暗号?
ああ、前に聞いたビール暗号みたいな財宝の在りかを示す暗号の話?
ああ、前に聞いたビール暗号みたいな財宝の在りかを示す暗号の話?
いや、今回の話はもっとオカルトとかスピリチュアルな話。
一言で言うならフーディーニという男性が死に別れた母親と合言葉を決めていて、その合言葉を言える霊媒師を探したっていう話。
一言で言うならフーディーニという男性が死に別れた母親と合言葉を決めていて、その合言葉を言える霊媒師を探したっていう話。
へー。ちょっと面白そうかも。
で、その合言葉を言える霊媒師は居たの?
フーディーニが生きている間は合言葉を導き出せる霊媒師はいなかったんだけど、彼の死後に一人だけその合言葉を言える霊媒師が現れたんだ。
へー!すごいじゃん!
まぁ実は色々裏があったりするんだけどね。
それじゃさっそく紹介していきまっす!
それじゃさっそく紹介していきまっす!
アメリカの脱出王「ハリー・フーディーニ」
それじゃ改めて今回紹介するのは「フーディーニの暗号」について。
まずはフーディーニという人物から紹介していこうと思うんだけど、マキエはフーディーニって人は知ってる?
まずはフーディーニという人物から紹介していこうと思うんだけど、マキエはフーディーニって人は知ってる?
いや、全然。
有名人なの?
有名人なの?
かなりね。
フーディーニのフルネームは「ハリー・フーディーニ」って言うんだけど、20世紀前半にアメリカで活躍したマジシャンなんだよ。
フーディーニのフルネームは「ハリー・フーディーニ」って言うんだけど、20世紀前半にアメリカで活躍したマジシャンなんだよ。
へー、そうなんだ。
ちなみにフーディーニはマジックの中でも特に脱出系マジックが得意でね。
縄抜けや手錠外しはもちろん、いろんな所の留置場や刑務所からの脱出なんてのもやって見せて「脱出王」と呼ばれていたんだってさ。
縄抜けや手錠外しはもちろん、いろんな所の留置場や刑務所からの脱出なんてのもやって見せて「脱出王」と呼ばれていたんだってさ。
今回の話より刑務所から脱出した話のほうが気になるんだけど……。
まぁそう言わず……。
母親の死後、本物の霊媒師を探し始めたフーディーニ
脱出王として有名だったフーディーニはある日を境にオカルトの世界でも有名となるんだけど、そのきっかけとなったのが母親の死。
フーディーニにはセシリア・ヴァイスという母親がいて、とても仲がよかったんだって。
フーディーニにはセシリア・ヴァイスという母親がいて、とても仲がよかったんだって。
ふんふん。
ところがセシリアも歳には勝てずこの世を去ってしまう。
そして最愛の母親を失ったフーディーニは母親ともう一度交流しようと色んな交霊会に出席するようになっていったんだ。
そして最愛の母親を失ったフーディーニは母親ともう一度交流しようと色んな交霊会に出席するようになっていったんだ。
家族を失ったのは辛いでしょうけれど、そこでいきなり交霊会という案が出てくるって事は余程追い詰められていたのカシラ……。
いや、そうでもないよ。
当時のアメリカは心霊主義(スピリチュアリズム)ブームの真っただ中で、いろんな所でごくごく普通に交霊会が行われていたんだよ。
当時のアメリカは心霊主義(スピリチュアリズム)ブームの真っただ中で、いろんな所でごくごく普通に交霊会が行われていたんだよ。
あぁ、そういう時代背景があるのね。
ちなみに交霊会の中で行われていたのは主に霊媒師を通して死者の言葉を伝える降霊術だったからフーディーニにとっても丁度よかったみたいだね。
ところが世間で脱出王と呼ばれていたフーディーニはオカルト業界では「サイキック・ハンター」と呼ばれ、忌み嫌われるようになるんだ。
え、何それ……。
「脱出王」が「サイキック・ハンター」に
フーディーニがオカルト業界に傾注し始めたのはさっき言った通りなんだけど、フーディーニが心の底から心霊主義に没頭していたかというと実はそういう訳でもなく、特に交霊会に参加している霊媒師が本物かどうかをかなり気にしていたんだって。
まぁかなり重要なポイントよね。
でも、本物かどうかなんて判別する方法なんて無いでしょ?
でも、本物かどうかなんて判別する方法なんて無いでしょ?
実はあるんだよ。
実はフーディーニは生前の母親との間で合言葉を決めていて、その合言葉を言える霊媒師こそ本物の霊媒師だと考えていたみたいだね。
実はフーディーニは生前の母親との間で合言葉を決めていて、その合言葉を言える霊媒師こそ本物の霊媒師だと考えていたみたいだね。
ああ、最初にそんな事を言ってたわね。
ところが残念な事にフーディーニは母親と決めた合言葉を言える霊媒師と巡り合う事ができなかったんだ。
しかも参加する交霊会すべてがインチキだったりトリックだったりしたものだから、フーディーニはキレて、母親との合言葉を言えない霊媒師を片っ端から暴露していったんだよ。
暴露ってつまりインチキですって言って回ったって事よね……。
気持ちは分からなくはないけれど、それってやったらダメな事のような気が……。
気持ちは分からなくはないけれど、それってやったらダメな事のような気が……。
この場合だと、インチキ霊媒師と暴露するフーディーニのどっちが悪いんだろうね……。
しかもインチキのレッテルを貼られた霊媒師は数百人規模だったらしくて一時は社会問題にもなったみたいだよ……。
しかもインチキのレッテルを貼られた霊媒師は数百人規模だったらしくて一時は社会問題にもなったみたいだよ……。
マジで……。
そしてこの頃は「脱出王」ではなく、インチキ霊媒師を潰して回ることから「サイキック・ハンター」って呼ばれていたんだってさ。
今度は自分が霊界からメッセージを送る側に
そして脱出王 兼 サイキック・ハンターとして活躍していたフーディーニだけど、1926年の10月31日に52歳という若さで命を落とす事になるんだ。
意外と若いわね……。
何かあったの……?
何かあったの……?
マジック中の事故が原因だって言われているんだけど、なんでも“お腹を強打されても耐える”っていうマジックを披露する時にタネを仕込む前に殴られちゃったらしいんだ。
え……。
その結果、虫垂が破裂し腹膜炎となって命を落としてしまったんだってさ。
虫垂炎が破裂するほどの威力で殴られるって、いったいどんなマジックなのかしら……。
そして死期が近いと悟ったフーディーニは母親との合言葉の時のように、今度は妻であるベスと自分との間で「暗号」を決めておいて「死後の世界があれば必ず連絡を取る」と約束してこの世を去って行ったんだ。
ふんふん。
そしてフーディーニが命を落とした2年後にフーディーニが母親と決めた合言葉と妻との間で交わした暗号を解き空かす霊媒師が現れたんだ。
まじで!
アメリカの霊媒師「アーサー・フォード」
フーディーニが死亡してから約2年が経過した1928年2月9日。
この日、フーディーニの妻であるベスの元にとあるメッセージが届いたんだ。
この日、フーディーニの妻であるベスの元にとあるメッセージが届いたんだ。
そのメッセージというのが
「“FORGIVE”(許して)」
というメッセージ。
「“FORGIVE”(許して)」
というメッセージ。
なにこれ。
実はこのメッセージこそ、フーディーニが生前の母親と決めた合言葉だったんだ。
え、ということは霊界からメッセージを受け取った人がいたって事?
そう。
ちなみにこのメッセージを送ってきたのはアメリカで霊媒師として活動していた「アーサー・フォード」という人物。
フォードは1928年2月8日に霊界にいるフーディーニからメッセージを受け取ったといってベスにメッセージを送ったんだよ。
ちなみにこのメッセージを送ってきたのはアメリカで霊媒師として活動していた「アーサー・フォード」という人物。
フォードは1928年2月8日に霊界にいるフーディーニからメッセージを受け取ったといってベスにメッセージを送ったんだよ。
へー!本物じゃん!
ベスもそう思ったみたいだね。
そしてフォードは1928年11月に再び交霊会を行い、今度はベスが身に着けていた指輪の内側に刻まれていた「“ROSABELL”」という単語を言い当てた上に、「ANSWER」「TELL」「PRAY. ANSWER」「LOOK」「TELL」「ANSWER. ANSWER」「TELL」という単語を受け取ったとも伝えたんだ。
そしてフォードはフーディーニとベスとの間でしか知られていないはずの暗号を解き明かし
「Rosabelle believe(ロザベル、信じるんだ)」
という単語を導き出したんだよ。
「Rosabelle believe(ロザベル、信じるんだ)」
という単語を導き出したんだよ。
マジで?
すごくない?
すごくない?
その単語を聞いたベスは感銘を受け、1929年1月9日にフォードこそ本物の霊媒師であると認める宣誓供述書を署名。
そして新聞社に報道させることで死後の世界の存在とフォードの霊媒師としての能力が証明された。
そして新聞社に報道させることで死後の世界の存在とフォードの霊媒師としての能力が証明された。
はずだったんだ……。
え、何。
なんか続きがあんの?
なんか続きがあんの?
うん……。
実は今までの出来事が全てひっくり返るような出来事がね……。
実は今までの出来事が全てひっくり返るような出来事がね……。
知られざる秘密は全てベスが漏らしていた……?
フーディーニが生きている間は聞く事ができなかった「“FORGIVE”」という単語とフーディーニとベスの間でしか知られていない暗号についてなんだけど、実は専門家が調べていくうちに重大な欠陥が発見されたんだ。
重大な欠陥?
うん。
実は妻のベスが二つともメディアに漏らしていた事が判明しちゃったんだよ……。
実は妻のベスが二つともメディアに漏らしていた事が判明しちゃったんだよ……。
えぇ……。
まず母親と決めた合言葉である「“FORGIVE”」という単語についてなんだけど、これはベスがブルックリン・イーグルという新聞社からインタビューを受けた時に
「夫は母親と交わした“FORGIVE”という合言葉を聞くまで信じないと決めていましたが、霊媒師からその言葉を聞く事はできませんでした……。」
と、答えちゃってたんだ……。
「夫は母親と交わした“FORGIVE”という合言葉を聞くまで信じないと決めていましたが、霊媒師からその言葉を聞く事はできませんでした……。」
と、答えちゃってたんだ……。
えっ……?
迂闊過ぎない……?
迂闊過ぎない……?
だよね。
さらにフーディーニとベスとの間で交わした暗号については実はフーディーニの伝記である『Houdini―his life story―』という本に暗号の解読法が掲載されていたんだよ。
さらにフーディーニとベスとの間で交わした暗号については実はフーディーニの伝記である『Houdini―his life story―』という本に暗号の解読法が掲載されていたんだよ。
えぇ~……?
あ、その本が出版されたのっていつ?
1928年6月だよ。
フォードが暗号を解読したのは?
1928年11月。
アウトじゃん……。
まぁ普通に考えたらアウトだよね……。
あ、じゃぁ指輪の裏に刻まれた文字ってのは?
それもベスがニューヨーク・グラフィックという新聞社に所属する記者にばらしちゃってるみたい。
しかもその新聞記者はフォードとつながりがあって、フォードに「ROSABELL」という単語を伝えていたことが判明していたりします。
しかもその新聞記者はフォードとつながりがあって、フォードに「ROSABELL」という単語を伝えていたことが判明していたりします。
つまりフォードは新聞や本に掲載されている情報を元にドヤ顔でインチキな霊媒活動を行ってたって事……?
ドヤ顔かどうかはわからないけれど、まぁそういう事になるかな。
ちなみにこの事が判明した後、ベスは宣誓供述書を撤回したみたいだね。
ちなみにこの事が判明した後、ベスは宣誓供述書を撤回したみたいだね。
まとめ
以上が霊界からの暗号「フーディーニの暗号」についてでした。
どうだった?
どうだった?
面白かったわね……。
特に奥さんのポンコツっぷりが……。
特に奥さんのポンコツっぷりが……。
まぁそれも事情があるみたいだよ。
最愛の夫を突然失ったせいで大分、精神面的に追い込まれていたみたい。
しかも悲しみから逃れるために麻薬にまで手を出していたらしいし、まともな判断が出来る状態じゃなかったんじゃないかな。
最愛の夫を突然失ったせいで大分、精神面的に追い込まれていたみたい。
しかも悲しみから逃れるために麻薬にまで手を出していたらしいし、まともな判断が出来る状態じゃなかったんじゃないかな。
なるほど……。
まぁ麻薬はどうかと思うけど……。
まぁ麻薬はどうかと思うけど……。
となると、結局はフォードというインチキ霊媒師がまた一人退治されたって感じの話だったって事かしら。
いや、逆にフォードはイカサマだって言われつつもメディアで取り上げられ続けたせいで人気が急上昇。
その後も霊媒師としてかなり荒稼ぎしたみたいだよ。
その後も霊媒師としてかなり荒稼ぎしたみたいだよ。
ええぇ……。
なんか納得できないんだけど……。
なんか納得できないんだけど……。
それもアメリカで有名な「フーディーニの暗号」についてご紹介したいと思いまっす!