眠りながらってどういう事?
寝返りしたら、たまたま人を殺しちゃった的な?
寝返りしたら、たまたま人を殺しちゃった的な?
んー。寝返りとかそんなレベルじゃなくて
「お前!ホントは起きてんだろ!?」
ってツッコミたくなるぐらいかな?
「お前!ホントは起きてんだろ!?」
ってツッコミたくなるぐらいかな?
ふーん。どれぐらい?
眠りながら隣町まで行ってタイヤレンチと包丁を使って2人を襲い、1人を殺害するぐらい。
……。
いや、それ普通の殺人事件でしょ……。
いや、それ普通の殺人事件でしょ……。
ところが裁判では「夢遊病なら仕方ないね」ってことで無罪になっていたりもするんだよ。
はい!?
それじゃさっそく紹介していきまっす!
借金で夢遊病を患っていた「ケニス・パークス」
それじゃ改めて、今回紹介する人物は「ケニス・パークス(Kenneth Parks)」。
カナダのトロントに住んでいた当時23歳の男性です。
カナダのトロントに住んでいた当時23歳の男性です。
ケニスは地元では人当たりも良く、紳士と言われるぐらい誠実な人柄だったんだけど、今回の事件が発生する1年ぐらい前からギャンブルにハマってしまって、かなりの借金を作ってしまう。
あー……。
ギャンブルってハマったらヤバイもんね……。
ギャンブルってハマったらヤバイもんね……。
そしてケニスは借金を返すために会社のお金に手を出してしまうんだけど、速攻でバレて仕事は当然クビ。
しかも当時は娘が生まれたばかりでお金が必要なのに仕事は無いわ、借金の督促が激しくなるわでかなりのストレスを抱え込むようになるんだ。
しかも当時は娘が生まれたばかりでお金が必要なのに仕事は無いわ、借金の督促が激しくなるわでかなりのストレスを抱え込むようになるんだ。
半分以上は自業自得だけどね……。
その結果、ストレスでケニスは不眠症と夢遊病が発病し、肉体的にも精神的にも休む事ができなくなって更に悪循環な私生活を送る羽目になってしまうんだ。
人間、落ちる時は一瞬ね……。
ただ、ケニスは最初にも言った通り根はいい人だったので、ギャンブルを断つために自らギャンブル常習者更生カリキュラムに参加してギャンブルを断つことを決意。
そして妻と相談して妻の両親、つまり義理の両親に今回の事を素直に話し、お金を借りて生計を立て直す事にしたんだ。
そして妻と相談して妻の両親、つまり義理の両親に今回の事を素直に話し、お金を借りて生計を立て直す事にしたんだ。
おお~。すごいじゃん。
その辺は評価できるわね。
その辺は評価できるわね。
ところが、この後、悲惨な事件が起きてしまいます……。
血まみれで自首したケニス。「自分は人を殺したかもしれない」。
事件が起こったのは1987年の5月23日の明け方頃。
警察署に全身血まみれのケニスが警察に出頭してきて事件が発覚します。
警察署に全身血まみれのケニスが警察に出頭してきて事件が発覚します。
当時、当直勤務に当たっていた警察が全身血まみれでやってきたケニスを発見。
何か事件が起こったと判断した警察官はひとまずケニスを保護する事にしたんだ。
何か事件が起こったと判断した警察官はひとまずケニスを保護する事にしたんだ。
ふんふん。
一方でケニスは慌てて近寄ってくる警察官に対して
「私は誰かを殺したかもしれない……。たぶんそれはボクの義理の両親だ……。」
「たぶん刺し殺したんだ。すべて私のせいだ……。」
「もしかしたら二人とも殺しているかもしれない……。」
と語る。
「私は誰かを殺したかもしれない……。たぶんそれはボクの義理の両親だ……。」
「たぶん刺し殺したんだ。すべて私のせいだ……。」
「もしかしたら二人とも殺しているかもしれない……。」
と語る。
ちなみにこの時、ケニスは手首の腱が切れるぐらい深い傷を負っていたんだけど、まったく痛みを感じていなかった事から警察は最初、ケニスは薬物中毒者か何かかと思っていたらしい。
まぁ血まみれで支離滅裂な事を言って痛みを感じてなかったら、そりゃそう思うわよね。
そして警察はケニスの自供のもと、調査を開始。
その結果、信じられ無い事件の全貌が明らかになるんだ。
その結果、信じられ無い事件の全貌が明らかになるんだ。
眠りながら運転し、義理の両親を殺害したケニス・パークス
それじゃ次は調査の結果明らかとなった、ケニスの事件時の行動について紹介していきます。
事件の当日の夜、ケニスはカナダにあるトロントという町にいたんだけど、一方で義理の両親の家は隣町のピカリングという町にあったんだ。
事件の当日の夜、ケニスはカナダにあるトロントという町にいたんだけど、一方で義理の両親の家は隣町のピカリングという町にあったんだ。
トロントもピカリングも知らないんだけど……。
まぁそりゃそうだよね。
でも重要なのは地名じゃなくて距離。
実はケニスの自宅のトロントからピカリングの両親の自宅までは約23㎞も離れているんだよ。
でも重要なのは地名じゃなくて距離。
実はケニスの自宅のトロントからピカリングの両親の自宅までは約23㎞も離れているんだよ。
え、じゃぁどうやってそこまで両親の家まで行ったのよ
もちろん車で。
なんとケニスは夢遊病状態で23㎞の距離を車で運転したんだよ。
なんとケニスは夢遊病状態で23㎞の距離を車で運転したんだよ。
嘘でしょ……。
そしてピカリングの義理の両親の家に到着したケニスは、車に積んであったタイヤレンチを持って両親の家に侵入。
義理の両親が眠る寝室に押し入り、義父をタイヤレンチで殴打して首を絞めて窒息させた後、キッチンにあった包丁を使って義母をめった刺しにして殺害したんだ……。
義理の両親が眠る寝室に押し入り、義父をタイヤレンチで殴打して首を絞めて窒息させた後、キッチンにあった包丁を使って義母をめった刺しにして殺害したんだ……。
いやいや……。
それ、絶対起きてるでしょ……。
それ、絶対起きてるでしょ……。
普通はそう思うよね……。
そして両親を襲った後、ケニスは次に義理の妹が寝る部屋に向かう。
やばい!
ただ、何故か義理の妹の部屋の前まで来たケニスは突然来た道を戻り、そのまま家の外まで出て行ったんだ。
え、なんで?
夢遊病状態の人の行動の理由を聞かれても分かるわけ無いじゃん……。
まぁそりゃそうか。
で、その後はどうなったの?
で、その後はどうなったの?
その後はさっき紹介した通りだよ。
義理の両親の家から少し離れたところで目が覚めたケニスは自分の血まみれの姿をみて愕然として、自ら警察署に向かったって訳。
義理の両親の家から少し離れたところで目が覚めたケニスは自分の血まみれの姿をみて愕然として、自ら警察署に向かったって訳。
ふーん。
でも今回の事件ってただの狂言じゃないの?
よくある「悪魔の声が聞こえた」とか「脳内の声に命令された」とか、そんな感じで「僕は寝ていただけで悪くないんだ」的な。
でも今回の事件ってただの狂言じゃないの?
よくある「悪魔の声が聞こえた」とか「脳内の声に命令された」とか、そんな感じで「僕は寝ていただけで悪くないんだ」的な。
実際、殆どの人はそう思ったみたいだよ。
でも、様々な調査や検査の結果、本当に夢遊病が起こした事件だと判断されて無罪判決になるんだよ。
でも、様々な調査や検査の結果、本当に夢遊病が起こした事件だと判断されて無罪判決になるんだよ。
そういえば最初にそんな事を言っていたわね……。
でも人を2人殺しておいて無罪ってどうなの……。
でも人を2人殺しておいて無罪ってどうなの……。
あ、ちなみに義父の方は数か所を骨折したけど生きてるよ。
義母は残念ながら亡くなっちゃってるけど……。
義母は残念ながら亡くなっちゃってるけど……。
いや、一人も二人もそう変わんない気がするんだけど……。
裁判官が下した無罪判決「心神喪失により無罪」
ケニスを逮捕した警察は、当初はマキエが言った通り狂言である事を想定して様々な取り調べを行ったんだ。
ただ、どれほど調査や取り調べを行ってもケニスからは一切の矛盾も出てこない上に、むしろ脳波検査や様々な証拠がケニスの無実を証明する結果となるんだ。
ただ、どれほど調査や取り調べを行ってもケニスからは一切の矛盾も出てこない上に、むしろ脳波検査や様々な証拠がケニスの無実を証明する結果となるんだ。
というと?
無罪判決の決め手となったのが次の3点。
一つ目は脳波検査の結果。
ケニスは何度か脳波検査を行ったんだけど、ケニスの睡眠時の脳波はかなり特殊な脳波をしていたんだ。
ケニスは何度か脳波検査を行ったんだけど、ケニスの睡眠時の脳波はかなり特殊な脳波をしていたんだ。
それに実際に検査途中でも夢遊病状態になったりもして、狂言だったとしても脳波までは偽装できないって事で強力な証拠の一つとなったんだよ。
むぅ。確かに脳波なんてどうあがいても無理だもんね。
そして二つ目は妻の発言。
ん?奥さんの発言?
そう。
奥さんは「夫は自分の両親を殺害する動機が無い」と強く主張したんだ。
奥さんは「夫は自分の両親を殺害する動機が無い」と強く主張したんだ。
借金苦による遺産目当てとか。
遺産目当てなら、こんなわかりやすい殺害方法を選ばないでしょ……。
それもそうか……。
でも、奥さんからすれば自分の母親を殺されちゃってるわけでしょ……?
うん……。
確かに奥さんからすると、かなり辛い発言だと思うんだけど、それだけ夫であるケニスを信用していて、夫婦の絆が結ばれていたていたって事じゃないかな。
確かに奥さんからすると、かなり辛い発言だと思うんだけど、それだけ夫であるケニスを信用していて、夫婦の絆が結ばれていたていたって事じゃないかな。
いい奥さんを持ったわね。
そして三つ目はケニスの家系。
家系?
実はケニス側の家系の人たちの約半数は夢遊病に悩まされていたんだ。
まじで……?
ってことは遺伝って事……?
ってことは遺伝って事……?
その可能性も十分にあるね。
実際ケニスも不眠症を夢遊病を患った時に病院でも相談していて、これらの証拠が揃った結果、病気が引き起こした事故として処理されたんだよ。
実際ケニスも不眠症を夢遊病を患った時に病院でも相談していて、これらの証拠が揃った結果、病気が引き起こした事故として処理されたんだよ。
まとめ
以上が眠りながら殺人を犯した「ケニス・パークス」についてでした。
どうだった?
どうだった?
最初はただの狂言とか、病気を装っただけのただの殺人事件だと思ってたけど……。
けど?
本当に病気が引き起こした悲劇だと思うとかなり悲しい事件ね……。
そうだね。
普通に何も心配する事無く眠れるっていう事自体、本当はありがたい事なのかもしれないね。
普通に何も心配する事無く眠れるっていう事自体、本当はありがたい事なのかもしれないね。
でも、本当にこんな事ってありえるのかしら。
ケニスみたいに車を運転してまで人を殺したっていうケースは未だかつて無いけれど、夢の中で化け物に襲われる夢を見て、起きたら隣にいた妻を殺していたとか、他にも様々なケースが報告されているみたいだよ。
中には“夢遊病状態の時に知らない人と浮気して肉体関係になっちゃった”なんて話もあったりする。
いや、それはただの浮気のいい訳じゃないの……?
ちなみにボクは子供の頃に寝ぼけて壁を殴って小指を骨折したことがあります。
ツッコミどころが多すぎるんだけど……。
それも眠りながら殺人を犯した「ケニス・パークス」について紹介したいと思います!