんだ。
電気が使えない避難小屋は瞬く間に真っ暗になるんだけど、暗くなってくると同時に登山の疲れもあって登山家達は眠気に襲われはじめるんだ。
え、雪山で寝たら死ぬんじゃないの?
そう。
登山家たちも「このままでは眠って凍死してしまう」と危機感を覚えて、なんとか眠らないで済む方法を考えたんだ。
登山家たちも「このままでは眠って凍死してしまう」と危機感を覚えて、なんとか眠らないで済む方法を考えたんだ。
ふんふん。
そんな中、登山家の一人が仲間同士で起こし合う方法を提案するんだ。
仲間を起こしあう方法?
具体的な方法としては、まず部屋の4隅に4人がそれぞれ座る。そして最初の1人が壁伝いに歩き2人目を起こして自分は休む。
そして起こされた2人目は壁伝いに歩いて3人目を起こして自分は休む。
起された3人目は4人目の所まで歩いて行って4人目を起こすという方法。
そして起こされた2人目は壁伝いに歩いて3人目を起こして自分は休む。
起された3人目は4人目の所まで歩いて行って4人目を起こすという方法。
ああ、なるほど。
それを繰り返して部屋をグルグル回れば完全に眠らないで夜を過ごせるって訳か。
それを繰り返して部屋をグルグル回れば完全に眠らないで夜を過ごせるって訳か。
そういう事。
そして4人の登山家は一晩中山小屋の中を歩き続け、その結果だれも寝る事無く朝を迎えることに成功。
その後、登山家たちは無事に下山して生き残る事ができたんだ。
そして4人の登山家は一晩中山小屋の中を歩き続け、その結果だれも寝る事無く朝を迎えることに成功。
その後、登山家たちは無事に下山して生き残る事ができたんだ。
あれ?
下山できちゃうんだ。
下山できちゃうんだ。
え?なんで?
いや、怪奇現象っていうから怖い事が起こるのかなーって思ってたんだけど。
実はもう既に起きてるんだよね。
へ?
4人の登山家を襲った怪奇現象!そこには居ないはずの5人目が……?
今回の方法は当時の状況から考えるとベストな方法に思えるかもしれない。
でも、この方法には致命的な欠点があるんだ。
でも、この方法には致命的な欠点があるんだ。
致命的な欠点?
実はこの方法は4人じゃできないんだよ……。
え……。
絵にかくと分かりやすいから絵を用意してみました。
四角い枠が山小屋で、その四隅にいる①②③④が登山家ね。
そして今回の話だと①の人は②の人に向かって歩いていくでしょ?
四角い枠が山小屋で、その四隅にいる①②③④が登山家ね。
そして今回の話だと①の人は②の人に向かって歩いていくでしょ?
そうね。
で、その後は②は③へ③は④へと移動するわけだけど、④の人は起こすべき相手がいないんだよ……。
うわ……。本当だ……。
あっ!なんか怖っ!
「実は自分は怪奇現象に巻き込まれていた」っていうのを後で発覚するのって、なんか怖っ!
「実は自分は怪奇現象に巻き込まれていた」っていうのを後で発覚するのって、なんか怖っ!
でしょ。
登山家たちも当時は気が付かなかったけど、後からこの事実に気が付いて
「あの時、あの避難小屋では何が起こっていたんだ……。」
と恐怖したって話なんだ。
登山家たちも当時は気が付かなかったけど、後からこの事実に気が付いて
「あの時、あの避難小屋では何が起こっていたんだ……。」
と恐怖したって話なんだ。
確かに普通の話に聞こえて、実はかなり怖い話だった……。
様々なバリエーションも存在。江戸時代にも似たような話が
ところでこの話って実話なの?
んー。どうだろう。
もしかしたら本当にあった話かもしれないけど、この話は怪談として語られる事もあれば美談として語られる事もあって、かなりのバリエーションがあるんだ。
だから、どっちかっていうと作り話なんじゃないかな?
もしかしたら本当にあった話かもしれないけど、この話は怪談として語られる事もあれば美談として語られる事もあって、かなりのバリエーションがあるんだ。
だから、どっちかっていうと作り話なんじゃないかな?
そうなんだ。
ところで美談って?
ところで美談って?
実は登山家が5人のバリエーションもあってね。
そのうちの一人が既に事故で死亡しちゃってて、死亡した仲間を部屋の真ん中に安置した状態でさっきの方法を試すんだ。
そのうちの一人が既に事故で死亡しちゃってて、死亡した仲間を部屋の真ん中に安置した状態でさっきの方法を試すんだ。
ふんふん。
で、本当なら成立しないはずの方法を成立させるため、死亡した一人が居ないはずの5人目となって参加して他の仲間を助けるんだ。
あー。確かに美談っぽいわね。
いやでも、それはそれで怖いかも……。
ちなみに一番古いものだと江戸時代の書物にも似たような話があったりする。
江戸時代!?
そんな前からあんの!?
そんな前からあんの!?
うん。
怪談集の「童子百物語」に書かれていた話で「隅の婆様」って言うんだけど、真っ暗な部屋の四隅に一人ずつ座って、そして準備が整ったらそれぞれ部屋の中心に集まるんだ。
怪談集の「童子百物語」に書かれていた話で「隅の婆様」って言うんだけど、真っ暗な部屋の四隅に一人ずつ座って、そして準備が整ったらそれぞれ部屋の中心に集まるんだ。
ふんふん。
そして順番に頭に触りながら「一隅の婆様」、「二隅の婆様」と確認し合うんだけど……。
なぜか何度数えても頭が五つあるって話……。
もう殆どホラーじゃん……。
まぁ隅の婆様は怪奇現象というよりかは降霊術らしいけどね。
こういう話がいくつもあるから今回の話もおそらくは作り話なんじゃないかな。
なるほどね。
でも良い感じにゾクッっとする話だったわね。
でも良い感じにゾクッっとする話だったわね。
まとめ
以上が4人の登山家が体験した怪奇現象「山小屋の4人」についてでした。
どうだった?
どうだった?
後からになって「自分は恐ろしい体験をしていた」って事に気づくって結構怖いわね。
だね。
ちなみにこの方法は今でも肝試しや降霊術なんかで使われていたりするんだって。
ちなみにこの方法は今でも肝試しや降霊術なんかで使われていたりするんだって。
へー。確かに何か起こりそうな感じがしてワクワクもするわね。
アンタも一回やってみてよ。
アンタも一回やってみてよ。
えー……。ちょっと無理かな……。
なんでよ。怖いの?
だってほら……。
ボク、そんなに友達居ないし……。
ボク、そんなに友達居ないし……。
あー……。
今度はなんか悲しくなってきたわね……。
今度はなんか悲しくなってきたわね……。
それもワンチョスさんのリクエストにお応えして「山小屋の4人」について紹介したいと思いまっす!