メアリーセレスト号の都市伝説！乗組員が残らず消えた怪奇現象の真相とは！

今回紹介する都市伝説は「幽霊船」！
乗組員全員が消えた「メアリー・セレスト号集団失踪事件」についてでっす！

ん？
船は無事なのに乗組員だけがいなくなったって事？

そう。
船ごと失踪したんなら嵐にでもあって沈んだんじゃないかって話なんだけど、船は無傷のま海を漂っていたんだよ。

え？なんで？

それを今から紹介するんじゃないか。

ああそっか……。

それじゃさっそくどんな事件だったのか紹介していくね。

航海史上最大の集団失踪事件

この事件が発覚したのは1872年。
ポルトガル沖で「メアリー・セレスト号」が、無人状態で漂流しているところを発見されたんだ。

こういう事件って珍しいの？

海難事件自体は珍しくないけど船が無傷で船員はいないってのはメアリー・セレスト号の事件だけだよ。

嵐とかにあったせいで船員達が海に落ちちゃったとかじゃなくて？

確かにそういった事故の可能性もあるけど、全員が海に落ちるなんて考えにくいでしょ？

実際、この謎は今でも解明されてなくて、航海史上最大の集団失踪事件と言われているぐらい一大事件だったんだよ。

へー。
ところでメアリー・セレスと号ってどんな船なの？

運搬船として活躍していた帆船メアリー・セレスト号

メアリー・セレスト号は、全長約31m、総重量約282tの帆船だよ。

あ！私、帆船って大好き！白い帆が沢山なびいててかっこいいのよねー。
パイレーツオブカリビアンとかに出てくる帆船みたいなやつでしょ？

当時はほとんどの船が帆船だけどね。
まあ、船のイメージとしては間違ってないね。

この船は、始めは「アマゾン号」という名前で作られて、その後1869年に「メアリー・セレスト号」へと名前を変えたんだ。

どんな仕事をする船だったの？

事件が起きた当時は運用船として使われたんだよ。
事件が起こった日もメアリー・セレスト号はニューヨークで大量の工業用アルコールを積み、イタリアのジェノヴァへと向けて出航してたしね。

そういえば帆船ってどれぐらいの人数で動かせるの？

メアリー・セレスと号に乗っていたのは全部で10人。
船長「ベンジャミン・ブリッグズ」と船長の奥さんと娘、あと乗組員が7人乗っていたらしい。

その10人が全員がいなくなっちゃうって訳か。

無人の状態で発見されたメアリー・セレスト号の様子

そしてメアリー・セレスト号が無人で発見されたのは出港してから約1ヶ月後の1872年12月4日。
海上で漂流していた所、「デイ・グラチア号」によって発見されたんだ。

ちなみにデイ・グラチア号は、メアリー・セレスト号の7日後にニューヨーク港を出港した船で、船長の「モアハウス」はブリッグズ船長と親しい友人だったんだって。

親友に見つけてもらえるなんてすごい偶然ね。

まぁ幸か不幸かはわからないけどね……。

あとデイ・グラチア号はメアリー・セレスト号を発見当時、2時間ほどメアリー・セレスト号を観察していたんだって。

え？
なんで？

異変があれば何らかの信号を出しているはずなんだけど何も合図が無かったんだ。
でも、合図や信号が無い割には進もうとも戻ろうともしないから何か異変が起こってると思って助けに向かったらしい。

そしてデイ・グラチア号の乗組員がメアリー・セレスト号に着いた時、デッキは水浸しの状態で、しかも船倉は約1.1mに渡って浸水していたんだって。

1.1メートルってかなりの量の海水よね。
波に飲まれたのかしら？

だけど、その他には異常なところはないのに、何故か船内には乗組員が一人も乗っていなかったんだ。

んー。
海賊の被害にあったとか？

もし海賊の被害にあってるなら荷物を奪われてるはずだけど、積み荷の1700樽のアルコールはすべてそのままだったからね。
とはいっても9本だけは空っぽになってたらしいけど。

んん……？

ちなみに6ヶ月分の食料と水もちゃんと残っていたんだって。
ただ、一つだけ奇妙なのは船長の航海日誌以外の書類が一切なくなっていたっていう点。

書類が？
意図的に捨てられたのかしら。

最後の日誌の記入は11月24日。
アゾレス諸島の西方100マイルの海上にいたということが書かれていたんだけど、それ以降は一切何も書かれていなかったんだって。

んんん……？
ますますわからない事ばかりね……。

集団失踪がなぜ起こったか

この不可解な乗組員の集団失踪事件について、その原因や経緯にはいくつかの説が存在しているんで有名なものを4つ紹介していくね。

1つ目は船長達による共謀説。

船長たちって事はメアリー・セレスト号の船長ブリッグズ船長とデイ・グラチア号のモアハウス船長の二人ね。

そう。
その二人の船長が、「海難救助料を手に入れるために共謀し、意図的に起こしたのではないか」という説だよ。

海難救助料……？

ようは助けもらった時にかかった費用と救助したくれた人へのお礼として渡す謝礼だよ。
簡単にいうと自作自演の保険金詐欺みたいなものでブリッグズ船長とモアハウス船長が親しかったから、この説が浮上してきたんだ。

んー。さすがに仲が良くても、そんな大掛かりなことはしないでしょー。

実際その通りなんだ。
「船の売却額が、海難救助料を上回っている」、「ブリッグズ船長は、本土に幼い息子を残しているので、妻と娘を連れて行く必然性が無い」などの不可解な点からこの説は無さそうだよ。

何でも疑惑の目で見ちゃうのは分かるけどね。

2つ目は「予期せぬ事故説」。
「船が予期せぬ事故に見舞われ、乗組員が逃げ出したのではないか」という説。

乗組員が逃げ出すってよっぽどの事よね
でも、発見当時、メアリー・セレスト号には大きな損傷は無かったんでしょ？。

小さいものはあったみたいだけどね。
でも、経験豊富なブリッグズ船長がその程度の損傷で船を遺棄するというのは不自然だと言われているんだ。

3つ目は「何者かによる襲撃説」。
「海賊、またはデイ・グラチア号の乗組員が、メアリー・セレスト号を襲撃したのではないか」という説だね。

ちゃっかりデイ・グラチア号が疑われてる……。

この説はさっきマキエが指摘してたけど、「船内に暴力の跡は見られなかった」という証言が残っているし、仮に海賊が襲ったのであれば、船の積荷や食料を何故残していったのかという点について疑問が残るから信憑性としては低め。

んー……。
どれもなんだか原因としてしっくりこないものばかりね……。

最後の4つ目は「気化アルコール説」。
「気化したアルコールに恐れをなしたブリッグズ船長が、慌てて船を遺棄したのではないか」という説だね。

そういえば積んでいたアルコール樽の中に空っぽになってるのがあるって言ってたわね。

この説は歴史家の「コンラッド・バイヤー」によって唱えられた説なんだけど、現在のところ最も信憑性の高い説だとされているんだよ。

気化したアルコールってそんなにやばいの？

人によるだろうけど、直接身体の中にアルコールが入ることが問題なんだって。

お酒とかの液体として体内に入れるなら、肝臓や胃がアルコールを分解する機能を持っているから中毒にはならないけど、気化したアルコールはダイレクトに身体や脳にまで異常をもたらすらしいよ。

つまり極度の酔っぱらい状態になっちゃったりするわけか。

そう。
つまり乗組員たちが酔っぱらっておかしくなったか、慌てて避難したあと海難事故にあって船に戻れなくなったかのどっちかじゃないかって事。

なるほどね。
いままでの説の中で一番しっくりくるかも。

でも経験豊富な船長が乗組員を全員避難させるにはちょっと動機が薄いきがするわね

その他の説は「UFOによって誘拐・拉致された」「科学では説明のつかない超常現象によるもの」「巨大ダコに襲われ、海中へと引きずり込まれた」とかの憶測も飛び交ったけど、科学的に解明できないからこの説はあまり期待されてないみたい。

巨大ダコ説！いいじゃない！
私としてはクラ―ケン遭遇説がいいな！

パイレーツオブカリビアンに影響を受け過ぎじゃない……？

あ……ヤバい……。

ん？

巨大なタコを想像してたらタコ焼き食べたくなってきた……。
ちょっと買ってきて……。

せめて自分で買いに行ってくれ……