

食人族の王……!?
またグロテスクな話……?
またグロテスクな話……?

いや、一応テーマは食人族の王だけど、グロい話とか食人の話は出てこないよ。
どちらかというとひょんな事から食人族の王となった人物の意外な人生の物語って感じかな。
どちらかというとひょんな事から食人族の王となった人物の意外な人生の物語って感じかな。

え、なに……?食人族の王ってそんな簡単になれる物なの……?

まぁ普通はなれないよね。
それじゃさっそく紹介していきまっす!
それじゃさっそく紹介していきまっす!
スウェーデン人の船乗り「カール・E・ペターソン」

それじゃ改めて今回紹介するのは「カール・E・ペターソン」について。
ペターソンは1875年生まれのスウェーデン人で、ニューギニアカンパニー(Neuguinea-Compagnie)と呼ばれる貿易会社に勤めていたんだ。
ペターソンは1875年生まれのスウェーデン人で、ニューギニアカンパニー(Neuguinea-Compagnie)と呼ばれる貿易会社に勤めていたんだ。

え?スウェーデンとニューギニアって滅茶苦茶離れてない……?
なんでスウェーデン人がニューギニアに……?
なんでスウェーデン人がニューギニアに……?

あー。まぁその辺は色々あるんだけど、ニューギニアカンパニーって実はドイツが本社なんだよ。
当時、ドイツの植民地だったニューギニアに貿易用の会社を作ったって感じ。
当時、ドイツの植民地だったニューギニアに貿易用の会社を作ったって感じ。

ああ、なるほど……?

そしてペターソンは商社マンではなく船乗りでね。
主にニューギニア周辺の特産を本国に持ち帰るのが仕事だったんだ。
主にニューギニア周辺の特産を本国に持ち帰るのが仕事だったんだ。

ふんふん。

ただ、そんなペターソンの身に大きな事件が起きたのは1904年の冬。
ペターソンが29歳の頃、彼の乗った船がニューアイルランド島の沖合で難破してしまったんだ。
ペターソンが29歳の頃、彼の乗った船がニューアイルランド島の沖合で難破してしまったんだ。

あらら……。

そしてペターソンはなんとか一命をとりとめて近くの島に漂着するんだけど、そこは食人行為を行っていた原住民達が暮らすタバー島(Tabar Island)。
ペターソンは漂着してすぐに原住民たちに発見されてしまい捕縛されてしまったんだ……。
ペターソンは漂着してすぐに原住民たちに発見されてしまい捕縛されてしまったんだ……。

絶体絶命じゃん……。
漂流者がまさかの族長に

原住民に捕縛されたペターソンは体を縛られ連行される事になる。
そしてペターソン自身もタバー島に暮らす原住民が食人行為を行っていると知っていたから死を覚悟していたらしい。
そしてペターソン自身もタバー島に暮らす原住民が食人行為を行っていると知っていたから死を覚悟していたらしい。

え、でも話の流れ的にこのペターソンってのが食人族の王になるのよね?

うん。
実は原住民からすれば不審者であるペターソンはラミー王という族長の所へ連行されたんだけど、そこにいた族長の娘であるシンドという女性がペターソンに一目惚れしたんだ。
実は原住民からすれば不審者であるペターソンはラミー王という族長の所へ連行されたんだけど、そこにいた族長の娘であるシンドという女性がペターソンに一目惚れしたんだ。

……え?

タバー島やタバー島周辺の島々はメラネシア人という、いわゆる黒人系の人種で構成されていたんだけど、タバー島の原住民からすると白人系のペターソンはかなり異質で非常に魅力的に映ったそうなんだよ。

あぁ、なるほど。
確かにその気持ちはわからなくはないわね。
確かにその気持ちはわからなくはないわね。

特に族長の娘のシンドはペターソンの青色の瞳を非常に気に入ってね、なんと漂着してから3年後に2人は結婚する事になったんだ。

普通に生活しとる!

そして当時の族長であるラミー王が死亡。
この時ペターソンは既にシンドと結婚していたから、王女の夫ということでペターソンが族長の座を引き継ぐ事になったんだ。
この時ペターソンは既にシンドと結婚していたから、王女の夫ということでペターソンが族長の座を引き継ぐ事になったんだ。

えぇぇ……。族長とかって部外者にやらせていいわけ……?
こういう部族ってもっと伝統とか血縁を重視しそうなんだけど……。
こういう部族ってもっと伝統とか血縁を重視しそうなんだけど……。

ボクもそう思うけど、やっぱり“族長の娘の夫”っていうのが一番重要視されたんじゃないかな。
王として農園を築き貿易を開始

意外な経緯で原住民の王となったペターソンは貿易会社で勤めていた頃のノウハウを生かして貿易を開始する事にしたんだ。

かなりたくましい人物ね……。

マキエが言っているのは精神面的な事なんだろうけど、肉体的にもかなりタフな人物だったらしくて、ペターソンは「ストロング・チャーリー(Strong Charley)」って呼ばれていたそうだよ。

その“チャーリー”はどっから来たのよ……。

それは判んない……。

で、ペターソンが貿易の商品として目を付けたのがコプラ。

コプラ?
コプラって何?
コプラって何?

コプラはココナッツの胚乳を乾燥させた物だよ。
まぁ簡単にいうとココナッツの加工品だね。
まぁ簡単にいうとココナッツの加工品だね。

あー。最近人気よね。ココナッツ。

え、そうなの?

あ、違う。
あれはタピオカだったわ……。
あれはタピオカだったわ……。

何一つ共通点が無いんだけど……。

まぁいいや。
そしてペターソンはココナッツを収穫するためにココヤシの農園の建築を開始したけれど、これが大成功。
しかもシンド王女との間には9人の子供を授かり、順風満々な人生を歩み始めるんだ。
そしてペターソンはココナッツを収穫するためにココヤシの農園の建築を開始したけれど、これが大成功。
しかもシンド王女との間には9人の子供を授かり、順風満々な人生を歩み始めるんだ。

へー。
食人族の王って言うからもっと野蛮な話かと思ったけど全然違う感じの話ね。
食人族の王って言うからもっと野蛮な話かと思ったけど全然違う感じの話ね。

その後は妻のシンドがお産が原因で死亡したり、貿易が上手くいかなくなって破産しかけたけれど金鉱を発見して持ち直したり、とにかく波乱万丈の人生を送る事になったみたいだね。

“楽あれば苦あり”を体現したような人物ね……。

そういえば食人行為については何か記録は残っていたりするの?

さすがにそういった記録は残って無いかな。
ただ、ペターソンは原住民たちの風習や習慣を尊重していたらしいから、もしかしたらペターソンが族長になった後もしばらくは行われていたんじゃないかな?
ただ、ペターソンは原住民たちの風習や習慣を尊重していたらしいから、もしかしたらペターソンが族長になった後もしばらくは行われていたんじゃないかな?

ふーん。
まとめ

以上が食人族の王となった漂流者「カール・E・ペターソン」についてでした。
どうだった?
どうだった?

うーん。
なんかラノベみたい。
なんかラノベみたい。

え、どの辺が……?

ほら、最近って異世界転生をテーマにしたライトノベルとか漫画が流行ってるじゃない?
『食人族の島に漂流したボクは王様を任されたので貿易を始めました。』
みたいな。
『食人族の島に漂流したボクは王様を任されたので貿易を始めました。』
みたいな。

まぁ確かに人種が違うっていうのと、ペターソンと原住民では技術力や科学力に圧倒的な差があるって所は異世界転生物に共通している気はするけれど、こっちは現実だから……。

事実は小説より奇なり。

上手く言ってるつもりなんだろうけど、それ使い方絶対間違ってるよね……。
それも食人族の王に君臨した「カール・E・ペターソン(Carl Emil Pettersson)」についてご紹介したいと思いまっす!