伍長まで上り詰めた兵隊クマ「ヴォイテク」!好物はビールとタバコ……!?

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ぐっさん
今回の都市伝説のテーマは「動物」!
それも伍長まで上り詰めた兵隊クマ「ヴォイテク」についてご紹介したいと思います!
マキエ
兵隊クマって何?
ぐっさん
文字通りクマの兵隊だよ。
今回の話は第二次世界大戦中の話なんだけど、一匹のクマが軍人として軍隊に従軍していたっていう話があるんだ。
マキエ
……クマの軍人?
ぐっさん
ほら、日本でも猫が一日駅長になったりしているでしょ?
それのリアル兵隊版って感じ……カナ?
マキエ
自分で言ってるのに最後は疑問形になっているじゃない……。
ぐっさん
そ、そんなことないよ!
それじゃさっそく紹介していきまっす!

世界で唯一の兵隊クマ「ヴォイテク」

ぐっさん
それじゃ改めて、今回紹介するクマの名前は「ヴォイテク」。
世界で唯一の本当の軍籍を与えられたシリアヒグマでっす。
マキエ
ヒグマ……。
ヒグマが人間と暮らしてたって事……?
ぐっさん
そうだね。
でもクマってかなり賢い動物なんだよ?
マキエ
まぁそれはいいとして、そのヴォイテクって何処の軍隊にいたの?
なんとなくロシア語っぽい響きだけど。
ぐっさん
ヴォイテクが従軍していたのはポーランド軍だよ。
この話はポーランドやヨーロッパでは割と有名な話で、軍人達にとってヴォイテクは英雄でもあるんだ。
マキエ
英雄?
ぐっさん
うん。
実はヴォイテクは激しい戦地で兵士たちのために50キロ近い迫撃砲の弾丸を運んで兵士達を救った事もあるんだ。
マキエ
え、クマの話よね……?
クマが兵士達に弾丸を届けたって事……?

ポーランド軍に拾われた生後3か月のシリアヒグマ


ぐっさん
それじゃヴォイテクがポーランド軍に参加する事になった経緯から紹介していくね。
ぐっさん
ヴォイテクが軍隊に拾われたのは1942年のイラン。
この時のヴォイテクはまだ生後三か月ぐらいなんだけど、母グマをハンターに狩られてしまって瀕死だったところを一人の少年に拾われたんだ。
マキエ
ふんふん。
ぐっさん
そして、丁度その頃にエジプトへ向けて進軍中だったポーランド軍が瀕死のヒグマを連れている少年を見つけて、その少年から食糧と引き換えに瀕死のヒグマを譲り受けて飼う事にしたんだ。
マキエ
え……?
なんで……?
ぐっさん
それはわかんない。
ただ、引き取った時のヴォイテクは固形物を食べる事ができなかったから、ヴォイテクのためにコンデンスミルクを布に染み込ませて安易哺乳瓶を作ったり、かなりしっかり世話をしていたみたいだよ。
マキエ
へー。ペット感覚だったのかしら。
ぐっさん
そしてポーランド軍に拾われたヴォイテクはその後、すくすくと成長していくんだけど、敬礼を覚えたり音楽に合わせて踊ったり非常に頭も良かったんだって。
ぐっさん
時にはキャンプ地を偵察に来ていた敵のスパイを見つけた事もあったそうだよ。
マキエ
スパイもまさかヒグマがいるなんて思ってもみなかったでしょうね……。
ぐっさん
あとは兵士達と一緒に寝たりレスリングをしたりビールを飲んだり、タバコを食べたり、まるで人間と同じような生活をしていたらしい。
マキエ
タバコを……食べた……?
ぐっさん
さすがにタバコを“吸う”事はできなかったみたいだね。
マキエ
え、タバコって食べても大丈夫なの……?
ぐっさん
わかんない……。
しかも火のついたタバコを食べていたらしいよ……。
マキエ
えぇぇ……。

将軍によって正式に軍籍を与えられたヴォイテク


ぐっさん
そして次はヴォイテクが軍隊に入隊した経緯なんだけど、エジプトにいたヴォイテクを連れていた部隊はローマ解放のためにモンテ・カッシーノの戦いに参加する事になったんだ。
ぐっさん
そこで航路を使ってイタリアへ向かう事になったんだけど、エジプトの港町であるアレクサンドリア港でヴォイテクの乗船を拒否されてしまうんだ。
マキエ
え、なんで?
ぐっさん
ヒグマだから。
ちなみにこの頃のヴォイテクは身長180センチ、体重220キロという立派なヒグマに成長していました。
マキエ
まぁ……。
そりゃそうよね……?
ぐっさん
正確には船で動物を輸送するのが禁止されていたからなんだけど、どうしてもヴォイテクと離れたくなかった兵士たちはどうにかして船に乗せようと考えた結果……。
ぐっさん
ヴォイテクをまるで人間の兵士の様に乗船名簿に記載してクマであることを隠して乗船させようとしたんだ。
マキエ
凄い事をするわね……。
ぐっさん
ただ、その作戦も「ヴォイテク伍長の受付に現れない」って事が原因でイギリス軍特使に速攻でバレてしまうんだ……。
マキエ
あらら。
ぐっさん
ただ、それでも諦めることができなかった兵士たちは第2軍団司令官のアンデルス将軍に相談。
するとアンデルス将軍はなんとヴォイテクに対して本当に階級と軍籍番号、あと軍隊手帳を与えて軍人として登録したんだ。
マキエ
それもそれですごいわね……。
ぐっさん
その結果、ヴォイテクは無事に兵士達と一緒にイタリアへ上陸できたんだ。

砲弾を運び兵士達を救った英雄ヴォイテク

ぐっさん
そしてポーランド軍の兵士達とイタリアに上陸できたヴォイテクは予定通りモンテ・カッシーノの戦いに参加する事となるんだ。
マキエ
さっきも言ってたけど、そのモンテなんとかっていう戦いって何?
ぐっさん
それを説明すると歴史の授業っぽくなっちゃうけど、まぁ簡単に言うとローマを解放するために起きた連合軍とドイツ軍の激しい戦いだよ。
マキエ
ふーん。
ぐっさん
そしてこのモンテ・カッシーノの戦いがヴォイテクにとって初めての戦場になるんだけど、ヴォイテクは銃弾や砲撃に怯えるどころか兵士達の仕事を手伝うようになったんだって。
マキエ
例えば?
ぐっさん
有名なのは最初にも紹介した砲弾とか物資の運搬。
兵士達が輸送車に弾薬や食料を運んでいる姿を見て、ヴォイテクは二本足で立ちあがると兵士達と同じように荷物を運ぶのを手伝ったり、時には前線の兵士達に砲弾を届けにいったらしい。
マキエ
マジで……。
ぐっさん
そして、そのヴォイテクの活躍が認められてヴォイテクが所属していた第22輸送中隊の部隊章は砲弾を運ぶヴォイテクの姿に変更されたりもしたんだよ。

マキエ
あ、なにこれ。めっちゃかわいい。
ぐっさん
持っている物は物騒だけどね……。

22年の生涯をまっとうしたヴォイテク


ぐっさん
そしてヴォイテクが軍隊から脱退したのは1947年。
ぐっさん
1945年に第二次世界大戦は終了するんだけど、終戦当時のポーランドは旧ソ連に支配されていて国外で戦っていた兵士達はポーランドに戻ることができなくなってしまう。
そしてその上、第22輸送中隊も解体されてヴォイテクの居場所も無くなってしまったんだ。
マキエ
あらら……。
ぐっさん
兵士達もヴォイテクと離れたくはなかったんだけど、さすがにこの状態はどうしようもなくて途方に暮れていたところ、当時のイギリス特使のブラウンがヴォイテクをエディンバラ動物園に預ける事を提案したんだ。
マキエ
ああ。動物園ならクマの面倒をみれるもんね。
ぐっさん
そして兵士達は苦渋の決断の結果、ヴォイテクをエディンバラ動物園に預けて、そしてヴォイテクは1963年に22歳で生涯の幕を下ろすことになるんだ。
マキエ
22歳……。
ヒグマの寿命ってどれぐらいなの?
ぐっさん
一般的には20歳~30歳って言われているよ。
マキエ
じゃぁ天命を全うしたって感じなのかな。
ぐっさん
そうだね。
ただ、生活が一変したせいでだいぶ性格が変わってしまったらしいけどね。
ぐっさん
でも、ヴォイテクと一緒に過ごした元ポーランド軍の兵士達が現れたら手を振ったり、檻の外からヴァイオリンを演奏したら踊り出したりしたそうだよ。
マキエ
戦友の再開って感じね……。

まとめ

ぐっさん
以上が軍籍を与えられたヒグマ「ヴォイテク」についてでした。
どうだった?
マキエ
うーん……。
確かに感動的な話で最後に動物園で再会したあたりの下りはグッっと来たけど、でも人間が起こした戦争に動物を参加させるっていうあたりが個人的にはあんまり好きじゃないわね……。
ぐっさん
まぁそれもそうだね。
でも、ヴォイテクの場合は軍人たちに拾われたから寿命を全うできたっていう考え方もあるんじゃないかな。
マキエ
まぁそのへんは解釈次第か……。
マキエ
ところで伍長まで出世したって言ってたけど、伍長ってどれぐらい偉いの?
ぐっさん
士官の中では最下級だけど、一般兵よりかは上だね。
分かりやすく書くと
「二等兵<一等兵<上等兵<兵長<伍長<軍曹」
って感じ。
ぐっさん
会社でいうと主任ぐらいかなぁ。
現場を取りまとめる管理職の一歩手前って感じ?
マキエ
へー。
そこそこ偉いじゃん。
ぐっさん
ちなみにアニメキャラでいうなら「ギロロ伍長」とか「ランデル・オーランド伍長」とかいるね。
マキエ
あんま知らない……。
ぐっさん
そっか……。
ぐっさん
あ、じゃぁ洋画に出てくる人物だと……!
マキエ
アンタにこの辺を語らせたら長くなりそうだからもういいわ……。
ぐっさん
あっ……そうですか……。
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4 件のコメント

  • クマって人間に懐く生き物だったんだ… 軍人がクマと一緒に写ってる写真とか見たことあるけど着ぐるみじゃなくて本当の熊だったりするのかも…?

    • 百式さん、こんばんわ。コメントありがとうございます。

      ヒグマが人間に懐くとはあまり想像できませんが、世の中にはいろんな事があるようですね。
      何はともあれ、ヴォイテクが戦地で倒れるようなことが無くてよかったです。

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