世界最小の未承認国家「シーランド公国」!人口は4人、国土はテニスコートサイズ!?

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ぐっさん
今回紹介するテーマは「変な国」!
それも読者のかんばっちさんのリクエストにお応えして「シーランド公国」についてご紹介したいと思いまっす!
マキエ
シーランド公国?
あの世界最小の国の?
ぐっさん
あ、知ってた?
マキエ
ヘタリアっていう漫画に登場してたわね。
あの子、可愛かった。

ぐっさん
ああ、そっちか……。
マキエ
でも確か世界最小の国って確かバチカンじゃなかったっけ。
ぐっさん
おお、よく知っているね。
現時点で世界にはバチカンを含めて194個の国があるんだけど、どの国もシーランド公国を国家としては認めていないんだ。
マキエ
あ、そうだったんだ。
ヘタリアに出てきてたから普通の国かと思ってた。
ぐっさん
さらにシーランド公国は人口がなんと4人、国土は約テニスコート1枚分という極小国家にも関わらずクーデターが起きたり、国土の半分が焼け落ちたりと意外と波乱万丈な歴史があったりもする。
今回はそんなシーランド公国の成り立ちや歴史について紹介していこうと思ってるんだ。
マキエ
ギャグ……?
ぐっさん
ギャグだったらよかったんだけどねぇ……。
ぐっさん
それじゃさっそく紹介していきまっす!

世界最小の未承認国家「シーランド公国」

ぐっさん
それじゃ改めて今回紹介するのは「シーランド公国」
シーランド公国はイギリスの南東部の沖合10㎞に浮かぶ海上要塞を国土とした独立国家です。
マキエ
イギリス南東部って言われてもあんまりピンと来ないんだけど……。
ぐっさん
まぁ簡単にいうとイギリスとフランスの間にある海峡かな。
少し前に有名になった映画『ダンケルク』のダンケルクから左上に行ったところだね。
マキエ
ふーん。
ぐっさん
ちなみにこの海城要塞が建設されたのは第二次世界大戦時。
この時イギリスは国土防衛のため、海上にマンセル要塞と呼ばれる要塞やトーチカをいくつか建築したんだ。
マキエ
ああ、元々はイギリスの防衛拠点だったのね。
ぐっさん
そそ。
ちなみに第二次世界大戦が終わるとともに要塞は破棄されて、今では廃墟となっているんだけど……。
マキエ
だけど?
ぐっさん
ただ、1967年にマンセル要塞の一つを勝手に占領して独立を宣言した人物がいるんだよ……。

マンセル要塞に目を付けた『パディ・ロイ・ベーツ』


ぐっさん
マンセル要塞を占領して、独立を宣言したのは元イギリス陸軍少佐だった「パディ・ロイ・ベーツ」。
ロイ・ベーツはもともと海に浮かぶ船舶からラジオ放送を行う「海賊放送」と呼ばれる行為を行っていたんだけど、イギリス政府から放送法違反で訴えられてしまうんだ。
マキエ
放送法違反?
ラジオで祖国批判でもしたの?
ぐっさん
いや、実はこの頃のイギリスのラジオは民放がなくて娯楽要素が皆無だったんだよ。
だから娯楽提供目的で国に無断でラジオ局を開設する人達が割といたんだって。
マキエ
なんだ。
てっきり陸軍少佐による国家反逆の話かと思ったわ。
ぐっさん
日本で言う所の電波法違反的な感じかな。
刑罰もただの罰金刑だしね。
ぐっさん
ただ、放送法違反を納得できなかったロイ・ベーツは戦時中に使用していたマンセル要塞の一つ「ラフス・タワー」の事を思い出し、不法に占領した上にラフス・タワーに「シーランド」という名前を付けて1967年9月2日に独立宣言を行ったんだ。
マキエ
……は?
犯罪者が廃墟に逃げ込んでワガママ言ってるようにしか聞こえないんだけど……。
ぐっさん
まぁ傍から見たらそうみえるよね。
で、当然イギリスは裁判所を通じてロイ・ベーツに退去命令を出すんだけど、実はシーランドはイギリスの領海外に建設されていたせいでイギリスの法律が通用しなかったんだ。
マキエ
え……。
ぐっさん
さらにシーランドが建設されている海域はどの国の領海でもなかったせいで、どの国も法律の力でロイ・ベーツを退去させることができないという事が判明するんだ……。
マキエ
ロイ・ベーツって人はそこまで考えていたのかしら……。
ぐっさん
ロイ・ベーツは弁護士と相談していた事もあるみたいだから、ある程度は想定の範囲内だったんじゃないかな。
ぐっさん
そしてロイ・ベーツは自分の事を「ロイ・ベーツ公」と名乗り建国を宣言。
ロイ・ベーツの奥さんであるジョアンには公女の称号、息子のマイケル・ベーツには公太子の称号を与えたんだってさ。
ぐっさん
ちなみに独立を宣言した9月2日はジョアンの誕生日だったりする。
マキエ
どこまで本気なのかいまいちわからないわね……。
マキエ
でも気軽に独立宣言とか言ってるけど、そんな事がまかり通るの?
ぐっさん
もちろんまかり通らないよ。
実際に他の国はシーランド公国を国として認めてないしね。
ぐっさん
ただ正式な国家ではないものの、どの国の法律も適応できないという、法律のグレーゾーンを突いて誕生した国家って感じだね。
マキエ
元々は違法のラジオを放送していただけなのに、最終的には大事に発展してるわね……。

ビジネスを始めたシーランド公国!一方で西ドイツの投資家によるクーデターが勃発

ぐっさん
シーランド公国の独立を宣言し、イギリスの裁判所は法律家が頭を悩ませている間にロイ・ベーツ公は憲法を作ったり国旗をデザインしたり、独自の通貨を発行したりと着々と作業を進めていったんだ。
ぐっさん
ちなみにこれがシーランド公国の国旗。
ちゃんと国歌もあるんだってさ。

マキエ
海賊放送より国家設立のほうが面白くなってきたって感じがするわね……。
ぐっさん
そんなロイ・ベーツ公が次に計画したのがカジノの設立。
シーランド公国がどこの国の法律も適応されないことを逆手にとって大規模な賭博施設を作ろうと考えたんだ。
マキエ
ああ、イギリス国外だから賭博法とかも自分で決められるわけか。
ぐっさん
そういうこと。
そしてこのカジノ計画に当時の西ドイツの投資家である「アレクサンダー・アッヘンバッハ」が賛同し、本当にカジノが作る事になったんだ。
マキエ
海上の違法カジノってギャンブル漫画ではお馴染みだけど、本当にあると少し引くわね……。
ぐっさん
そしてロイ・ベーツ公はアレクサンダーを首相に任命するんだけど、なんとアレクサンダーはクーデターを起こしたんだ。
マキエ
え、何で……?
ぐっさん
カジノの利益を独り占めするためにシーランド公国を乗っ取ろうとしたんだってさ。
マキエ
うわぁ……。
ぐっさん
しかも、このクーデターは割と本気のクーデターでね。
アレクサンダー首相はヘリコプターや数機のモーターボートを使って本格的にシーランド公国を急襲。
ロイ・ベーツ公はイギリスに国外追放されるし、ロイ・ベーツ公の子供は人質にとられるし、かなり大きな事件になったんだよ。
マキエ
割とガチなヤツじゃん。
で、どうなったの?
ぐっさん
そこは、ほら。
ロイ・ベーツ公って元は陸軍少佐なわけで。
マキエ
え……。
まさか……。
ぐっさん
そう。
ロイ・ベーツ公は元戦友たちに声をかけて回り、ヘリコプターを使った20人以上の元兵士達による奪還作戦を展開。
無事にシーランド公国を取り返したそうだよ。
マキエ
なんかまるで本当に国っぽい事をやってるわね……。
ぐっさん
その後、シーランド公国を取り戻したロイ・ベーツ公はアレクサンダー首相を反逆者としてオランダへ追放し、7万5000マルクの罰金を命じたんだ。
マキエ
クーデターの割には刑が軽すぎない……?
ぐっさん
そのへんはまぁ……。ねぇ……?
ぐっさん
ただ、この罰金刑にはロイ・ベーツ公にとっても思わぬ波紋を広げてね。
なんと西ドイツ政府が動きだしたんだ。
マキエ
へ?
ぐっさん
実はこの事件を知った西ドイツはイギリスに対してロイ・ベーツ公を説得するよう要求したんだけど、イギリスは領海外のため管轄外という事でこの申し出を無視。
仕方なく西ドイツは直接、シーランド公国に外交官を派遣したんだけど、ロイ・ベーツ公は
「シーランド公国が西ドイツに国家として認められた!」
と勘違いして即座に罰金を取り消したそうだよ。
マキエ
息子が人質に取られていたのに軽すぎる……。
ぐっさん
そして今回の事件がきっかけでカジノ設立の計画は無くなっちゃったけど、ネットが普及した2000年には今度はデータへブンとして売り込みを開始したんだ。
マキエ
なんかロイ・ベーツ公ってベンチャー企業の社長っぽいわね……。
ぐっさん
あー……。そういえばそうかも。
マキエ
ちなみにデータヘブンって何?
ぐっさん
ああ、データヘブンってのはインターネットの規制を受けない地域って感じ?
マキエ
まーた犯罪の温床になりそうな事を……。
ぐっさん
一応、「スパム」「児童ポルノ」「ハッキング」は禁止していたそうだけどね。
ぐっさん
で、実際にアメリカの「ライアン・ラッキー」という人物がシーランド公国と交渉して「ヘイブンコー」という会社を設立。
シーランド公国にサーバーを設置してサーバー会社を運営し始めるんだ。
マキエ
本当にやる人がいたんだ……。
マキエ
で、今度はネット犯罪の温床になったりするんでしょ?
ぐっさん
いや、比較的クリーンな会社だったから特に問題にはならなかったみたいだよ。
ただ別のところでヘイブンコー社はシーランド公国に大打撃を与えてしまうんだ。
マキエ

国土の半分が焼失!仕方ないから150億円で売るわ!


ぐっさん
2000年に設立したヘイブンコー社はそこそこ順調に経営されていたんだけど、問題が起きたのは2006年の6月23日。
なんと老朽化した発電機から火災が発生し、シーランド公国の国土の半分が焼失するという大事件が起きてしまうんだ。
マキエ
国土の半分っていってもテニスコートの約半面でしょ……?
ぐっさん
まぁそうなんだけどね……。
ぐっさん
そしてこの事が原因で資金不足に陥ったシーランド公国は何と国全体を6500万ポンド(約150億円)で売りに出したんだ。
マキエ
国を……売る……?
ぐっさん
まさに売国奴って奴だね。
マキエ
上手いこと言ってんじゃないわよ。
マキエ
でもそんなの誰も買わないでしょ……?
ぐっさん
いや、それが実は買いたいっていうオファーがあったんだよ。
その会社はスウェーデンの「パイレート・ベイ」という会社なんだけどね。
マキエ
何の会社なの?
ぐっさん
一応ネットワークの会社だね。
Torrentファイルのインデックスサイトを経営していたみたい。
マキエ
Torrentって違法アップロードや違法ダウンロードっていうイメージがあるんだけど……。
ぐっさん
意外と詳しいね。
まぁ実際、違法アップロードや違法アップロードに使われる事が多いのは確かだね。
一方で、そういう背景を知ってか、シーランド公国に購入を拒否されて結局は誰の手にもわたらず仕舞いだったんだけどね。
マキエ
ふーん。
ぐっさん
ちなみに余談だけどパイレート・ベイは2009年にスウェーデン政府から有罪判決を受けているから、この時のシーランド公国の判断は正しかったっぽいよ。
マキエ
クーデターのおかげで用心深くなってたのかしら……。
ぐっさん
その後、2012年にロイ・ベーツ公は亡くなってしまうんだけど、今では息子が公爵として頑張っているみたいだよ。
マキエ
でも、あんな海の孤島で暮らすなんて結構大変なんじゃないかしら。
ぐっさん
いや、割とちょくちょくイギリスに戻ってるみたいだよ。
マキエ
え、どういう事……?
ぐっさん
ほら、シーランド公国って国として認められてないからさ。
シーランド公国の人達はれっきとしたイギリス人な訳で……。
ロイ・ベーツ公本人も病気を患ってからは、ずっとイギリスにいたらしいしね……?
マキエ
なんかそういうのってちょっと卑怯な感じがするわね……。

まとめ

ぐっさん
以上が世界最小の国家(?)「シーランド公国」についてでした。
どうだった?
マキエ
なんか最初はギャグかと思っていたけれど、なんか意外と国として成立しててびっくりしたわ。
ぐっさん
でしょ?
ちなみにマキエが言ってたヘタリアに登場するシーランドはシーランド公国の公式キャラクターとして認定されているんだって。
マキエ
日本の漫画がそんなところまで……!
ぐっさん
あ、あと余談だけどシーランド公国では現在「爵位」を販売中です。
マキエ
爵位?
ぐっさん
お金を払えば卿とか伯爵とか公爵を名乗れるんだよ。
ちなみに値段は「卿(Lord,Lady)」が約4000円、「伯爵(Baron,Baroness)」が約3万円、「公爵(Count,Countess,)」が約7万円。
地元ではネタとして購入する人は意外と多いんだって。
マキエ
ネタでもいらない……。
ぐっさん
ちなみに購入した際はヘタリアのキャラクターであるシーランド君がプリントされた説明書が同封されます。

マキエ
ちょっと欲しくなってしまった自分がいる……。
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12 件のコメント

  • この国の話を聞く度に星新一のSSの一つ『マイ国家』思い出します。
    あれも自宅を国家と言い張る男の話でした。

    • とほりすがりさん、いつもコメントありがとうございます。
      >>この国の話を聞く度に星新一のSSの一つ『マイ国家』思い出します。
      星新一のSSは本当に名作ぞろいですよね。マイ国家という話は読んだ事がありませんが、作者が星新一というだけでかなり期待が持てます(笑

  • 現代では「領海」は陸地から22キロだから、完全にイギリスの領海内だよねここ。イギリスがこの国を破壊とかしても文句は言えないはずだが、イギリス側も「勝手にやっとけ」て感じなのかもなぁ。

    • かやんばさん、いつもコメントありがとうございます。
      >>現代では「領海」は陸地から22キロだから、完全にイギリスの領海内だよねここ。
      もしかすると領海を広げる前に宣言していた辺りがネックなのかもしれませんね。
      ただかんばっちさんがおっしゃっているように島ではないので国でもないわけで。
      もしかしたら本当にかやんばさんがおっしゃる通りメンドクサイってことで放置されているのかもw

  • 取り上げていただいてありがとうございます。

    「国土」とは言っても地上部分は人工物で陸地がないから国際法上の国家にはなり得ないんですよね。

    • かんばっちさん、今回はリクエストを頂きありがとうございました。
      私も存在は知っていましたが、クーデターや火事までは知らず勉強になりました。
      少しでもお楽しみいただけたのであれば幸いです。

  • 井上ひさしの吉里吉里人という作品の中に、吉里吉里国という、日本とは違う通過や言葉を使う国家が出てきます。

    • 春菜さん、コメントありがとうございます。
      >>井上ひさしの吉里吉里人という作品
      初耳でした。ざっとあらすじを見てきましたが、シーランド公国のように意外と色んな手法で独立しようと頑張っているようですね。
      しかもSFも少し入ってそうで面白そうです。また機会があれば読んでみたいと思います。

    • 七紙 さん、いつもコメントありがとうございます。
      >>自分が青春時代にハマってましたよヘタリア…実際に元ネタにキャラ認知されるとは
      マキエも全く同じような事を言ってました。一昔前は「パーーースターーー!」が合言葉でしたよね(笑

  • 宜保愛子の死因の話ってもうやった?
    あれ結局よく分からなかったから解説してほしいな。

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