幽霊と戦艦の話か……。
前に聞いた「伊33」の話といい、戦艦で幽霊が目撃される話って多いわよね……。
前に聞いた「伊33」の話といい、戦艦で幽霊が目撃される話って多いわよね……。
だね。
ただ前回の伊33は戦艦じゃなくて潜水艦だけどね。
ただ前回の伊33は戦艦じゃなくて潜水艦だけどね。
……。
そういう細かい所を指摘するところ、やめた方がいいわよ……。
そういう細かい所を指摘するところ、やめた方がいいわよ……。
ぐっ……。
痛いところを……。
痛いところを……。
で、今回はどんな話なの?
実はこの戦艦陸奥は停泊中に謎の大爆発により爆沈しているんだけど、陸奥が爆沈する直前に砲台で踊り狂う女性の幽霊の目撃談があるんだよ。
幽霊の話も気になるけれど、それより謎の大爆発って方が気になるんだけど……。
その辺も順を追って説明するよ。
それじゃ早速紹介していきまっす!
それじゃ早速紹介していきまっす!
当時最大級の長門型戦艦「陸奥」
それじゃ改めて今回紹介するのは謎の爆沈を遂げた戦艦陸奥と、直前に目撃された幽霊について。
この戦艦陸奥は1918年に製造がはじまり、2年後の1920年5月31日に完成した長門型戦艦の一つです。
この戦艦陸奥は1918年に製造がはじまり、2年後の1920年5月31日に完成した長門型戦艦の一つです。
長門型戦艦?
長門型戦艦っていうのは大日本帝国時代に作られていた戦艦の種類の一つで、戦艦大和や戦艦武蔵に次ぐかなり巨大な戦艦の一つなんだ。
まぁ大型の戦艦って事ね?
そそ。
ちなみに長門型戦艦は「長門」と今回紹介する「陸奥」の2隻なんだけど、当時は戦艦武蔵や戦艦大和は完成していなかったから、日本にとって長門と陸奥こそが最強の戦艦であり、希望の象徴だったんだって。
ちなみに長門型戦艦は「長門」と今回紹介する「陸奥」の2隻なんだけど、当時は戦艦武蔵や戦艦大和は完成していなかったから、日本にとって長門と陸奥こそが最強の戦艦であり、希望の象徴だったんだって。
へー。
そして1921年に日本帝国海軍に就任。
その後、満を持したかのように1941年には太平洋戦争が開戦して当時では珍しい41cm連装砲を装備した陸奥は輝かしい戦果を挙げてくれると誰もが期待していたんだけど……。
その後、満を持したかのように1941年には太平洋戦争が開戦して当時では珍しい41cm連装砲を装備した陸奥は輝かしい戦果を挙げてくれると誰もが期待していたんだけど……。
だけど……?
残念ながら陸奥はほとんどが後方待機でロクに砲台を撃つ事すらなかったんだ……。
え……。なんで……?
陸奥が参戦した主な海戦は「ミッドウェー海戦」と「第二次ソロモン海戦」の二つなんだけど、ミッドウェー海戦では陸奥が海戦に参加する前に日本が大敗北してしまったし、第二次ソロモン海戦では他の重巡洋艦の速度に付いていくことができなくて後方待機となっていたんだ。
ふーん。
なんか運が悪い戦艦ねぇ。
なんか運が悪い戦艦ねぇ。
そうだね。
しかも、この後に1,121人の死者を出す大事件も勃発するんだ……。
しかも、この後に1,121人の死者を出す大事件も勃発するんだ……。
……え?
謎の大爆発により爆沈した陸奥。原因は未だ解明されず
第二次ソロモン海戦でも活躍する場面が無かった陸奥は誰も想像していなかった最後を迎えます。
陸奥は1943年6月8日に広島の柱島泊地に停泊していたんだけど……。
陸奥は1943年6月8日に広島の柱島泊地に停泊していたんだけど……。
ちょっとまって、はしら……なんですって?
「柱島泊地(はしらじま はくち)」。
柱島っていうのは地名で、泊地っていうのは戦艦を停泊させておく海域の事だよ。
柱島っていうのは地名で、泊地っていうのは戦艦を停泊させておく海域の事だよ。
ああ、つまり日本に帰ってきてあるべき場所に停泊させていたって事ね?
そういうこと。
ただ、その桜島泊地で陸奥は突如として謎の大爆発を起こし爆沈してしまうんだ……。
ただ、その桜島泊地で陸奥は突如として謎の大爆発を起こし爆沈してしまうんだ……。
うん……?
どういうこと……?
どういうこと……?
そのままの意味だよ。
突如、陸奥に備え付けられていた第三砲塔付近で爆発が発生。
しかもその爆発はとてもすさまじく、砲台は吹き飛び、船体は真っ二つになった上に1,121人の死者が出てしまうんだ……。
突如、陸奥に備え付けられていた第三砲塔付近で爆発が発生。
しかもその爆発はとてもすさまじく、砲台は吹き飛び、船体は真っ二つになった上に1,121人の死者が出てしまうんだ……。
1000人の人が死ぬほどの爆発……?
考えただけでも恐ろしいよね……。
しかも爆発した原因は今でも判明していなくて謎のまま。
さらに当時は国民の希望の象徴だった陸奥が戦果も挙げれないまま、しかも日本国内で謎の爆発により轟沈したという事自体も大問題で、陸奥の爆沈については戦争が終わるまで国民には知らされてなかったんだって。
さらに当時は国民の希望の象徴だった陸奥が戦果も挙げれないまま、しかも日本国内で謎の爆発により轟沈したという事自体も大問題で、陸奥の爆沈については戦争が終わるまで国民には知らされてなかったんだって。
え、でも1000人以上の兵士が命を落としたんでしょ……?
そんな事ってできるの……?
そんな事ってできるの……?
軍はまるで兵士達が生きているかのように、兵士達の家族にお給料を払い続けていたらしいよ。
うわぁ……。
ちなみに当時はアメリカの潜水艦による魚雷が原因だと言われていたみたいだけど、柱島泊地は比較的浅めの海域だからその説は否定。
その後の調査の結果によると内側から爆発している事が判明して「不満を持つ乗組員による放火説」や「火薬の自然発火説」、あとは「水兵たちによる火遊び説」なんか噂されていたみたいだね。
その後の調査の結果によると内側から爆発している事が判明して「不満を持つ乗組員による放火説」や「火薬の自然発火説」、あとは「水兵たちによる火遊び説」なんか噂されていたみたいだね。
もしこのどれかが本当だとしても、どれも似たり寄ったりではっきりした原因は立証できなさそうね……。
そういえば、最初に言ってた幽霊の話はどこ行ったの?
今のところ幽霊が出てくるような雰囲気はなかったけど。
今のところ幽霊が出てくるような雰囲気はなかったけど。
実は陸奥が爆沈する前日に、爆発が起きた第三砲塔で着物を着た女性の姿が目撃されているんだ……。
え……。
陸奥の第三砲塔に現れた謎の女性……。
戦艦陸奥の爆発の理由についてはさっきも言った通り様々な説があるんだけど、その中の一つに「謎の女性による犯行説」もしくは「幽霊による呪い」という説があるんだ。
謎の女性が目撃されたと言われているのは陸奥が爆沈する前日の深夜。
一人の兵士が夜衛の見回りの際に第三砲塔付近で長い髪の女性を目撃するんだ。
一人の兵士が夜衛の見回りの際に第三砲塔付近で長い髪の女性を目撃するんだ。
その女性は全身真っ白な着物をきていたらしいんだけど、突如髪を振り回して大声で笑い始めたんだって。
ほう……。
で、発見した兵士は最初は捕まえるつもりだったんだけど、あまりにも異様な風景に少し腰が引けてしまい、捕まえるのではなく班長に報告しようと一度その場を去ったらしい。
そして報告を受けた班長は部下の情けない報告を聞いて部下を怒鳴りながらも一緒に第三砲塔まで向かったそうなんだ。
ふんふん。
そして部下が謎の女性を目撃したという場所に到着したんだけど異常なし。
当然、部下は班長にこっぴどく怒られる事となるんだけど、班長が部下を一通り怒った後、その場を去ろうとした時に再び女性の笑い声が聞こえてきたらしい……。
当然、部下は班長にこっぴどく怒られる事となるんだけど、班長が部下を一通り怒った後、その場を去ろうとした時に再び女性の笑い声が聞こえてきたらしい……。
部下と班長は慌てて声のする方向を見たんだけど、そこには第三砲塔の上に立つ白い着物を着た女性。
さらに部下が報告したとおりその女性は長い髪を振り乱し、大きな口を開けて笑っていたんだって。
さらに部下が報告したとおりその女性は長い髪を振り乱し、大きな口を開けて笑っていたんだって。
うへぇ……。
で、その後はどうなったの?
聞いた話だと女性を目撃した兵士や班長は高熱により倒れちゃったらしいんだけど、さらにその後の話については不明みたい。
むぅ……。気になる……。
まとめ
以上が謎の爆沈を遂げた戦艦陸奥と陸奥で目撃された謎の女性についてでした。
どうだった?
どうだった?
今回の話は幽霊とかオカルト要素よりも爆発の原因のほうが気になるわね……。
でも、もしかしたら、その謎の女性こそ、今回の犯人なんじゃないかな。
幽霊がやったって言いたいの?
いや、もし白い着物の女性が本当の人間ならその人物こそ破壊工作員で、幽霊騒ぎは破壊工作中に偶然見つかってしまった工作員が、その場から上手く逃げるためにバケモノのフリをしたんじゃないかな。
あー……。
まぁ筋は通って無くは無いわね……。
まぁ筋は通って無くは無いわね……。
でしょ?
でもその推理には決定的なアナがあるわね。
あ、そう?
どの辺が?
どの辺が?
だって破壊工作をするなら着物は着ないでしょ……。
え、ソコ……?
それも読者の呉山さんのリクエストにお応えして「戦艦陸奥」についてご紹介したいと思います!