

ん?何?
また呪い系の話?
また呪い系の話?

いや、残念ながら呪いとかじゃない。
本当に動物たちを石化させる湖が外国に存在するんだ。
本当に動物たちを石化させる湖が外国に存在するんだ。

またまたー。
そんな湖あるわけないじゃない。
そんな湖あるわけないじゃない。

それはどうかな?

……え、マジであるの?

それじゃさっそく紹介していきまっす!
世界最大級の塩湖「ナトロン湖」

今回紹介するナトロン湖(Lake Natron)があるのはアフリカのタンザニア連合共和国。
地元では別名「炎の湖」とも呼ばれていまっす!
地元では別名「炎の湖」とも呼ばれていまっす!

呪いとか炎とか中二病感満載の湖ね。

名前だけ聞くとそう思うかもしれないけど、実際に写真を見てもらったら納得すると思うよ。

ちなみに「炎の湖」の状態になったナトロン湖の写真がコチラ!


え!?
なにこれ!?
マグマ!?
なにこれ!?
マグマ!?

ボクも最初見たときはそう思ったけど、実はこの赤色の正体は微生物なんだって。
実はこのナトロン湖は塩湖と呼ばれる強アルカリ性の湖で、なんとその塩分濃度は8%超え!
実はこのナトロン湖は塩湖と呼ばれる強アルカリ性の湖で、なんとその塩分濃度は8%超え!

んー。それってすごいの?

ちなみに海の塩分濃度は3%ぐらいだから、海の3倍しょっぱいかんじ?

すごい……。
でもなんでそんな塩分濃度が高いの?
でもなんでそんな塩分濃度が高いの?

その理由はナトロン湖の周辺の土壌。
実はナトロン湖周辺の土壌は塩分が多く含まれているんだ。
実はナトロン湖周辺の土壌は塩分が多く含まれているんだ。

だからってここまで高くなるの?

あと、実はこのナトロン湖は水が出ていくところが無いんだよ。

へ?
普通、湖って川になって最終的には海に出ていくんじゃないの?
普通、湖って川になって最終的には海に出ていくんじゃないの?

普通はね。
でもこのナトロン湖は赤道の直下に日中の気温は40℃を超えることが多いんだ。
だから湖の水があふれて出ていく前にどんどん蒸発していくんだ。
でもこのナトロン湖は赤道の直下に日中の気温は40℃を超えることが多いんだ。
だから湖の水があふれて出ていく前にどんどん蒸発していくんだ。

ああ、だからどんどん煮詰まって塩分濃度が上がっていってるのね。

そういう事。

ふーん。
ところでこの赤い湖が生物を石化させるのと何か関係があるの?
ところでこの赤い湖が生物を石化させるのと何か関係があるの?

有るっちゃあるけど赤さは関係ないかな。
生物を石化させる恐るべきナトロン湖

それじゃ次に今回の目玉のである「石化」について!
まずはこのナトロン湖で石化した動物たちの写真を見てもらおうと思いまっす
まずはこのナトロン湖で石化した動物たちの写真を見てもらおうと思いまっす

その写真がこちら!


え!?
なにこれ!
どうなってんの!
なにこれ!
どうなってんの!

実はこのナトロン湖はphが11ぐらいあって、このph値が原因で動物たちが石化しているんだ。

え、phってたしか酸性濃度を表す単位よね?
触ったら危ないぐらい酸性になってるってこと?
触ったら危ないぐらい酸性になってるってこと?

あー、勘違いしてるようだから言っとくけどphの数字が多ければ多いほどアルカリ性だからね?
7が中央値で、数字が減れば酸性。数字が増えればアルカリ性。
7が中央値で、数字が減れば酸性。数字が増えればアルカリ性。

そんなことはどうでもいいから実際どうなのよ。

実はph9~10ってのは石鹸ぐらいのアルカリ性だから普通に触れるレベルでそんなに危ない数字じゃない。
人間の場合、放置してたら手がガサガサになっちゃうけど普通に水で洗えば問題ないレベルだよ。
人間の場合、放置してたら手がガサガサになっちゃうけど普通に水で洗えば問題ないレベルだよ。

あ……そうなんだ。
じゃぁなんでこんなことになってるの?
じゃぁなんでこんなことになってるの?

今、「水で洗い流せれば」って言ったでしょ?
何度も言うようにここは赤道直下で気温は40℃。
普通の水なんて有りはしないし、ナトロン湖の水温は50度から60度ぐらいまで温まってるんだ。
何度も言うようにここは赤道直下で気温は40℃。
普通の水なんて有りはしないし、ナトロン湖の水温は50度から60度ぐらいまで温まってるんだ。

ということはつまり……。

そう。
簡単にいうと火傷するレベルまで温まった石鹸水の湖なんだよ。
もし仮にそんな湖に鳥が足を滑らせて落ちちゃったらどうなると思う……?
簡単にいうと火傷するレベルまで温まった石鹸水の湖なんだよ。
もし仮にそんな湖に鳥が足を滑らせて落ちちゃったらどうなると思う……?

その結果がさっきの写真ってわけか……。

そう。
全身やけどを負った上に飛べなくなってしまってしまうんだよ……。
全身やけどを負った上に飛べなくなってしまってしまうんだよ……。

まるで自然のトラップね……。

……ん?
鳥が死んでしまうのはともかく、石化の理由になってないじゃない。
鳥が死んでしまうのはともかく、石化の理由になってないじゃない。
ナトロン湖で生物が石化する理由

それじゃ最後はナトロン湖で生物が石化する理由についてだけど、実はこの現象は石化ではなく「石灰化」です!

……?
どう違うの?
どう違うの?

石化っていうのは本当に石になってしまう事だけど、石灰化はカルシウム塩が付着して固まってしまう状態の事を言うんだ。

つまり、さっきの写真の動物たちは不慮の事故で死んだ後に軟部組織にカルシウム塩が付着してまるで石の様になってしまったって事さ。

つまり簡単に言うと石になったんじゃなくて、ただ死体が塩で固まっただけって事?

まぁおおざっぱに表現するとそんな感じかな。

ちなみに鳥だけじゃなくてこんな大きな動物も石灰化してたりもする。


すごい……。
まるで前衛アートみたいになってるわね……。
まるで前衛アートみたいになってるわね……。

だね。
こんな現象は他ではお目にかかれないから一度は生で見てみたいよね。
こんな現象は他ではお目にかかれないから一度は生で見てみたいよね。

ちなみに余談だけど、最近は人工的な開発が進んでナトロン湖に入ってくる淡水の量が増えてるんだって。

ん?
つまり徐々に安全になってきてるって事?
つまり徐々に安全になってきてるって事?

そう。

へー。
良かったじゃん。
良かったじゃん。

いや、実はここはフラミンゴの生殖地なんだけど、この高濃度の塩湖のおかげで天敵が来ないから無事に繁殖できたんだよ。
でも、普通の水になっちゃったら外敵が現れたりして危険なんだって。
でも、普通の水になっちゃったら外敵が現れたりして危険なんだって。

危険な水のせいで安全に暮らせる動物もいるってことか。
なんか不思議な話ね。
なんか不思議な話ね。

以上が動物たちを石化させるナトロン湖についての全貌。
どう?結構面白かったでしょ?
どう?結構面白かったでしょ?

赤くなったり動物を石化したり、世界にはいろんな場所があるのねー。

まぁ厳密にいうと石灰化だから石化してないけどね。

え、石灰化と石化って違うの?

えぇ……。
ボクの話、ちゃんと聞いてた……?
ボクの話、ちゃんと聞いてた……?
近寄った動物を石化させる恐ろしい湖についてでっす!