エクソシスト?
ああ、あの女の子が悪魔に取り憑かれる映画のやつだ。
ああ、あの女の子が悪魔に取り憑かれる映画のやつだ。
そそ。かなり有名だよね。
ホラー映画とかオカルト映画に興味が無い人でも「エクソシスト」というタイトルぐらいは一度は聞いた事あるんじゃないかな。
ホラー映画とかオカルト映画に興味が無い人でも「エクソシスト」というタイトルぐらいは一度は聞いた事あるんじゃないかな。
エクソシストは見た気がするんだけど「死霊館」とか「パラノーマル・アクティビティ」とか「悪魔の住む家」とかとストーリーがごちゃごちゃになって、どんなストーリーだったかすぐ出てこないわね……。
ああ、なんか気持ちはすごいわかる……。
というか、エクソシストって元ネタがあったのね?
そだよ。
エクソシストはメリーランド州で起きた悪魔憑き事件に関与した神父の日記を元に作られているんだ。
エクソシストはメリーランド州で起きた悪魔憑き事件に関与した神父の日記を元に作られているんだ。
え……。
ということは実際に悪魔に取り憑かれる事件があったって事……?
ということは実際に悪魔に取り憑かれる事件があったって事……?
そのとおり。
それじゃ早速紹介していきまっす!
それじゃ早速紹介していきまっす!
メリーランド州に住む一人の少年「ローランド・ドゥー」
それじゃ改めて今回紹介するのは「メリーランド悪魔憑き事件」について。
今回の事件が起こったのは1940年代のメリーランド州コッテージシティ。
そこにローランド・ドゥーという、当時14歳のドイツ人の少年が住んでいたんだ。
今回の事件が起こったのは1940年代のメリーランド州コッテージシティ。
そこにローランド・ドゥーという、当時14歳のドイツ人の少年が住んでいたんだ。
ふんふん。
ちなみにローランド・ドゥー(Roland Doe)ってのは悪魔祓いに参加した神父たちが付けた偽名で本名じゃなくて、他にも「ロビー(Robbie)」と呼ばれていたりする。
偽名?
ああ、前の「エミリー・ローズのモデルとなった「アンネリーゼ・ミシェル」」の時もそうだったけどプライバシー保護って奴?
ああ、前の「エミリー・ローズのモデルとなった「アンネリーゼ・ミシェル」」の時もそうだったけどプライバシー保護って奴?
そそ。
で、話を戻すけどローランド・ドゥーは一人っ子だった事もあって、普段は近くに住む叔母さんに面倒を見てもらっていたらしい。
で、話を戻すけどローランド・ドゥーは一人っ子だった事もあって、普段は近くに住む叔母さんに面倒を見てもらっていたらしい。
ちなみにその叔母さんの名前は「ハリエット」って言うんだけど、ハリエットは幽霊やオカルトを信じるスピリチュアリストでね。
ローランド・ドゥーと遊ぶ時によくオカルト話をしていたんだって。
ローランド・ドゥーと遊ぶ時によくオカルト話をしていたんだって。
ほぅ……。
そしてローランド・ドゥーがハリエットのオカルト話の中でも特に興味を惹いたのがウィジャ盤。
二人はウィジャ盤を使ってしょっちゅう占いや降霊術を行っていたんだ。
二人はウィジャ盤を使ってしょっちゅう占いや降霊術を行っていたんだ。
あ、知ってる。
外国のこっくりさん見たいなやつだ。
外国のこっくりさん見たいなやつだ。
そそ。
ちなみにこれがウィジャ盤。
ちなみにこれがウィジャ盤。
で、そういった経緯もあってローランド・ドゥーはオカルトというかスピリチュアルな方面に傾注していく事となるんだ。
ローランド・ドゥーの身に起こる不可解な現象
そして異変が起こり始めたのは1949年の1月。
今までローランド・ドゥーの面倒を見ていたハリエットが急死してしまうんだけど、この頃からローランド・ドゥーの身の回りでは不可解な現象が起こるようになるんだ。
今までローランド・ドゥーの面倒を見ていたハリエットが急死してしまうんだけど、この頃からローランド・ドゥーの身の回りでは不可解な現象が起こるようになるんだ。
不可解な現象?
まぁ一言でいうならポルターガイスト現象だね。
どこからともなくラップ音が聞こえてきたり、家具やインテリアが勝手にガタガタ揺れたりしていたんだって。
どこからともなくラップ音が聞こえてきたり、家具やインテリアが勝手にガタガタ揺れたりしていたんだって。
それ、死んだ叔母さんが原因じゃないでしょうね……。
それはどうだろう……。
ただ、このポルターガイスト現象は日に日にひどくなっていって、最初は音が鳴ったり家具がガタガタ動く程度だったのが、次第に花瓶が割れたり物が飛ぶほどになっていったんだ……。
ただ、このポルターガイスト現象は日に日にひどくなっていって、最初は音が鳴ったり家具がガタガタ動く程度だったのが、次第に花瓶が割れたり物が飛ぶほどになっていったんだ……。
そして遂にはローランド・ドゥー自身にも症状が現れてしまう。
ほぅ……?
急に別人のような性格になったり、何もしていないのに体に文字のようなミミズ腫れが出現したりするようになるんだよ……。
おおぅ……。
そして対処に困った両親は教会に助けを求めることにしたんだ。
悪魔祓いを行う司祭と悪魔の思わぬ抵抗
両親が最初に助けを求めたのはルーテル教会の牧師である「ルーサー・マイルズ・シュルツェ」。
ルーサー牧師はまずは現状を把握するためにローランド・ドゥーの家に泊まり込んで調査を行うことにしたんだ。
ルーサー牧師はまずは現状を把握するためにローランド・ドゥーの家に泊まり込んで調査を行うことにしたんだ。
ふんふん。
そして泊まり込みを始めた初日にはポルターガイスト現象が発現……。
ルーサー牧師は家具がひとりでに動き、そして普通の人間の動きとはかけ離れた動き方をするローランド・ドゥーを目撃する事になるんだ……。
ルーサー牧師は家具がひとりでに動き、そして普通の人間の動きとはかけ離れた動き方をするローランド・ドゥーを目撃する事になるんだ……。
で、悪魔祓いが始まる訳ね?
いや、悪魔祓いが行えるのは極わずかな人物だけだからね。
ルーサー牧師はカトリック教会の司祭である「エドワード・ヒューズ」を紹介し、正式な悪魔祓いを受けるように指示したんだ。
ルーサー牧師はカトリック教会の司祭である「エドワード・ヒューズ」を紹介し、正式な悪魔祓いを受けるように指示したんだ。
あ、そうなんだ。
そして両親は言われたとおりにエドワード司祭に連絡を取った結果、ワシントンにあるジョージタウン大学病院で悪魔祓いが行われることとなるんだ。
え、病院……?
教会じゃなくて……?
教会じゃなくて……?
うん。
ただ大学病院って言ってもジョージタウン大学病院はイエズス会の関連施設だから普通の病院とはちょっと違うんだよ。
ただ大学病院って言ってもジョージタウン大学病院はイエズス会の関連施設だから普通の病院とはちょっと違うんだよ。
ああ、宗教が経営する医療法人的な?
んー。アメリカでその表現が正しいのかはわからないけれど、まぁそんな感じのイメージだね。
そして悪魔祓いはエドワード司祭の指揮下で行われたんだけど、エドワード司祭は悪魔からの反撃にあって儀式を中断せざるを得なくなってしまう。
悪魔からの反撃?
儀式の最中はローランド・ドゥーはベッドに拘束されていたそうなんだけど、突然ローランド・ドゥーの右手が異様なほどの力を発揮。
拘束していたロープを引きちぎった上に、マットレスを破いてスプリングを引っ張り出してエドワード司祭の腕に突き刺したんだって。
拘束していたロープを引きちぎった上に、マットレスを破いてスプリングを引っ張り出してエドワード司祭の腕に突き刺したんだって。
すっげぇ……。
そしてエドワード司祭が負傷してしまい悪魔祓いが行えなくなったため、ローランド・ドゥーはひとまず家に帰らされる事になるんだ……。
ただ、そんなローランド・ドゥーに助けの手を差し伸べたのが大学教授である「ウィリアム・S・ボーダーン」という人物。
ウィリアム教授は今回の出来事を別の司祭である「ウォルター・ハロラン」司祭と「ウィリアム・ヴァン・ルー」司祭に報告し、再度悪魔祓いをしてもらうようにお願いしたんだ。
ウィリアム教授は今回の出来事を別の司祭である「ウォルター・ハロラン」司祭と「ウィリアム・ヴァン・ルー」司祭に報告し、再度悪魔祓いをしてもらうようにお願いしたんだ。
あ、ウィリアムが二人出てきた……。
これ、後でごちゃごちゃになるやつだ……。
これ、後でごちゃごちゃになるやつだ……。
マキエって登場人物覚えるの苦手だもんね……。
まぁそれはさておき、ウィリアム教授から要請を受けた二人の司祭は大司教から悪魔祓いの許可をもらい、今度はアレキシアン・ブラザーズ病院という所で悪魔祓いが行われることとなるんだ。
また病院?
そこもキリスト教が関係してるの?
そこもキリスト教が関係してるの?
うん。アレキシアン・ブラザーズ病院も元々はキリスト教が起源の病院だね。
今はもう取り壊されたみたいだけど、昔は修道院もあったみたい。
今はもう取り壊されたみたいだけど、昔は修道院もあったみたい。
へー。
そしてウォルター司祭とウィリアム司祭の悪魔祓いは2か月間にもおよび、合計で30回以上行われる事となるんだけど、かなり難航してしまう。
かなり長い時間がかかったのね。
で、何かあったの?
で、何かあったの?
一言で言うならここでも超常現象が多発したんだ。
具体的にはローランド・ドゥーの体に「evil」や「hell」っていう文字が浮かび上がったり、ローランド・ドゥーが普段とは全く違う声で話し出したりとかだね。
具体的にはローランド・ドゥーの体に「evil」や「hell」っていう文字が浮かび上がったり、ローランド・ドゥーが普段とは全く違う声で話し出したりとかだね。
あとウォルター司祭が激しく抵抗したローランド・ドゥーに鼻の骨が折られたりもしたらしい。
痛ぁ……。
そして悪魔祓いが行われ始めて2カ月後。
ウォルター神父が悪魔に「去れ」と命令したところ、落雷のような音が鳴って突然普段のローランド・ドゥーに戻ったんだって。
ウォルター神父が悪魔に「去れ」と命令したところ、落雷のような音が鳴って突然普段のローランド・ドゥーに戻ったんだって。
悪魔祓いが成功したって事?
たぶんね。
ちなみにローランド・ドゥーは悪魔にとり憑かれていた時の記憶は無くなっていて、その後は普通の生活を送れるようになったらしいよ。
ちなみにローランド・ドゥーは悪魔にとり憑かれていた時の記憶は無くなっていて、その後は普通の生活を送れるようになったらしいよ。
へー。よかったわね。
だね。
腕を刺されたり鼻の骨を折った甲斐はあったわね……。
え、ソコ……?
まとめ
以上が映画「エクソシスト」の元ネタとなった「メリーランド悪魔憑き事件」についてでした。
どうだった?
どうだった?
なかなか面白かったわね。
確かにこの話を聞いたら「映画化できるんじゃね!?」とは思うわね。
確かにこの話を聞いたら「映画化できるんじゃね!?」とは思うわね。
ただ一応言っておくと、この事件は信憑性が薄いっていう意見もあるみたい。
あ、そなの?
実はちゃんとした記録が残ってなくて、検証のしようがないんだってさ。
ちなみに科学的に考えた場合、ローランド・ドゥーは解離性同一性障害とか統合失調症といった精神病だったっていう説もあるみたいだね。
ちなみに科学的に考えた場合、ローランド・ドゥーは解離性同一性障害とか統合失調症といった精神病だったっていう説もあるみたいだね。
ふーん。
まぁ仮にそうだったとしても悪魔祓いの結果、少年が普通に暮らせるようになったんだとしたらハッピーエンドなんじゃない?
まぁ仮にそうだったとしても悪魔祓いの結果、少年が普通に暮らせるようになったんだとしたらハッピーエンドなんじゃない?
司祭の人たちが体を張った甲斐があったってもんよ。
まぁ文字通り、体張ってたもんね……。
それも映画「エクソシスト」の元ネタとなった「メリーランド悪魔憑き事件」についてご紹介したいと思いまっす!